ねじ・音楽・群(8. 正規部分群)
第8回「正規部分群」を公開しました。
今回の見どころは、正規部分群や商群を、いきなり定義から説明しないところです。
まず D₃ の 6×6 の乗積表を、答えがどの剰余類に入るかで色分けしてみます。正規部分群 N={e, r, r²} を基準にすると、3×3 のブロックが、それぞれ1つの剰余類できれいにそろいます。そこで、そのブロックを1マスに縮めると、6×6 の乗積表から 2×2 の新しい乗積表が現れます。これが商群 D₃/N です。
では、正規でない部分群 H={e, f} で同じことをするとどうなるのか。今度はブロックの中に異なる剰余類が混ざり、1マスに縮めることができません。
今回は、「正規部分群だから商群が作れる」と覚えるのではなく、「なぜ正規部分群でなければならないのか」を乗積表の中で実際に見ることを目指しました。
抽象数学では、細かな違いを無視して対象を見ることがあります。でも、何でも好きに無視してよいわけではありません。違いを無視しても、計算が壊れないのはどんなときか。 商群を、その体験から考えていきます。
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