「ガールズバンドクライ」というパッケージ越しに、「トゲナシトゲアリ」を商業利用する「メジャー」の人たち
1996年のsex pistols再結成の時、雑誌インタビューに出たジョン・ライドンが、再結成や直前に発表されたCDについて話していたことが今更腑に落ちる。
来日時の彼の格好ときたら、太った体、喉あるの?ってくらい肉の垂れたほっぺ、しかも歌うときプルプル震わせているのが笑えた。また、緑とピンクに塗り分けた髪の毛、ピエロのような衣装。これがメジャーに対する彼の答えだったんだ。
さて、トゲナシトゲアリ。このメジャーへの反抗っぷりは拍手ものだと思う。結構曲も好きだし。
小指ものなのは、ガールズバンドクライというパッケージが「反抗を金にかえる」メジャーの戦略の上にあること。おかげで、トゲナシトゲアリは惨めな最終回を迎えることは無いことが保障されている。仮に迎えるとしたら、もうトゲナシトゲアリがメジャーにお金をもたらさないと判断されたときかな。
「メジャーからの逸脱」がバンドの目指す方向なのに、トゲナシトゲアリのバンドの行末を100%決定しているのはメジャーという構成。これがガルクラというパッケージの正体だと思う。
なので、私はガルクラを見た感想はこうなっちゃった。
「トゲナシトゲアリは、メジャーを理解しようとしている。素晴らしいじゃないか」
「で、このトゲナシトゲアリの反抗で儲けてるのは誰なんだ?」
この矛盾を見ないふりを続けるのは勝手だけど、一方で、メジャーがバンドへの投資を回収しようとする態度に反感を覚えた、トゲナシトゲアリに対しては不誠実だと思う。
私は、矛盾を飲み込んでファンを続けるんだろうな、と思う。ただし飲み込んだ矛盾は喉に刺さった小骨と一緒で、不快感をいつももたらしている。
そうそう、私はThe Kinksが好きでして。The Kinksには支配に反抗する曲があって、当然メジャーに反抗する歌もあります。でもそこはレイ・デイヴィス。コックニーの名手がそんなにまともに歌を作るわけがない。メジャーの支配をとても楽しく仕上げた歌です。その名もThe Moneygoround。同じくコックニーのジョン・ライドンが作ったSex pistolsのE.M.I.と聞き比べるとロンドンっ子気質の一部が見えてきそうな気になります。これに比肩するトゲトゲの曲ができると、さらに聴き比べが楽しそうです。まあ、期待できないかな?
さあ、モヤモヤを形にしてみたかった。言いたいことは言った。気が済んだら消す。以上。
#ガールズバンドクライ
#トゲナシトゲアリ
#TheKinks
#SexPistols
