【Counseling】リピート率は「人柄」ではなく「設計」で決まる。僕が初回から次回予約まで考えていること
はじめに
「技術が上手ければ、また来てくれる。」
「人柄が良ければ、お客様は自然とリピートしてくれる。」
美容師になった頃の僕は、そう考えていました。
もちろん、技術も人柄も美容師にとって欠かせない要素です。
しかし、再来率が安定して高くなってから実感したのは、それだけではリピートは続かないということでした。
今の僕は、リピートは偶然ではなく「設計」だと考えています。
初回来店から次回来店までを一つのストーリーとして組み立て、その中で信頼を積み重ねていく。
その考え方に変わってから、お客様との関係性も再来率も大きく変わりました。
今回は、僕が初回カウンセリングから次回予約まで、実際に何を考えているのかをお話しします。
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初回で一番見ているのは「髪」ではなく「人」
美容師なので髪を見るのは当然です。
でも、僕が最初に見ているのは髪そのものではありません。
「このお客様は、どんな考え方をする人なのか。」
ここを最初に理解しようとします。
もちろん、初対面の短い時間で全てを理解することはできません。
だからこそ、最初に必ず聞く質問があります。
「今日はイメージなど決めて来られていますか?」
この質問の答えで、その後のカウンセリングの流れは大きく変わります。
僕は、お客様を大きく二つのタイプに分けています。
悩み先行型
まず解決したい悩みがある方です。
このタイプのお客様には、デザインの話を急ぎません。
まず理解したいのは、
どんな悩みなのか
どんな場面で困るのか
何が一番ストレスなのか
どうなれば解決だと感じるのか
ここです。
「広がる」という言葉一つでも、人によって意味は全く違います。
朝だけ広がる人もいれば、雨の日だけ気になる人もいます。
だからこそ、悩みの背景まで理解することを優先しています。
希望先行型
一方で、
「こんな髪型にしたい。」
「こんな雰囲気になりたい。」
という希望から始まるお客様もいます。
その場合は、まず理想を共有し、その理想を邪魔している原因を探していきます。
つまり、
悩み→デザイン
ではなく、
デザイン→悩み
という順番になります。
同じ施術でも、入口が違えば提案も変わります。
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カウンセリングで聞いているのは「悩み」ではなく「理由」
美容師なら、
「何かお悩みありますか?」
までは聞くと思います。
でも、僕が本当に知りたいのは、その先です。
悩みの背景を理解する
例えば、
「広がります。」
という答えだったら、
いつ広がるのか
どんな時に嫌だと思うのか
何が一番困るのか
どうなったら解決だと思えるのか
ここまで聞きます。
悩みを理解したつもりにならないこと。
これが大切だと思っています。
希望にも理由がある
希望も同じです。
「この髪色にしたい。」
と言われたら、
なぜその色にしたいのか
何がきっかけだったのか
その髪色になったら何が変わると思っているのか
そこまで知りたい。
理由が分かると、本当に提案すべきことが見えてきます。
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「任せたい」と思ってもらうために未来を共有する
僕は初回のお客様にも、
2週間後
1か月後
2か月後
くらいまでの話をします。
今日だけで終わらせない
例えば、
「このカラーは一か月後には少し明るくなります。」
「その頃には前髪もこのくらい伸びています。」
「だから次回は、このタイミングでこうしていきましょう。」
こんな話を自然にしています。
すると、お客様の頭の中が
「今日どうするか」
から
「これからどうなっていくか」
へ変わります。
そして、その未来には必ず僕もいます。
僕はそこまで想像していただける状態を作りたいと思っています。
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提案で一番大切にしていること
提案するときに一番意識していることがあります。
それは、
美容師都合にならないことです。
分からないなら提案しない
美容師は知識があります。
でも、お客様は美容師ではありません。
だから、
イメージできないなら無理にやらない。
理解できていないなら説明する。
納得するまで一緒に考える。
そこを大切にしています。
提案とは、押し付けることではなく、理解していただくことだと思っています。
美容師が判断を引き受ける
最終的に僕が目指しているのは、
「この人なら任せられる。」
そう思っていただくことです。
そのためには、
美容師側が髪を理解し、状況を把握し、責任を持って判断する。
「あなたの髪を一番理解している僕が、一番綺麗になれる方法をご提案します。」
そんな空気感を大切にしています。
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次回予約は最後に取るものではない
「どうやって次回予約を取っていますか?」
