けんいちさん家 第18話
第18話「お兄ちゃんの秘密任務」
ある日、お兄ちゃん・洸司が静かに机に向かって何かを書いている。
それは――「おかあさん、いつもありがとう」の手紙。
けれど、ただの手紙では終わらない。
“ある計画”のために、お兄ちゃんは家族を巻き込む秘密任務を実行することに!
🌟登場人物紹介(感謝モード)
👦 洸司(こうじ)・7歳
読書好きな1年生。感謝の手紙を書こうと思ったが、面と向かって渡すのが恥ずかしくて、作戦を立案。
👩🦰 有里(ゆり)・45歳
家族の太陽。いつも通り家事に奮闘するが、息子の小さな優しさにふと涙ぐむ。
🧔♂️ 健一(けんいち)・48歳
作戦の協力者。息子の「どうしても直接渡せない」に共感し、全力でサポート。
👧 泉(いずみ)・3歳
作戦の現場に突然現れる“予測不能要員”。兄の秘密をすぐにバラしかける。
👶 健雄(たつお)・0歳
この家の沈着冷静担当。すべての作戦進行を黙って見守る。脳内ナレーションは相変わらず冴えている。
(ある日の夕方。リビング)
健一(風呂上がりにストレッチしながら)
「ん? 洸司、何書いてるの?」
洸司(ノートに向かってもくもく)
「……内緒。まだ途中」

健雄(バウンサーで観察)
(これは何かを計画している顔)
(夜。子ども部屋)
洸司(パパを呼んで小声で)
「実はさ……お母さんに手紙書いたんだけど、照れくさくて直接渡せないんだ」
健一(目を丸くして)
「えっ、どうした急に? 感謝の気持ちか?」
洸司(こっくり)
「いつもごはん作ってくれたり、洗濯してくれたり…なんか、ふと書きたくなって」
健一(感動しながら)
「よし、作戦会議だ。どうやって届けるか、パパも手伝う!」
(翌朝。ミッション開始)
健一(キッチンの有里を観察)
「ターゲット(=ママ)は、現在フライパンに集中してる。チャンスだ」
洸司(ポケットから折りたたんだ手紙を取り出す)
「“冷蔵庫のチラシの裏に貼る作戦”でいく」
健一(サムズアップ)
「了解。パパは泉の注意を引いておく」
泉(その瞬間、突入)
「なにしてるの!?おにいちゃん、それなーにー?」

洸司(あわてて隠す)
「な、なんでもないっ!」
泉(パパを見て)
「パパ、なんかこそこそしてたー!」
健雄(静かに)
(作戦、早くも危機)
(数分後)
有里(冷蔵庫に近づき、貼られたチラシの裏にふと気づく)
「……ん?」

(紙をめくると、そこには手書きの手紙)
「おかあさんへ
いつもおいしいごはんとおせんたく、ありがとう。
とくにカレーとふわふわタオルがすきです。
これからもよろしくね!
洸司より」
(その夜)
有里(泣き笑いしながら)
「これ、冷蔵庫に貼っておくね。ずっと見えるように」
洸司(照れ笑いしつつ)
「……うん」
健一(背後でうなずく)
「ミッション、成功だな」
泉(唐突に)
「いずみも書くー!『パンありがとう』って!」
健雄(心の声)
(伝えるって、勇気。でもいいものだ)

✨つづく
次回予告:第19話「ママが倒れた日」
ある朝、いつも通りのリビングに、ぽっかり穴が開いた。
家族の中心・ママが、まさかのダウン!
ごはん?洗濯?保育園の支度!?全部ママがやってたなんて…!
慌てふためくパパと子どもたちが初めて直面する“ママ不在の現実”。
その中で少しずつ芽生えていく、「ありがとう」の気持ち。
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