『けんいちさん家』 第5話
🌟 登場人物紹介
🧔♂️ 健一(けんいち)・48歳
楽天家で心配性な中間管理職パパ。和洋中なんでもこなす料理男子。チョコとお酒が好物。
平日は仕事で忙しいが、週末は「家族最優先」を掲げている。最近の口癖は「これぞ、家族の味だな!」
👩🦰 有里(ゆり)・45歳
家計とスケジュールを仕切る堅実ママ。節約上手で“お得情報レーダー”の異名を持つ。
感情表現は控えめだが、心は誰よりも家族思い。突発的な出来事には弱く、驚くと「えぇっ!?」と声が裏返る。
👦 洸司(こうじ)・7歳
電車と本が大好きな小学一年生。図鑑を読み漁り、豆知識を披露するのが日課。
基本人見知りだが、家ではマシンガントーク。甘口カレーとコーンスープが大好物。
👧 泉(いずみ)・3歳
おてんばで自由奔放。食いしん坊でレーズンパンには目がない。
よく転ぶが、すぐに立ち上がって「だいじょーぶ!」と笑うタフガール。家族のムードメーカー。
👶 健雄(たつお)・0歳
しゃべれないが、常に冷静な次男。家族を観察し、心の中で静かにツッコんでいる(たぶん)。
最近ハイハイが加速し、家具の影から登場する“ちび忍者”。
(土曜日の朝。リビング。外は晴れ、鳥のさえずり)
健一(腕まくりしながら)
「よーし、今日はパパの料理力、見せちゃうぞ!久々にカレー、仕込むぞ〜!」
有里(新聞を読みながら顔も上げずに)
「いいけど……台所、戦場にならないようにね」
健一(やる気満々で包丁を持ち上げ)
「今回は違う!子ども用の甘口と、大人用の中辛!“二刀流”でいきます!」
洸司(図鑑を読みながらちらっと目を上げ)
「カレー……おいしいけど、中辛って、トウガラシ何本くらい使うの?」
泉(パンを持ったまま走ってきて)
「いずみ、パンのカレーたべたいー!パンといっしょ!」
健一(笑いながら)
「じゃあナン風パンも作ろう!この手でこねるぞ〜!」
健雄(バウンサーから無表情で見つめる)
(父、今日も全力スイッチオン)
(キッチン。玉ねぎを大量にスライスする健一)
健一(鼻歌まじり)
「玉ねぎはじっくり炒めて甘さを引き出すのがコツ……よし、飴色まで我慢だ」
(鍋の湯気が立ちこめる)
健一(調味料棚をごそごそ)
「ここで赤ワイン……チョコも少々……」
(こっそりチョコをひとかけつまんで口へ)
健一(口元に笑み)
「うまい……じゃなくて、コクが出るからな!」
有里(キッチンをのぞきにきて)
「……今、チョコ食べたでしょ?」
健一(動揺しつつも得意げに)
「違う違う、これは味見。大事な工程!」
健雄(心の声)
(味見にしては多すぎない?)
(お昼過ぎ。リビングはカレーの香りで包まれる)
健一(両手を腰に当てて)
「完成〜!こちら、甘口カレー&ナン風パン。そしてこっちがスパイス香る中辛!」
洸司(おそるおそる一口)
「……すごい。甘口なのに味が深い。カレーって、科学なんだね……!」
泉(パンを手に)
「カレー、パン、いっしょ!カレーパンたべるー!」
有里(思わず目を丸くして)
「え、これ……ほんとに家で作ったの?お店の味じゃない……?」
健一(照れながら)
「だろ〜?料理は愛情とチョコさ」
有里(にやっとして)
「チョコ、また入れたのね」
健雄(心の声)
(父、カレーじゃなくて“チョコレート革命”になってるよ)
(食後、リビング)
健一(満足げにソファでのびる)
「いやー、今日は“パパ革命”成功だな。パパの株、上がったぞ〜」
有里(キッチンを指さしながら)
「じゃあ革命ついでに、食後の片付けもお願い。革命的にピカピカでね」
健一(固まる)
「……それはまた別の革命で……」
健雄(横目で見つめる)
(革命って、後始末までやって、初めて“成功”なんじゃ?)
(夜。ソファに並んで座る健一と有里)
健一(ぽつり)
「たまに頑張って、みんなが笑ってくれると、やっぱり嬉しいよな」
有里(微笑んで)
「うん。おいしかったし、みんな楽しそうだった。ありがとう」
(リビングの隅、バウンサーで毛布にくるまる健雄)
健雄(まばたき一つせず)
(……パパのカレー、たぶんまたリクエストされるぞ)
✨つづく
🔮次回予告:第6話「ママとタイムセールの戦い!」
日曜日、午前10時――。
それは、有里にとって“月に一度の大勝負”。
冷凍餃子98円、限定10袋。
タイムセールという名の戦場に、主婦魂が火を吹く!
洸司は作戦マップを手に走り、泉は迷子寸前でバナナと格闘、健一は抱っこひもで全力フォロー!?
そして健雄は、カートの上からすべてを見ていた――
次回、「ママとタイムセールの戦い!」
レジ前のドラマが、いま幕を開ける!
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