【エッセイ】生きづらかろう『ペンライト?』
改めまして。
これからも推し活を続けながらたくさん書きたい!そんな願いを込めまして..
WEST.が在るいまのうちに、書き溜めていた文章を世に放ちます。
これは、なんてことのない私の日常を綴ったエッセイ。お付き合い頂ける方いましたら、たいへん嬉しく思います。
今日も今日とて、ひとり非日常の空間へ。
本日の舞台は、はじめましての劇場。通常勤務を速やかに終え、向かうは東京の果て(?)
まぁ小一時間はかかるのでちょっとした冒険だ。楽しい。
下調べ通りスマートに電車を乗り継ぎ、予定時間に無事、現地到着。
開場時間までは、あと30分ほど。
とはいえ、開場したところで本番まではそこから1時間もあるから余裕すぎるくらいだ。
近場のおしゃれサラダ専門店で、時間を潰す心の余裕を持てるくらいには、なかなか一人観劇も様になってきたのではないか?とひとり上機嫌。
楽しい。
それでは空腹を満たしたところで、いざ参らん。
ここで、着いた段階で少し気になっていたことがひとつ..なんかすれ違う人みんな植物持っていないか?そう言えば、建物の前に行列も出来ていたし、近くで物産展でもやっているのかな。
などと考えてみるものの、一人が故、謎は解けずそのまま会場入り。
開演20分ほど前に着席しその時を待つ、一人のオタク。
この日は2階席前方通路側、視界を遮るものもなくまずまずの席だ。
開演まであと5分といったところで後方からご婦人たちの話し声が聞こえてくる。
「すみません。◯番席なんですけど..」
後ろを振り返り確認すると、その方たちの席に先客があったご様子。
チケットを確認し合う双方。どうやら先に座っていた紳士が2階席と3階席を間違えてしまっていたようだ。
焦る紳士..
気持ち、めちゃくちゃ分かる。
「まだ間に合いますね」
というご婦人の言葉は届いたのかいないのか、足早に立ち去って行く。
そんな彼とは裏腹に「いやー今日はハプニング続きだったね」などと、さほど気にする様子もなく余裕をみせるご婦人たち。さすがである。
席を間違えたことも間違えられたこともあるなぁと、どちらにも勝手に共鳴しているこちらのオタクはというと、ありがたいことに隣が空席のままで、いつぞやの台風直撃ライブ(交通機関の乱れにより空席がぽつぽつあった日)並みにパーソナルスペースが守られ、かなり快適な観劇をさせてもらった。
それからは特にハプニングもなく無事に終演し、会場を後にする。
それで、あれ気になりますよね?
あれです、あれ。
稲穂。
そう、あの植物の正体“稲穂“だったんです。
だって首を垂れてましたから。
すっかり暗くなってしまった時間でもまだまだすれ違う、稲穂を持った人たち。
何ならライトが内蔵されているのかちょっと光ってたりする。クリスマスツリーみたいなあんな感じで。
落ち着いたところで検索してみると、レキシというアーティストのライブグッズらしい。
ある曲で、稲穂を掲げるのが慣わしなのだとか。
知らなかった。そんな世界があったなんて。
しかし、会場中で稲穂を掲げるなんてなかなかシュールな光景だな、なんて思ってみたが、いや待てよ、ペンライトを逆さまに持って振る様もシュールさなら負けてないかと、勝手にトンチキマウントを取ってしまいたくなるほどには、推しを愛し誇りに思っていた。
十推し十色。
それぞれに尊い推しのカタチがあることを、忘れないでいよう。
そう再確認した、貴重な体験だった。
稲穂でも逆さまペンライトでも、集まれば絶景だ。これは、紛れもなくオタクにしか味わえない特権。
オタク最高。めちゃ楽しい。
