ライブ当日の流れを知ろう|会場入りからリハーサル・本番・撤収まで|AllA バンドコース⑬
こんしは!
AllA / All Atelier / オールアトリエ講師の、オール・ドメディア / Owl Dmediaです。
全22講義で、バンドの基礎を楽しく学ぶ「バンド『種』コース」。
前回の講義では、音楽スタジオの利用方法について学びました。
スタジオは、大きな音を出すだけの場所ではありません。
機材を安全に準備する。
メンバー同士で音量を調整する。
決められた時間の中で練習する。
そして、機材を元へ戻して時間内に退室する。
こうした準備や片づけも含めて、バンド活動の大切な練習でした。
今回も一緒に学ぶ生徒は、こちら。
轟々轟々轟メメ / Goggogogogou Memeです!

メメ
「先生! スタジオでコピー曲を最後まで演奏できました!」
オール
「おお、すごいね。メンバー全員の音もそろってきたのかな?」
メメ
「はい! 次は、観客の前で思い切り轟きたいです!」
オール
「いよいよライブへの挑戦だね」
メメ
「当日は会場へ行って、出番になったら演奏すればいいんですよね?」
オール
「実は、ライブには演奏以外にもたくさんの準備があるんだ」
メメ
「ステージへ上がる前にも、やることがあるんですか?」
オール
「会場入り、受付、機材の搬入、リハーサル、待機、本番、撤収まで、全体の流れを知っておく必要があるよ」
今回のテーマは、講義13。
「ライブの流れ」
ライブは、ステージで演奏している時間だけではありません。
会場へ到着する前の準備から始まり、演奏後の片づけやあいさつまで続きます。
初めて出演する人は、
「会場へ何時に行けばいいの?」
「リハーサルでは何をするの?」
「本番前はどこで待つの?」
「演奏が終わったら、すぐ帰っていいの?」
と迷うかもしれません。
今回は、一般的なライブ当日の流れを確認しながら、安心してステージへ立つための準備を学んでいきましょう。

ライブは、当日より前から始まっている
ライブの準備は、当日になってから始めるものではありません。
出演が決まったら、まず主催者や会場から届く案内を確認します。
代表的な確認事項には、次のようなものがあります。
開催日
会場名と住所
集合時間
リハーサル時間
本番時間
演奏できる時間
出演順
持ち込み機材
会場で借りられる機材
チケットや料金の扱い
撮影や録音のルール
メメ
「本番の時間だけ覚えておけばいいと思っていました!」
オール
「ライブでは、本番よりかなり早い時間に集合することもあるんだ」
会場やイベントによって進行は異なります。
届いた案内をメンバー全員で共有し、不明点は早めに確認しましょう。
セットリストを決めよう
ライブで演奏する曲の順番をまとめたものを、セットリストと呼びます。
たとえば、三曲演奏する場合は、
明るく始められる曲
静かに聴かせる曲
最後に盛り上がる曲
というように、全体の流れを考えます。
メメ
「好きな曲を、思いついた順番で演奏してはいけませんか?」
オール
「自由に決めてもいいけれど、曲の雰囲気や楽器の準備も考えると、より演奏しやすくなるよ」
曲によってギターを持ち替える場合や、音の設定を変える場合は、その時間も必要です。
セットリストには、曲名だけでなく、曲の長さや曲間の話も含めて考えましょう。
持ち時間を確認する
ライブでは、バンドごとに演奏できる時間が決められていることがあります。
これを持ち時間と呼びます。
持ち時間には、演奏だけでなく、
曲と曲の間
メンバー紹介
観客へのあいさつ
楽器の持ち替え
音の調整
なども含まれる場合があります。
メメ
「20分の持ち時間なら、20分の曲を演奏できますか?」
オール
「曲間やあいさつにも時間が必要だから、演奏時間は少し短めに考えた方が安心だね」
練習では、本番と同じ順番で時間を測ってみましょう。
持ち時間を超えると、イベント全体の進行へ影響してしまいます。
演奏曲は本番用の形に整える
録音された原曲には、少しずつ音が小さくなるフェードアウトで終わる曲があります。
しかし、ライブでは、いつ演奏を終えるのかを全員で決める必要があります。
また、曲が長すぎる場合は、一部を短くすることもあります。
メメ
「最後は、全員で大きくドーンと終わりたいです!」
オール
「終わり方を決めて、誰が合図を出すかまで確認しておこう」
ライブ用に変更した部分は、メンバー全員が同じ形を覚える必要があります。
本番と同じ順番で練習する
ライブが近づいたら、曲ごとに練習するだけでなく、本番と同じ順番で演奏してみましょう。
この練習では、
曲間の移動
楽器の持ち替え
音色の変更
ボーカルのあいさつ
水分を取るタイミング
