友達とのドライブでのあるある
友達とのドライブ中、毎回会話に入ることに苦労する。
僕はペーパードライバーなので運転を担当することはなく、道案内や細かい気配りが下手なため助手席に座ることもない。なにも従事することがないまま後部座席にいることが多い。三人でドライブなんか行ったときには、前の二人が展開するトークに何とか入ろうとするが、これがすごく苦手である。たまに気を使って前の二人が話を振ってくれるが、それをリズムよく打ち返すこともできないことが多い。次第にパスも回ってこなくなり、実質自分以外で行われている会話に自分も参加している感を出すために、笑い声やリアクションだけを頑張らなくてはならない状態になる。これは、なんとか話をしたいというよりも、僕が黙ってしまうことにより、気を使って何か話をまわしてもらうことがなんだか申し訳ないので、それを避けるためにやっている。次第に、なぜ自分がここにいるのか。とか考えだしてしまう。わざわざ車を走らせて遠くまでやってきてまでこんなことをするのは普通に考えれば時間もお金も無駄だし、物理的な距離的も、精神的にも一人になったことが際立って、少し寂しい気持ちになってくる。
この一瞬自分の世界に入っている間にも話題は流れ続け、僕が何か声を上げることすら不自然な状態になった。僕はただ座席から背を浮かせて、前のめりになりながらも、うっすらニヤついてきょろきょろするだけになった。このとき、自分の動きが、Smashing Pumpkinsというバンドの『1979』のMVに映るビリーコーガンみたいだなと思った。これを境に自分がかっこよく見えて仕方なかった。

また、もしかしたらこの曲は、ビリー・コーガンが友達とのドライブ中に話題に入っていけず、後部座席で自分の幼少期である1979年を思いだしているときに生まれた可能性もあるな。そう思うとなんだか嬉しくなった。
飲み会とか新学期の教室とか、世界中にいる後部座席のビリーコーガンみたいな人たちに向けて、その人たちだけが受信できる周波数で、僕が『1979』を流してあげたいなと思った。
