月に一度の書店勤務
高円寺にある本屋さんで月に一度働かせてもらっている。
出会いは展示のお誘いを受けたときだった。
在廊中、店の居心地がよくて、展示が終わってからもたまに訪れては、デスクを借りて仕事をさせてもらっていた。どんな話の流れで働くことになったのかは忘れてしまったが、何度か研修的なものを受け、ワンオペデビューしてから2年がたった。
40代で新たなスキルが身につくと嬉しい。ブックカバーやギフト包装を自分でできるようになるとは。
はじめる前は十数年ぶりのアルバイト&苦手な接客業をできるか不安だったが、今では月に一度、いつもの生活とは違う環境に身を置くことでいい息抜きになっている。
いざ働いてみると想定外のトラブルも起きる。
あの日は高円寺一帯が集中豪雨におそわれた。
横殴りの雨を窓から眺めていたら、ピガッガッと閃光が。その瞬間、店内の照明が消え、少し間があってからとてつもなく大きな雷鳴が降ってきた。
店の中は暗く、BGMもクーラーも消えた。外で降る激しい雨音だけが聞こえる。
停電時のマニュアルなど一切きいていない、どうしよう。
店内には女性のお客様が1名。とりあえず声をかけることにした。
五明:(女性に近づく)
女性:(五明に気がつき顔を見上げる。背の高さに驚く)
五明:あっ、外が落ち着くまで店内で…
※再び雷が光る。五明の顔半分を光が照らす
五明:…ゆっくりしてください
※『ドゴーーーーン!!!』と大きな雷の音
女性:(怯えた表情)
「あの時の正しい行動はなんだったのか」と、店番をしているときに思い出す。