最後の退場
まで確認します。
メメ
「曲が演奏できれば、曲と曲の間は適当でも大丈夫では?」
オール
「曲間が長く止まると、観客も次に何が始まるのか分からなくなることがあるよ」
演奏以外の動きも含めて練習することで、本番で慌てにくくなります。
機材リストをつくろう
ライブへ持っていく物は、事前に一覧へまとめます。
全員で使う物
セットリスト
会場案内
出演に必要な書類
連絡先
必要に応じて物販や宣伝物
ギター・ベース
楽器
シールド
ストラップ
ピック
チューナー
エフェクター
電源類
予備の弦
ドラム
スティック
チューニングキー
必要に応じてペダルやスネア
ボーカル
歌詞や進行メモ
飲み物
必要に応じて自分のマイク
メメ
「スタジオと同じ持ち物で大丈夫ですか?」
オール
「基本は似ているけれど、ライブでは予備も準備しておくと安心だよ」
忘れ物を防ぐため、前日までに確認しましょう。
予備を用意しておこう
ライブ本番では、弦が切れたり、ピックを落としたり、電池が切れたりすることがあります。
そのため、
予備の弦
予備のピック
予備のシールド
交換用電池
スティックの予備
タオル
小さな工具
などを準備しておくと安心です。
メメ
「全部二つずつ持っていけば完璧ですね!」
オール
「荷物が増えすぎると運ぶのが大変だから、壊れやすい物や忘れやすい物を優先しよう」
必要な予備は、メンバー同士で分担できます。
前日は、無理な練習をしない
ライブ前日になると、不安から長時間練習したくなることがあります。
しかし、無理に練習しすぎると、
指や腕が疲れる
喉へ負担がかかる
睡眠時間が減る
集中力が落ちる
といった問題が起こります。
メメ
「前日の夜に、朝まで練習しようと思っていました!」
オール
「本番で力を出すためには、休むことも準備の一つだよ」
不安な部分を短く確認したら、機材と持ち物を準備し、しっかり休みましょう。

ライブ当日の基本的な流れ
ライブ当日の流れは、会場によって異なります。
一般的には、次のように進みます。
会場入り
受付・出演確認
機材搬入
リハーサル・サウンドチェック
開場・待機
本番前の準備
ステージへ移動
本番
機材撤収
あいさつ・精算・退館
ここからは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
1.会場入り|時間に余裕を持って到着する
会場へ到着することを「会場入り」と呼ぶことがあります。
主催者から指定された集合時間までに、メンバー全員が到着できるように行動します。
公共交通機関の遅れや、道に迷う可能性も考え、少し余裕を持って出発しましょう。
メメ
「本番に間に合えば、集合時間より遅れても大丈夫ですか?」
オール
「リハーサルや説明があるから、集合時間を守る必要があるよ」
一人の遅刻でも、バンド全体の準備が進まなくなることがあります。
遅れそうな場合は、分かった時点ですぐにメンバーや担当者へ連絡しましょう。
会場の入口を事前に確認する
ライブ会場によっては、観客用の入口と出演者用の入口が分かれていることがあります。
また、機材を運び込むための搬入口が別に設けられている場合もあります。
メメ
「入口へ行けば、誰かが案内してくれますよね?」
オール
「大きな会場では、入口が複数あることもあるから、事前に案内を確認しよう」
会場の住所だけでなく、
最寄り駅
入口の場所
集合場所
駐車場や搬入口
まで確認しておくと安心です。
2.受付|出演者として到着を伝える
会場へ着いたら、受付や担当者へバンド名を伝えます。
出演者用の案内、控室、リハーサル時間などを確認します。
必要に応じて、
出演者パス
タイムテーブル
控室の場所
チケット
ドリンク券
注意事項
などを受け取ることがあります。
メメ
「受付では『轟きに来ました!』と言えば伝わりますか?」
オール
「気持ちは伝わるけれど、バンド名と代表者名をはっきり伝えようね」
分からないことがあれば、この段階で担当者へ確認しましょう。
タイムテーブルを確認する
タイムテーブルとは、当日の進行を時間順にまとめたものです。
たとえば、
13時:会場入り
14時:リハーサル
17時:開場
18時:ライブ開始
19時30分:自分たちの出番
というように書かれています。
メメ
「自分たちの本番時間だけ覚えればいいですか?」
オール
「リハーサルや待機時間、撤収の時間も確認しよう」
進行が早まったり遅れたりすることもあります。
会場内の案内やスタッフからの連絡を確認できるようにしておきましょう。
3.機材搬入|安全に荷物を運ぶ
楽器や機材を会場内へ運び込むことを、搬入と呼びます。
大きな機材を運ぶ場合は、一人で無理をせず、メンバー同士で協力します。