よく聞かれます。
でも僕は、
次回予約は最後に始まるものではないと思っています。
カウンセリングから始まっている
初回カウンセリングの段階から、
イベント
お仕事
季節
カラー周期
理想
ライフスタイル
こうした情報を少しずつ集めています。
だから最後には、
「今後も綺麗を維持するなら、このタイミングが一番いいです。」
と伝えるだけになります。
感情ではなく、プロとして伝える
以前は、
「ぜひ来てください。」
という気持ちを伝えていました。
でも最近は違います。
美容師として、
あなたの髪を一番綺麗に保つなら、この周期です。
その事実を伝えるだけです。
その前段階で信頼関係ができていれば、それ以上の言葉は必要ありません。
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印象に残っているリピートの瞬間
再来してくださったお客様の中で、今でも印象に残っている出来事があります。
カラーだけだったお客様がカットを予約してくださった
パーソナルカラー診断付きカラーだけでご来店されたお客様が、
2週間後に、
「カットもお願いしたいです。」
と予約してくださいました。
カットの必要性を理解していただけたことが嬉しかった出来事です。
カットカラーから縮毛矯正まで任せていただいた
初回はカットカラー。
その後、縮毛矯正まで任せていただけた時も印象に残っています。
その日の施術だけではなく、知識や考え方まで信頼していただけた結果だと思っています。
「前回言われた通りでお願いします」
一番嬉しかったのは、
「前回言われた長さと色でお願いします。」
と言っていただいた時です。
その瞬間、
技術だけではなく、
人生の中で髪を任せてもらえる存在になれたと感じました。
お客様にとっての”最後の砦”になれたような気がしました。
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再来率が変わった一番の理由
振り返ると、一番変わったのは自分でした。
感情で仕事をしなくなった
もちろん、お客様のことは大好きです。
でも、
その日のテンションや感情だけで仕事をしなくなりました。
誰が担当しても再現できる流れ。
そこへ自分自身を当てはめるように考え方を変えました。
すると、再来率は安定していきました。
優先順位を間違えなくなった
以前は、
全部頑張ろうとしていました。
でも今は違います。
そのお客様が今日一番解決したいこと。
今日一番叶えたいこと。
そこに全力を注ぐようになりました。
美容師が頑張ることと、
お客様のためになることは、
必ずしも同じではありません。
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リピートは「理解」の積み重ね
僕は、お客様を理解したいと思っています。
分からなければ聞く。
伝わらなければ説明する。
理解できるまで向き合う。
その積み重ねが信頼になり、
その信頼がリピートにつながっていく。
だから僕は、
リピート率を上げようとは考えていません。
目の前のお客様を誰よりも理解しようと考えています。
結果として、その積み重ねが再来率という数字に表れているだけなのだと思います。
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おわりに
リピート率は、特別な話術や営業力で決まるものではありません。
お客様を理解し、その方にとって必要な未来を一緒に描き、迷わないように判断を引き受ける。
その流れを、一つの仕組みとして設計すること。
それが、僕が今たどり着いた答えです。
美容師は髪を切る仕事ですが、本当に向き合っているのは「人」だと思っています。
だからこれからも、目の前のお客様を理解することを何より大切にしながら、一人ひとりの美容人生に寄り添える美容師であり続けたいと思っています。
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七森 剛|Go Nanamori
CEO / Artistic Director – KOE Inc.
表参道美容室Koe 代表
髪質改善カットとパーソナルカラー診断を軸に、
骨格・毛流れ・髪質・ライフスタイルから
「似合う美しさ」を設計。
“美しさの判断を引き受ける”ことをテーマに、
静かな半個室空間で、一人ひとりと向き合う美容室を運営。
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Koe(表参道)
髪質改善カット × パーソナルカラー診断 × 半個室
表参道駅A2出口 徒歩2分
Quiet, semi-private salon in Omotesando, Tokyo.
Specializing in hair texture improving cuts and personal color consultation.
We take responsibility for beauty decisions.
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