競売物件は本当に「怖い」のか——誤解を解く5つの事実
「競売物件」と聞いて、どんなイメージを持たれるでしょうか。
「立ち退きでもめそう」「反社の人が絡んでいそう」「中も見られないのに買うなんて危険」——。相談を受けていると、こうした声を本当によく耳にします。実は私自身、不動産を始めたばかりの頃はまったく同じイメージを持っていました。
でも、実際に何件も向き合ってきて分かったのは、「怖い」の大半は"よく知らないこと"から来ている、ということです。今日は、あまり知られていない競売の実情を、なるべくフラットにお話しします。
■ そもそも競売物件とは
競売とは、住宅ローンなどの返済が滞った物件を、債権者の申し立てを受けて裁判所が差し押さえ、入札で売却する仕組みです。つまり売主が個人ではなく「裁判所」。ここが一般の売買と決定的に違うポイントで、実は多くの「怖さ」はこの仕組みを知ると解消していきます。
■ 誤解1「中を見られないから危険」
たしかに内見はできません。ですが、裁判所は「3点セット」と呼ばれる資料——物件明細書・現況調査報告書・評価書——を公開しています。間取り、室内写真、占有状況、周辺環境、評価額の根拠まで、想像以上に細かく載っています。私はこの3点セットを繰り返し読み込むだけで、判断材料の8割はそろうと感じています。
■ 誤解2「立ち退きでもめる」
占有者がいる物件は確かに存在します。ですが現在は「引渡命令」という制度が整備されていて、落札後に一定の手続きを踏めば、法的に明け渡しを求められます。昔のような無法地帯のイメージとは、もう時代が違います。もちろん手間はかかるので、初心者の方には最初から空き家の物件をおすすめしています。
■ 誤解3「反社が入札してくる」
今はインターネットの「BIT(不動産競売物件情報サイト)」で誰でも情報を見られ、期間入札で粛々と手続きが進みます。私が現場で会うのは、ごく普通の個人投資家や地元の工務店さんばかりです。
■ 見落としがちな本当の注意点
怖がりすぎる必要はない一方で、押さえるべき点はあります。代金は原則一括納付で、住宅ローンのように長期の融資を組みづらいこと。契約不適合責任(旧・瑕疵担保)を売主に問えないこと。残置物や境界の確認。この3つは必ず自分の目で潰しておくべきポイントです。
■ 「安く仕入れて、価値を足す」の原点
写真は、私たちが手頃な価格で取得し、宿泊施設として再生した建物です。競売に限らず、相場より安く仕入れられる入口を知っているかどうかで、その後の選択肢は大きく変わります。競売はそのひとつの選択肢にすぎませんが、「知らないから避ける」のは、あまりにもったいない。正しく怖がり、正しく攻める。それだけで、戦える場所はぐっと広がります。
参考にした動画はこちらです → https://www.youtube.com/watch?v=sPk1-kJv1mg
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