メメ
「ギターもアンプも全部一度に運べば早そうです!」
オール
「落としたり、周りの人にぶつけたりする危険があるよ。無理のない量に分けよう」
通路や非常口を、機材でふさがないように注意します。
スタッフから荷物を置く場所を指定された場合は、その指示に従いましょう。
自分の荷物が分かるようにする
ライブ会場には、複数のバンドの機材が集まります。
同じようなシールド、ケース、スタンドが並ぶこともあります。
取り違えを防ぐために、
名前を書く
目印を付ける
ケースへタグを付ける
荷物の数を記録する
といった工夫が役立ちます。
メメ
「同じ黒いシールドが何本もあったら、分からなくなりそうです!」
オール
「自分の物だと分かる目印を付けておこう」
借りた機材と自分の機材を混ぜないことも大切です。
4.リハーサル|本番前に音を確認する
ライブ前に、ステージ上で音を確認する時間があります。
これをリハーサルやサウンドチェックと呼びます。
リハーサルの目的は、曲を何度も練習することではありません。
主に、
楽器やマイクから音が出るか
観客へ聞こえる音量は適切か
演奏者が自分たちの音を聞けるか
機材の接続に問題がないか
曲の始まりや終わりが伝わるか
を確認します。
メメ
「リハーサルで、一曲全部演奏できますか?」
オール
「時間が限られていることが多いから、必要な部分だけを確認する場合もあるよ」
担当スタッフの指示に従い、短い時間で必要な確認を行いましょう。
PAとは何だろう?
ライブ会場では、マイクや楽器の音を調整し、観客へ届ける担当者がいます。
この音響の仕組みや担当を、PAと呼ぶことがあります。
PAスタッフは、
マイクの音量
楽器の音量
音のバランス
会場のスピーカー
ステージ上のモニター
などを調整します。
メメ
「観客へ聞こえる音は、全部自分たちで調整するわけではないんですね!」
オール
「そう。演奏者とPAスタッフが協力して、会場の音をつくるんだ」
希望がある場合は、短く具体的に伝えましょう。
モニタースピーカーで、自分たちの音を聞く
ステージの床には、演奏者へ向けたスピーカーが置かれていることがあります。
これをモニタースピーカーと呼びます。
観客用のスピーカーは客席へ向いているため、ステージ上では自分の声や楽器が聞こえにくいことがあります。
そこで、モニターから必要な音を返してもらいます。
メメ
「自分の声だけを大きくしてもらえますか?」
オール
「必要な音を伝えられるけれど、大きくしすぎると全体が聞きにくくなることもあるよ」
「ボーカルをもう少し聞きたい」
「ベースを少し下げてほしい」
というように、具体的に伝えます。
リハーサルでは、一人ずつ音を確認する
サウンドチェックでは、スタッフから、
「ドラムだけお願いします」
「ベースを鳴らしてください」
「ギターをお願いします」
「ボーカルの声をください」
と指示されることがあります。
メメ
「全員で一気に演奏した方が早くないですか?」
オール
「一つずつ確認すると、どの音が大きいのか、どこに問題があるのか分かりやすいんだ」
自分の順番が来るまで、勝手に大きな音を鳴らさないようにしましょう。
ドラムは、それぞれの太鼓を鳴らす
ドラマーは、
バスドラム
スネアドラム
タム
ハイハット
シンバル
などを、一つずつ鳴らすよう求められる場合があります。
その後、実際のリズムを短く演奏します。
メメ
「ドラムソロを全力で見せる時間ですか?」
オール
「演奏技術を見せるのではなく、各音の大きさやマイクを確認する時間だよ」
一定の強さで、普段の演奏に近い音を出しましょう。
ギターとベースは、本番で使う音を出す
ギターやベースは、本番で実際に使う音色と音量で確認します。
静かな音と、激しくひずんだ音の両方を使う場合は、切り替えたときの音量差も確認します。
メメ
「リハーサルだけ小さい音で、本番に大きくすれば迫力が出ますよね?」
オール
「本番で急に音量を変えると、会場全体のバランスが崩れてしまうよ」
アンプやエフェクターの設定は、リハーサル後に勝手に大きく変更しないようにします。
ボーカルは、本番に近い声で確認する
ボーカルは、マイクへ向かって声を出します。
小さな声だけでは、本番の音量を確認できません。
ただし、リハーサルで喉を使いすぎないように注意します。
メメ
「本番前に、最高音を何度も確認しておきたいです!」
オール
「必要な部分を確認したら、声を休ませることも大切だよ」
マイクとの距離や、ステージ上で聞こえる自分の声を確認しましょう。
バンド全体で短く演奏する
一人ずつの確認が終わったら、バンド全体で演奏します。
このときは、
最も音が大きい部分
