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1円物件を「国内留学できる宿」に——ただの民泊で終わらせない再生の発想

「安く物件を仕入れて再生しても、結局はただの民泊にしかならないのでは?」

戸建て投資や空き家再生に関心を持ち始めた方から、よくいただく問いです。取得費を抑えてリフォームし、宿として貸し出す。手法としては珍しくありません。だからこそ、そこから先——「どう他と差をつけ、どう稼働を積み上げるか」で結果は大きく変わります。

以前ご紹介した広島・玖波の「1円物件」。築50年の戸建てを全面再生したこの家が、このほど少し変わったコンセプトで動き出しました。今日は、その"使い方の設計"を、投資家目線での学びとして整理してみます。

■ 立地という「元手」を使い切る

この物件の最大の武器は立地です。対岸には世界遺産・宮島。広島はサミットの開催地としても世界に名前が出ました。昨年秋以降、インバウンドは着実に戻り、宮島には多くの海外のお客さまが訪れています。

ところが、自社ホテル全体で見るとインバウンド比率はまだ1割前後。裏を返せば、ここを2割・3割へ伸ばす余地があるということです。せっかく世界から人が来ているのに取りこぼしていないか——立地の良さは、意識して"使い切る"設計をしなければ収益にはつながりません。

■ 「泊まる」以外の需要を重ねる

宿の稼働を安定させる王道は、需要の切り口を増やすことです。この宿では単なる宿泊に加えて、「国内で留学を体験できる場」というコンセプトを乗せました。

きっかけは、日本語学校の開校と、就労ビザや特定技能で来日した海外スタッフの存在でした。英語や母国語が飛び交うシェアハウス型の空間で、宿泊者が自然に国際交流できる。コロナ禍で留学の機会を逃したまま社会人になった方が、旅行を兼ねて"留学の予行演習"をする——そんな使い方です。1部屋ごとのプライベート空間と、交流が生まれる広い共用部。この二層構造が肝になります。

■ 「時間」に値段をつける

さらに面白いのが、学びを数字に変える発想です。留学ビザの取得には、120〜150時間の日本語学習実績や、日本語能力試験N5相当といった証明が求められる場合があります。ここでの学習時間をその証明につなげられれば、「観光して帰るだけ」の滞在が、次のステップに直結する時間へと変わります。

プロの日本語教師による出張授業をオプションにする、入国待機中の技能実習生にオンラインで学習支援をする——こうした"物件そのものではないサービス"を重ねられるかどうかが、再生物件の収益力を静かに押し上げていきます。

■ 一棟目は「型」をつくる実験でもある

大切なのは、これが完成形ではないということです。いろいろな需要の方に実際に使ってもらうことで、次の一棟の作り方が見えてきます。今回の学びを土台に、二棟目・三棟目とコンセプトを磨いていく。一棟目は、稼ぐと同時に"型"を検証する実験の場でもあるのです。

■ 動画でも公開しています

この宿ができるまでと、コンセプトの詳しい話はYouTubeでもお話ししています。

▶ 前編 https://www.youtube.com/watch?v=s9hbC11-MbU

▶ 後編 https://www.youtube.com/watch?v=dLnUMCLEzvg

安く買えたことは、ゴールではなくスタートです。立地・需要・サービスをどう掛け合わせるかで、同じ物件でも見える景色はまるで変わります。空き家が増える時代だからこそ、「再生してどう活かすか」の設計力が、これからの不動産投資の差になっていくと感じています。

不動産投資・ホテル投資についての個別相談やセミナーのご依頼は、noteのお問い合わせ、またはX(@takashifudousan)のDMからお気軽にどうぞ。

#不動産投資 #空き家再生 #民泊 #インバウンド #セミナー

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