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”瀬尾の今日コラ”大手の一人勝ちと小規模の野晒し。訪問介護「事業所数最多」の虚飾

最多更新の裏で街のヘルパーが大量死!利益重視の介護ビジネスに未来なし


大手の一人勝ちと小規模の野晒し。訪問介護「事業所数最多」の虚飾


ヘルパー不足を放置し、囲い込みビジネスへ舵を切る介護業界の末期症状



厚生労働省が「訪問介護の事業所数が過去最多の3万5506ヵ所に!」なんて能天気なデータを公表した。前年比でたったの「9ヵ所増」という、虫の息のような微増を「7年連続増加」と誇らしげに語る姿には失笑を禁じ得ない。現場の崩壊を目隠しし、数字の皮算用で現実逃避している証拠だ。

この「過去最多」という張り子の虎の裏で起きているのは、慈悲も救いもない壮絶な弱肉強食と構造の歪みである。

都市部で介護難民を囲い込もうと鼻息を荒らげる中堅・大手チェーンや、有料老人ホームなどの敷地内に鎮座して「移動コストゼロで効率よく公費をむしり取る」併設型事業所は着実に数を増やしている。一方で、地域の高齢者を一軒一軒泥臭く回り、孤立を防いできた昔ながらの小規模事業所は、怒涛の倒産ラッシュとヘルパーの高齢化によって次々と息絶えているのだ。昨年の訪問介護の倒産件数が過去最多を記録した事実が、何よりの証拠である。

つまり、事業所数全体が横ばいなのは、地域福祉の要だった町医者ならぬ「町ヘルパー」が大量死し、その死骸の上に効率第一の巨大施設型ビジネスが乗っかっているだけに過ぎない。これを「新陳代謝」などという綺麗な言葉で片付ける厚労省の神経の図太さには呆れて開いた口が塞がらない。

ヘルパーの奪い合いに敗れ、若者からは見向きもされず、老々介護を地で行く現場を放置したツケは、そのまま地域のサービス提供体制の崩壊となって跳ね返ってくる。都市部の金持ちだけが囲い込まれ、地方の小規模事業所が絶滅した先にあるのは、自宅で静かに放置される高齢者の山だ。数字上の「最多更新」という虚飾に酔いしれている暇があるなら、泥をすすって現場を支える泥臭いヘルパーたちに直接金を回したらどうなんだ。

〈了〉



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