最も静かな部分
全員が同時に入る部分
曲の終わり
ボーカルが歌いにくい部分
などを選ぶと、バランスを確認しやすくなります。
メメ
「一番好きな曲を全部演奏したいです!」
オール
「時間内に必要な場所を確認することを優先しよう」
リハーサル時間は、次の出演者も使用します。
決められた時間を守りましょう。
リハーサルで確認した設定を記録する
アンプやエフェクターの設定を変えた場合は、写真やメモで残しておくと安心です。
ただし、会場で撮影が許可されているか確認しましょう。
メメ
「つまみの位置を全部覚えておける気がしません!」
オール
「記録しておけば、機材を一度片づけても再現しやすいよ」
スタッフから決められた設定を指示された場合は、その内容を守ります。
5.本番までの待機|音と身体を休ませる
リハーサルが終わってから、本番まで時間が空くことがあります。
この時間は、自由時間ではありますが、いつでも動けるようにしておく必要があります。
メメ
「本番まで何時間もあるなら、遠くへ遊びに行ってもいいですか?」
オール
「集合時刻や会場のルールを確認し、連絡が取れる場所にいよう」
本番時間が変更される可能性もあります。
会場を離れる場合は、メンバーへ伝えましょう。
控室のルールを守る
出演者が待機したり、荷物を置いたりする場所を控室と呼びます。
複数のバンドで共有する場合もあります。
控室では、
荷物を広げすぎない
大きな声で騒ぎすぎない
他人の機材へ触れない
ごみを片づける
貴重品を管理する
ことが大切です。
メメ
「控室でも、練習のためにアンプを鳴らしていいですか?」
オール
「会場のルールを確認しよう。音出し禁止の場所もあるよ」
共有スペースであることを忘れないようにしましょう。
食事の時間と量を考える
空腹のまま本番を迎えると、集中力が落ちることがあります。
反対に、本番直前に食べすぎると、身体が重く感じることもあります。
メメ
「本番前に、大盛りで力をつけたいです!」
オール
「自分の身体に合った量を、時間に余裕を持って食べよう」
ボーカルは、喉や体調へ影響する物にも注意します。
初めて試す食べ物や飲み物を、本番直前に選ぶのは避けた方が安心です。
水分を取ろう
緊張していると、水分を取ることを忘れやすくなります。
特にボーカルやドラマーは、演奏中に身体を使います。
少しずつ水分を取りましょう。
メメ
「冷たい飲み物を一気に飲めば、目が覚めそうです!」
オール
「身体や喉への影響は人によって違うから、普段から飲み慣れている物を選ぼう」
機材の近くへ飲み物を置かないことも重要です。
本番前に、もう一度チューニングする
リハーサル後に時間が空くと、楽器の音程が変化していることがあります。
本番前に、ギターやベースのチューニングを再確認しましょう。
メメ
「リハーサルで合わせたから、そのままで大丈夫では?」
オール
「室温や移動でも音は変わることがあるよ」
ただし、出番直前に慌てて大きく調整しないよう、余裕を持って確認します。
本番前の練習は、軽く確認する
本番前に不安になると、難しい部分を何度も練習したくなります。
しかし、直前に激しく練習すると、指や喉が疲れることがあります。
軽いウォームアップと、必要な部分の確認にとどめましょう。
メメ
「直前に全部通して、安心したいです!」
オール
「体力を本番へ残しておくことも大切だよ」
すでに練習してきたことを信じ、身体と気持ちを整えます。
ステージ衣装や持ち物を確認する
本番で着る衣装がある場合は、着替えの時間を確保します。
アクセサリーや靴が、演奏の邪魔にならないかも確認しましょう。
メメ
「大きくて豪華な飾りをたくさん付けたいです!」
オール
「楽器やケーブルへ引っかからないか、安全も確認しよう」
ステージ用の見た目も大切ですが、演奏できることが最優先です。
6.本番前の集合|出番に備える
出番の少し前になったら、メンバー全員で集合します。
楽器
ピック
スティック
チューナー
セットリスト
飲み物
必要な小物
を確認します。
メメ
「ステージに上がってから、忘れ物に気づいたらどうしましょう!」
オール
「だから、出番前にメンバー同士で確認しよう」
スタッフから移動の案内があったら、すぐに動ける状態にしておきます。
前の出演者の演奏中は静かに待つ
ステージの近くで待機する場合、前のバンドの演奏が続いています。
大きな声で話したり、楽器を鳴らしたりすると、演奏や進行の邪魔になることがあります。
メメ
「気合いを入れるために、全員で大声を出したいです!」
オール
「決められた場所で、周囲に配慮しながら行おう」
次の出番へ集中しつつ、前の出演者にも敬意を持ちましょう。
転換とは何だろう?
