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縮毛矯正は「する・しない」の二択ではない。僕が施術を決める前に考えていること


「この髪なら、縮毛矯正をした方がいいですか?」


美容師をしていると、よく聞かれます。


広がる。


うねる。


湿気でまとまらない。


毎朝アイロンを使っている。


こうした悩みがあれば、縮毛矯正は一つの解決方法です。


でも僕は、


広がる=縮毛矯正


とは考えていません。


逆に、


縮毛矯正をしない=髪に優しい


とも限らないと思っています。


大切なのは、縮毛矯正をするか、しないかではなく、


その人が毎日どう髪と付き合っていきたいのか。


そこから施術を考えることです。



表参道美容室Koeのカウンセリング




同じ「広がる」でも、原因は違う


髪が広がっている。


見た目だけなら同じです。


でも、実際に髪を見ると原因はさまざまです。


もともとのクセ。


乾燥。


ダメージ。


毛量。


すかれすぎ。


レイヤーの入り方。


毛先の厚み。


縮毛矯正が残っている部分と、新しく伸びた部分の差。


いくつもの原因が重なっていることもあります。


クセを伸ばしても解決しない広がりがある


例えば、毛先がすかれすぎて広がっている髪。


そこへ縮毛矯正をしても、なくなった毛先の厚みは戻りません。


レイヤーの重なりが原因で毛先が動いている場合も、クセだけを伸ばせばすべて解決するとは限りません。


こういうケースでは、


縮毛矯正を考える前に、


カットで見直せる部分がないか


を考えます。



逆に、カットだけでは解決できないこともある


美容師としてカットは好きです。


できるだけカットで扱いやすくしたいとも思っています。


でも、カットにはできないことがあります。


クセそのものを伸ばすことです。


毎朝アイロンするなら、縮毛矯正の方が合理的な場合もある


強いうねりがある。


湿気があると大きく戻る。


毎朝かなり時間をかけてアイロンをしている。


そういう髪に、


「ダメージするから縮毛矯正はやめましょう」


と言うことが、本当に髪に優しいのか。


僕は疑問に思います。


毎日高温のアイロンを使い続けるのであれば、適切に縮毛矯正をして、日々の熱を減らした方が扱いやすい場合もあります。


だから、


施術をしないこと=正解


でもありません。



酸熱トリートメントは、縮毛矯正の代わりではない


ここも混同されやすいところです。


「縮毛矯正をやめたいので、酸熱トリートメントに変えたい」


という考え方。


気持ちはよく分かります。


ただ、この二つは役割が違います。


整える技術と、伸ばす技術


酸熱トリートメントは、


乾燥。


パサつき。


ゴワつき。


ダメージによるまとまりにくさ。


こうした髪の質感を整えるためのものです。


一方、縮毛矯正はクセそのものを伸ばす技術です。


だから、クセが原因で広がっている髪に酸熱トリートメントをしても、根本的なクセがなくなるわけではありません。


反対に、ダメージによるパサつきが原因なのに、縮毛矯正をする必要もありません。


似た仕上がりに見えることと、髪の中で起きていることは別。


ここは分けて考えています。



縮毛矯正を「やめる」も、0か100ではない


長く縮毛矯正をしてきた人から、


「そろそろやめたい」


と言われることがあります。


自然な動きを楽しみたい。


以前より髪が細くなった。


できれば施術の負担を減らしたい。


理由はいろいろあります。


でも、


今月まで全体に縮毛矯正。


次回から完全にゼロ。


とする必要はありません。


減らしていくという選択肢


全体ではなく、顔まわりだけ。


前髪だけ。


表面の気になる部分だけ。


半年に一度だったものを、少し周期を延ばす。


新しく伸びたクセと、縮毛矯正が残っている部分をカットでつなぎながら、少しずつ自然な髪へ移行する。


続ける・やめるの間には、たくさんの選択肢があります。


僕は、この中間を考えることがすごく大切だと思っています。



以前の正解が、今も正解とは限らない


髪は変わります。


年齢によっても。


カラー履歴によっても。


長さによっても。


