”MorningShower”「救済祈願」という名の敗北宣言。社労士試験が暴く“資格信仰”の甘ったれた幻想
努力の成果を「救済待ち」に委ねる奴に、合格証書を握る資格はない。
「救済祈願」という名の敗北宣言。社労士試験が暴く“資格信仰”の甘ったれた幻想
67ページの活字に溺れ、民法に怯え、最後は神頼み。予備校の養分となった受験生たちの滑稽な秋
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試験が終わった途端、ネット上に溢れかえる「救済祈願」の浅ましい叫びを見るたびに、毎度のことながら失笑してしまう。
8月23日に行われた第58回社会保険労務士試験。1年間、家族や私生活を犠牲にして机にしがみつき、予備校に決して安くない金を注ぎ込んできた連中が、解答速報にかじりついて「労一が」「健保の損害賠償請求が」「頼むから1点補正してくれ」と神頼みを始める。1年間の努力の総決算が「他力本願の祈り」とは、一体何の冗談だ。
今年の選択式は、突出した難問で全滅させるような構成ではなく、各科目に嫌らしい地雷を散りばめた形だった。特に健保で顔を出した民法の論点に泡を食った受験生が多かったようだが、実務に出れば民法の基礎すら怪しい社労士など使い物になるわけがない。ちょっと変化球を投げられた程度で基準点割れを起こすのは、丸暗記に頼って本質を理解してこなかった己の浅薄さの証明に過ぎない。
さらに択一式を見れば、問題冊子は67ページという過去5年で最大のボリュームだ。文字の洪水で脳のスタミナを削りにくる試験委員の罠にまんまとハマり、時間配分を誤って自滅した者も多いだろう。個数問題が減って組み合わせが増えた分、実質的な難易度は下がり、合格ラインは45点前後まで跳ね上がると見られている。要するに、情報処理能力という実務家以前の「基礎体力」がない人間から順に足切りされただけの話だ。
社労士試験の本質は、知識の詰め込み量ではなく「理不尽な時間制限と重圧の中で、冷静に正解を拾い上げる胆力」のテストである。それにもかかわらず、予備校の「スキマ時間で一発合格」「過去問の回転で受かる」という甘い営業トークを真に受け、薄っぺらなテクニックで突っ込んでは玉砕する。
落ちた理由を出題傾向の変化や奇問のせいにして愚痴を垂れ流す連中は、来年も再来年も同じ場所で同じ台詞を吐いているに違いない。救済措置という名の宝くじに人生を預けている時点で、勝負は最初からついているのだ。
資格を取りさえすれば人生が好転するなどという安直な幻想はとっとと捨てろ。10月の合格発表まで胃を痛めながら祈る無駄な時間があるなら、己の実力不足を認めて来年のテキストを開くか、さっさと資格試験という名の麻薬から足を洗うべきだ。
〈了〉
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