前の出演者がステージを降り、自分たちの機材を準備する時間を転換と呼びます。
転換時間は限られていることが多いため、素早く安全に準備する必要があります。
メメ
「急いで走りながら機材を運びます!」
オール
「転倒や故障につながるから、慌てず役割分担をして動こう」
誰が何を持つか。
どこへ置くか。
誰がケーブルをつなぐか。
事前に決めておきましょう。
転換中の役割を決めておく
たとえば、次のように役割を分けます。
ギター・ベース
楽器、エフェクター、シールドを準備する。
ドラム
持ち込んだスネアやペダルなどを設置する。
ボーカル
マイク位置やセットリストを確認する。
リーダーや代表者
スタッフと進行を確認する。
メメ
「自分の準備だけすればいいですか?」
オール
「自分が終わったら、困っているメンバーを手伝おう」
ただし、他人の機材を勝手に接続したり、設定を変えたりしないようにします。
ステージ上では、ケーブルと足元を確認する
ステージ上には、ケーブル、マイクスタンド、モニタースピーカーなどがあります。
暗い会場では足元が見えにくいこともあります。
メメ
「本番が始まったら、思い切り走り回りたいです!」
オール
「まず安全に動ける範囲を確認しよう」
演奏中にケーブルへ足を引っかけたり、楽器同士がぶつかったりしないよう、立ち位置を決めます。
最後に音が出るか確認する
接続が終わったら、短く音を出して確認します。
この時間は、長い練習をするためではありません。
音が出るか
接続が正しいか
チューニングに問題がないか
マイクの位置が合っているか
を確認します。
メメ
「観客が待っているので、ギターソロで盛り上げます!」
オール
「転換中は、必要な確認だけにしようね」
準備ができたら、スタッフの開始合図を待ちます。
7.本番|ステージで演奏する
いよいよ本番です。
緊張していても、カウントを聞き、最初の音へ集中します。
メメ
「観客がたくさんいたら、頭が真っ白になりそうです!」
オール
「最初から会場全体を見ようとしなくても大丈夫。まずはメンバーと最初の拍を確認しよう」
ライブでも、基本はスタジオ練習と同じです。
仲間の音を聞き、共通のテンポを感じながら演奏します。
最初の音を丁寧に始める
ライブの最初は、緊張からテンポが速くなりやすいものです。
カウントを急がず、全員が同じ速さを感じてから始めましょう。
メメ
「勢いを出すために、いつもより速く始めたいです!」
オール
「速くなりすぎると、後半で演奏が苦しくなることがあるよ」
本番前の練習で決めたテンポを思い出します。
観客へあいさつする
最初の曲の前や、曲と曲の間に、ボーカルやメンバーが観客へ話すことがあります。
長く面白い話をする必要はありません。
バンド名
来場への感謝
次の曲の紹介
メンバー紹介
などを短く伝えます。
メメ
「盛り上げるために、長い物語を話したいです!」
オール
「持ち時間とのバランスを考えよう。短くても、気持ちが伝われば大丈夫だよ」
話す人と内容を事前に決めておくと安心です。
曲間は、次の演奏へつなぐ時間
一曲が終わったら、次の曲へ向けて準備します。
楽器の持ち替え
エフェクターの切り替え
チューニング
水分補給
次のカウント確認
を行います。
メメ
「無言で準備していても大丈夫ですか?」
オール
「時間がかかる場合は、別のメンバーが話してつなぐ方法もあるよ」
ただし、準備を焦らせないよう、必要な時間を考えてセットリストを組みます。
間違えても、演奏を続ける
本番でコードを間違えたり、歌詞が抜けたり、スティックを落としたりすることがあります。
そのとき、驚いて演奏を止めてしまうと、バンド全体も止まってしまいます。
メメ
「間違えたら、最初からやり直したくなります!」
オール
「ライブでは曲が進んでいるから、今の場所へ戻ることを優先しよう」
ドラムの拍を探す。
次のコードから戻る。
サビの頭から入り直す。
メンバーの目を見る。
練習してきた戻り方を使いましょう。
間違えた顔をしすぎない
演奏を少し間違えても、観客が気づいていない場合があります。
ところが、演奏者が大きく驚いた表情をすると、そこで初めて伝わってしまうことがあります。
メメ
「間違えたら、思わず『しまった!』と叫びそうです!」
オール
「できるだけ演奏へ集中し、次の音へ進もう」
完璧に隠す必要はありません。
大切なのは、一つのミスで演奏全体を諦めないことです。
メンバー同士で合図を送る
ライブ中も、目や身体の動きで合図を送れます。
サビへ入る前にうなずく