生活によっても。


以前は全体に縮毛矯正をかけることが一番扱いやすかった人でも、今は顔まわりだけで十分かもしれない。


逆に、以前はカットだけで扱えていたけれど、髪質が変わって縮毛矯正を取り入れた方が楽になることもあります。


一度決めた施術を、ずっと続ける必要はない


美容室では、


前回と同じ。


いつものメニュー。


になりやすいです。


もちろん、それが合っているなら問題ありません。


でも僕は、ときどき、


「今もこれが必要なのか?」


と考え直した方がいいと思っています。


髪が変われば、施術も変えていい。



僕が見ているのは「クセの強さ」だけではない


縮毛矯正をするか判断するとき、


クセが強いか弱いかだけを見ているわけではありません。


朝、何分髪に使えるのか。


普段アイロンを使うのか。


自然な動きが好きなのか。


ストレートが好きなのか。


結ぶことが多いのか。


これから伸ばすのか。


レイヤーを楽しみたいのか。


カラーはどこまで楽しみたいのか。


そういうことも判断材料になります。


髪にとって正しいだけでは足りない


美容師から見て、


「この施術が一番髪への負担が少ない」


という答えがあったとしても、


毎朝30分スタイリングが必要になったら、その人にとって本当に良い選択なのか。


逆に、


少しクセが残っても、自然な動きを楽しみたい人に、完全なストレートが必要なのか。


髪だけではなく、


その人がどう過ごしたいのかまで含めて正解を考える。


それが必要だと思っています。



美容師の仕事は「縮毛矯正をすること」ではない


縮毛矯正が必要なら、する。


必要なければ、しない。


部分的で十分なら、部分的にする。


少しずつ減らせるなら、減らしていく。


今はカットで整えて、次回また判断することもある。


僕は、そのくらい柔軟でいいと思っています。


施術より先に、判断がある


美容師の技術というと、


カットが上手い。


縮毛矯正が上手い。


カラーが上手い。


そういう「施術する技術」が注目されます。


もちろん、それは大切です。


でも、その前には、


その技術を使うべきかどうかを判断する仕事


があります。


できるから、する。


メニューにあるから、する。


ではなく、


今の髪に必要だから、する。


必要がなければ、しない。


僕は、この判断まで含めて美容師の技術だと思っています。



「する・しない」ではなく、「どう扱いたいか」


縮毛矯正について考えるとき、


「かけるべきか」


「やめるべきか」


という二択になりやすいです。


でも、本当に考えたいのはその先です。


朝、楽にしたい。


自然な動きを楽しみたい。


ツヤのあるストレートにしたい。


レイヤーを楽しみたい。


髪への負担を少しずつ減らしたい。


その目的によって、答えは変わります。


縮毛矯正をするかどうかは、目的ではなく手段。


髪を見て。


履歴を見て。


生活を聞いて。


その人がこれからどんな髪で過ごしたいのかを考える。


その結果として、


する。


しない。


部分的にする。


減らしていく。


という答えが出てくる。


縮毛矯正については、その順番で考えるのが自然だと思っています。



七森 剛|Go Nanamori


CEO / Artistic Director – KOE Inc.

表参道美容室Koe 代表


髪質改善カットとパーソナルカラー診断を軸に、骨格・毛流れ・髪質・ライフスタイルから「似合う美しさ」を設計。


“美しさの判断を引き受ける”ことをテーマに、静かな半個室空間で、一人ひとりと向き合う美容室を運営。


Koe(表参道)


髪質改善カット × パーソナルカラー診断 × 半個室


表参道駅A2出口 徒歩2分


Quiet, semi-private salon in Omotesando, Tokyo.

Specializing in hair texture improving cuts and personal color consultation.

We take responsibility for beauty decisions.


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