曲を終える前に目を合わせる
テンポがずれたときにドラムを見る
音量を下げる場面で身体の動きを小さくする
メメ
「言葉を使わなくても、助け合えるんですね!」
オール
「そう。普段の練習で合図を決めておくと、本番でも使いやすいよ」
観客だけでなく、メンバーの音も聞く
ステージに立つと、観客の反応が気になり、自分の演奏や仲間の音を聞けなくなることがあります。
しかし、ライブでもバンドの基本は同じです。
ドラムのリズム。
ベースの低い音。
ギターのコード。
ボーカルの入り。
それぞれを感じながら演奏します。
メメ
「観客へ見せることと、仲間の音を聞くことの両方が必要なんですね!」
オール
「そう。まず演奏を支え、その上でステージ表現を加えていこう」
ステージ上では安全を優先する
激しく動く演奏は、ライブの魅力になることがあります。
しかし、
ケーブルへ引っかかる
楽器を人へぶつける
モニタースピーカーから落ちる
マイクスタンドを倒す
といった危険もあります。
メメ
「高くジャンプしたら、もっと格好よく見えます!」
オール
「安全に着地できる場所か、機材へぶつからないかを確認しよう」
演出よりも、演奏者と観客の安全が優先です。
最後の曲まで体力を残す
最初の曲から全力を出しすぎると、後半で疲れてしまうことがあります。
特に、長いセットリストでは体力の配分が必要です。
メメ
「一曲目から全部出し切る方が、気合いが伝わりそうです!」
オール
「最後まで演奏を届けることも大切だよ」
曲順や演奏の強弱を考え、必要な場所で力を使いましょう。
最後の一音をそろえる
ライブの終わりは、観客の印象に残りやすい場面です。
最後の一音を全員で鳴らす。
決めた拍数だけ伸ばす。
合図に合わせて止める。
メメ
「最後は、できるだけ長く轟かせます!」
オール
「終わる合図を共有して、全員で同じ瞬間に止めよう」
音を止めたあと、すぐに動き始めず、一瞬姿勢を保つと、曲の終わりが伝わりやすくなることもあります。
演奏後は、観客へ感謝を伝える
最後の曲が終わったら、観客やスタッフへ感謝を伝えます。
メメ
「演奏が終わったら、すぐ機材を片づけないと!」
オール
「まずは短くあいさつをしてから、転換の邪魔にならないよう撤収しよう」
長いあいさつは必要ありません。
「ありがとうございました」
という一言でも、気持ちを込めて伝えましょう。
8.撤収|次の出演者へステージを渡す
演奏後は、持ち込んだ機材をステージから運び出します。
次の出演者が待っているため、素早く安全に行動します。
メメ
「ステージ上で、ゆっくり記念撮影をしたいです!」
オール
「進行を止めてしまう可能性があるから、撮影は決められた時間と場所で行おう」
自分の機材だけを撤収し、会場の機材は勝手に動かさないようにします。
先にケーブルや電源を安全に外す
ギターやベースの機材を片づけるときは、音量を下げ、必要な電源を切ってからケーブルを外します。
慌ててケーブルを引っ張ると、機材を倒したり端子を壊したりすることがあります。
メメ
「時間がないので、線を引っ張って一気に回収します!」
オール
「故障や事故につながるから、端子を持って丁寧に外そう」
転換の練習を、スタジオで行っておくのもおすすめです。
小さな物を忘れない
ステージ上には、ピック、チューナー、スティック、電池など、小さな物を忘れやすくなります。
撤収後、荷物を置く場所で数を確認しましょう。
メメ
「ピック一枚くらいなら、そのままでも……」
オール
「次の演奏者が滑ったり、機材の中へ入ったりするかもしれないよ」
自分たちが持ち込んだ物は、できる限りすべて回収します。
撤収後に、落ち着いて荷物を整理する
ステージから出した直後は、次の出演者の邪魔にならない場所へ機材を移動します。
その後、安全な場所で、
機材がそろっているか
壊れていないか
借り物が混ざっていないか
ケーブルが正しくまとめられているか
を確認します。
メメ
「演奏後は興奮しているので、何を持ってきたか忘れそうです!」
オール
「だから、事前につくった機材リストが役立つんだ」
9.演奏後のあいさつ|支えてくれた人へ感謝する
ライブは、バンドメンバーだけでは成り立ちません。
主催者。
会場スタッフ。
PAスタッフ。
照明スタッフ。
共演者。
観客。
さまざまな人が関わっています。
メメ
「演奏が終われば、私たちの役目も終わりではないんですね」
オール
「支えてくれた人へ、あいさつと感謝を伝えよう」
短い言葉でも、丁寧に伝えることが次の活動にもつながります。
共演者の演奏も見てみよう
自分たちの出番が終わったあと、可能であれば他の出演者の演奏も見てみましょう。
ステージの使い方
曲間の話し方
音量の変化
観客との関わり方
機材の準備
など、学べることがあります。
メメ
「自分の出番が終わったら、すぐ帰りたいです!」
オール
「予定や会場のルールにもよるけれど、共演者の演奏を見ることも大切な経験だよ」
ただし、荷物や貴重品の管理を忘れないようにします。
精算や手続きがある場合もある
イベントによっては、ライブ後に受付や担当者との精算が必要になることがあります。
出演料金
チケット
売上
レンタル機材
物販
ドリンク
などを確認します。
メメ
「演奏後は疲れているので、代表者に全部任せていいですか?」
オール
「担当者を決めるのはいいけれど、内容はメンバー全員で共有しよう」
お金やチケットの数は、その場で記録を残すと安心です。
会場を出る前に、忘れ物を確認する
退館前に、
控室
ステージ周辺
荷物置き場
受付
トイレ
楽屋
などを確認します。
メメ
「演奏が終わった安心感で、楽器まで忘れそうです!」
オール
「大きな荷物だけでなく、小さな機材も確認しよう」
会場から借りた物を返却したかも確認します。
帰宅するまでがライブ
演奏後は疲れており、普段より注意力が落ちていることがあります。
重い機材を運ぶ場合や、夜遅く帰る場合は、安全を優先しましょう。
メメ
「家に帰るまでがライブ、ですね!」
オール
「その通り。無理な移動をせず、必要なら休憩しながら帰ろう」
機材を車へ積む場合は、倒れたり動いたりしないように固定します。
10.ライブ後の振り返り
ライブが終わったら、後日メンバーで振り返りを行いましょう。
確認する内容は、次のようなものです。
できたこと
最初の音がそろった
曲順どおりに演奏できた
観客へあいさつできた
間違えても戻れた
時間内に撤収できた
改善したいこと
転換に時間がかかった
ボーカルが聞こえにくかった
テンポが速くなった
曲間が長く空いた
荷物の管理が分かりにくかった
メメ
「失敗したところを全部反省するんですね……」
オール
「できたことも同じくらい確認しよう。次につながる振り返りが大切だよ」
録音や動画を確認する
撮影や録音が許可され、関係者の同意がある場合は、記録を見返してみましょう。
演奏中には分からなかった、
音量のバランス
ステージ上の動き
観客からの見え方
曲間の長さ
演奏のテンポ
を確認できます。
メメ
「自分の演奏を見るのは、少し恥ずかしいです!」
オール
「恥ずかしさだけでなく、成長した部分も見つけてみよう」
最初のライブの記録は、将来見返したとき、大切な思い出にもなります。
写真や動画を公開するときは確認する
ライブの写真や動画には、メンバーだけでなく、観客や共演者が映っていることがあります。
公開する前に、
会場の撮影・投稿ルール
楽曲に関するルール
映っている人の同意
主催者の案内
を確認しましょう。
メメ
「撮った動画は、すぐに全部投稿したいです!」
オール
「公開してよい内容か確認してからにしよう」
他人が映り込んでいる場合は、必要に応じて編集するなどの配慮も大切です。
次の目標を一つ決める
振り返りの最後には、次のライブや練習へ向けた目標を一つ決めます。
たとえば、
転換を5分以内にする
曲間のあいさつを短くする
最後の音を全員でそろえる
ボーカルを聞きやすい音量にする
新しい曲を一曲追加する
メメ
「改善したいことがたくさんあります!」
オール
「まずは一番大切なことを一つ選ぼう」
一度のライブで、すべてを完璧にする必要はありません。

初ライブは、完璧でなくていい
初めてのライブでは、思いどおりにいかないこともあります。
手が震える。
歌詞が一部抜ける。
テンポが速くなる。
話す内容を忘れる。
転換に時間がかかる。
それでも、ステージへ立ち、最後まで演奏できた経験は大きな一歩です。
メメ
「間違えたら、ライブは失敗ですか?」
オール
「違うよ。間違いながらでも、仲間と演奏を届けられたなら、その経験は次へつながるんだ」
ライブは、完成した人だけが立てる場所ではありません。
練習してきた音を、今の自分たちなりに届ける場所です。
観客の反応だけで、成功を決めない
大きな拍手が起きた。
たくさんの人が盛り上がった。
そうした反応は、もちろんうれしいものです。
しかし、反応が小さかったからといって、演奏に価値がなかったとは限りません。
メメ
「盛り上がらなかったら、失敗したと思ってしまいそうです……」
オール
「初めて聴く曲を静かに受け取っている人もいるよ。反応だけで決めつけなくて大丈夫」
自分たちが準備した演奏を最後まで届けられたか。
メンバー同士で支え合えたか。
次の課題を見つけられたか。
さまざまな視点から振り返りましょう。
ライブは、音楽を共有する場所
スタジオでは、メンバー同士で音を合わせました。
ライブでは、その音を観客と共有します。
観客が手拍子をする。
静かに歌詞を聴く。
演奏後に拍手を送る。
その反応を受けて、演奏する側の気持ちも変化します。
メメ
「練習していた曲が、誰かへ届くんですね!」
オール
「それがライブの大きな魅力だよ」
同じ曲でも、その日、その場所、その観客としか生まれない演奏があります。

今日のまとめ
今回の講義では、ライブ当日の基本的な流れについて学びました。
ライブは、本番の演奏だけではありません。
当日までに、
セットリスト
持ち時間
機材
曲間の話
転換の役割
を準備します。
当日は、
会場入り
受付
機材搬入
リハーサル
待機
本番前の準備
ステージでの演奏
機材撤収
あいさつや精算
振り返り
という流れで進むことがあります。
リハーサルでは、演奏の練習ではなく、機材や音量の確認を行います。
本番では、間違えても演奏を止めず、仲間の音を聞きながら流れへ戻ることが大切です。
演奏後は、素早く安全に撤収し、スタッフや観客、共演者へ感謝を伝えます。
ライブとは、ステージで演奏する時間だけではなく、準備・音響確認・本番・撤収までをメンバーと協力し、音楽を観客へ届ける一日全体の活動である。

1分ワーク|ライブ当日の役割を決めてみよう
自分たちがライブへ出演すると想像して、担当したい役割を一つ選んでみましょう。
セットリストを管理する
集合時間を確認する
機材リストをつくる
転換をまとめる
曲間のあいさつを担当する
写真や記録を管理する
撤収後の忘れ物を確認する
次の文章を完成させてください。
私がライブ当日に担当したい役割は、
「 」です。
その役割を選んだ理由は、
「 」からです。
最後に、本番前に一番確認したいことを書きます。
本番前に必ず確認したいことは、
「 」です。
演奏以外にも、自分が力を発揮できる役割を探してみましょう。
オールとメメの振り返り
メメ
「ライブは、出番になったらステージへ上がるだけだと思っていました!」
オール
「実際には、どんな流れがあったかな?」
メメ
「会場入り、受付、搬入、リハーサル、待機、本番、撤収、振り返りです!」
オール
「リハーサルは、何をする時間だった?」
メメ
「曲を何度も練習するのではなく、機材や音量、聞こえ方を確認する時間です!」
オール
「本番で間違えたら?」
メメ
「止まらずに仲間の音を聞いて、分かる場所から戻ります!」
オール
「演奏が終わったら?」
メメ
「観客やスタッフへ感謝を伝えて、安全に機材を撤収します!」
オール
「完璧だね」
メメ
「ステージだけでなく、準備から片づけまで、みんなで協力して轟きます!」

次回予告
次回の講義14は、**「機材を知ろう」**です。
バンド活動では、楽器本体だけでなく、さまざまな機材を使います。
ギターやベースとアンプをつなぐシールド。
楽器の音を変えるエフェクター。
声を拾うマイク。
音の高さを確認するチューナー。
複数の音をまとめるミキサー。
しかし、機材の名前や役割が分からないと、
「どこへつなぐの?」
「電源を入れる順番は?」
「なぜ音が出ないの?」
と戸惑うかもしれません。
次回は、バンドでよく使われる基本的な機材と、安全に扱うための考え方を学びます。
メメと一緒に、楽器の音を支える道具たちを見ていきましょう!
ライブでは、演奏が始まる前から、たくさんの人が動いています。
会場を準備する人。
音を調整する人。
照明を操作する人。
機材を運ぶ人。
ステージへ立つ人。
そして、音楽を受け取ってくれる観客。
その一つひとつが重なり、一度だけのライブが生まれます。
完璧に演奏できなくても大丈夫です。
準備してきた音を、仲間と最後まで届ける。
支えてくれた人へ感謝する。
そして、次の演奏へつながる経験を持ち帰る。
それが、最初のライブで得られる大切な一歩です。
あなたなら、どのようなステージで、どんな音を観客へ届けてみたいですか?
それでは、次の講義でお会いしましょう!
講師:オール・ドメディア / Owl Dmedia
生徒:轟々轟々轟メメ / Goggogogogou Meme
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