夏のあいだ、お腹はずっとがんばっていました
こんにちは、パーソナルトレーナーのリクです。
「追い込む」のではなく「一緒に整える」を大切に、運動が苦手な方の体づくりに寄り添っています。
▶ 活動内容・サービスの詳細は公式ページへ → https://rlabo.pages.dev/
なんだか、お腹がすっきりしない。
出そうで出ない日が続いたかと思えば、急にゆるくなる。お腹が張って、夕方になるとウエストがきつい。ガスがたまっている感じがして、人前でちょっと気まずい。
夏の終わりのこの時期、こういうお話を本当によく聞きます。
そして多くの方が、最後には「わたし、もともとお腹が弱いので」とおっしゃるんですよね。少し申し訳なさそうに、自分のせいみたいな言い方で。
でも、お話を聞かせていただくと、ほとんどの場合そうではありません。今日はその「お腹」の中で何が起きていたのかを、できるだけやさしくお話しさせてください。
お腹は、サボっていたのではなく、動きにくかっただけです
まず、知っておいていただきたいことがあります。

わたしたちの腸は、自分の意思では動かせません。「はい、動いて」と念じても動かないし、「止まって」と思っても止まりません。腸は、自律神経(体を自動で調整してくれている神経)の合図で、勝手に動いてくれています。
そして、その動きがちゃんと出るには、だいたい3つのことが必要だと言われています。
1. あたたかさ — 体が冷えると、内臓のはたらきは落ちやすくなります
2. 材料 — 動かすもの(食べもの・水分・食物繊維)が入っていること
3. リズム — 寝る・起きる・食べる時間が、だいたい決まっていること
ここで、この夏を思い出してみてください。
冷たい飲みものが手放せなくて、食欲がなくてそうめんばかり、暑くて眠りが浅い。……3つとも、なかなか難しい夏でしたよね。
つまり、お腹はサボっていたのではありません。動きにくい条件が3つそろっていた、というだけなんです。
夏のあいだ、お腹に起きていたこと
もう少し具体的に見てみますね。思い当たるものがあるか、眺めてみてください。

1. 冷たいものが、ずっと続いていた
アイスコーヒー、麦茶、アイス、そうめん。夏は冷たいものが本当においしいですし、それ自体は悪いことではありません。
ただ、内側から冷やされ続けると、消化に関わるはたらきは落ちやすくなると言われています。手足の冷えは気づけても、お腹の中の冷えは自覚しにくいんですよね。「冷房で冷えたな」と感じたときには、飲みもので中からも冷やしていることが多いです。
2. 食べる量と種類が減っていた
これがいちばん見落とされます。
食欲がない日はそうめん、パンとアイスコーヒーだけ、夜も冷やし中華。そういう日が続くと、野菜・海藻・きのこ・豆といったものが、ごっそり抜けます。
便のかさを作るのは、食物繊維と水分です。材料が入っていないのに出そうとしても、そもそも出すものが足りていない。「食べていないのに出ない」という状態は、ここから起きていることがよくあります。
3. 水分が、思ったより足りていない
たくさん飲んでいるつもりでも、夏は汗でどんどん出ていきます。入ってくる量より出ていく量が多ければ、体は水分を大事に使おうとして、腸からも水を回収します。すると、便が硬くなりやすくなります。
しかも冷たいものを一気に飲むと、今度はお腹がびっくりして、ゆるくなることもある。硬くなる日とゆるくなる日を行ったり来たりするのは、ここが関係していることがあります。
4. 眠りが浅くて、自律神経が疲れていた
腸がいちばんよく動くのは、じつはリラックスしているときと、寝ている間です。
暑くて夜中に目が覚める、冷房のつけ方に迷って眠りが浅い。そんな日が続くと、腸が本来がんばる時間帯に、うまく働けません。朝になっても「動き出しの合図」が出ないまま一日が始まってしまいます。
腸のごはんは、2つでひと組です
ここでひとつだけ、覚えておくと役に立つ話をさせてください。
わたしたちのお腹の中には、たくさんの菌がすんでいます。この子たちが元気に働いてくれると、お腹の調子は整いやすいと言われています。
そのために必要なのは、2つです。
菌そのもの — 納豆、ヨーグルト、味噌、ぬか漬け、キムチなどの発酵食品
菌のごはん — 野菜、海藻、きのこ、豆、いも、果物などの食物繊維
よく「ヨーグルトを食べているのに、変わらないんです」と言われるのですが、これは片方だけを入れている状態です。菌は来たけれど、食べるものがない。だから居つきにくい。
反対に、食物繊維だけをがんばっても、働き手が少なければ進みません。
ヨーグルトにバナナ。納豆にオクラ。お味噌汁にわかめ。
この「2つでひと組」を意識するだけで、ずいぶん違ってきます。むずかしく考えなくて大丈夫です。もともと和食は、この組み合わせが自然にできている食べ方なんですよね。
今日からできる、小さな一歩
ぜんぶやらなくて大丈夫です。できそうなものを、ひとつだけ選んでみてくださいね。

1. 一日のどこかに、あたたかい一杯
冷たいものをやめる必要はありません。ぜんぶ我慢に変えると、続きませんから。
そのかわり、一日のどこかに1杯だけ、あたたかいものを入れてみてください。朝の白湯、夜のお味噌汁、それだけで十分です。冷やす時間の中に、あたためる時間を少し混ぜてあげる感じです。
2. 発酵食品ひとさじに、野菜か海藻をひと品
さっきの「2つでひと組」を、いちばん簡単にする方法です。
いつものお味噌汁に、わかめを足す。納豆に、刻んだオクラかめかぶを混ぜる。ヨーグルトに、バナナかキウイをのせる。買いものを増やさなくてもできるものから、で大丈夫です。
3. 朝、コップ一杯の水と、少しの朝ごはん
腸は、朝いちばんに動き出す合図を待っています。
胃に何かが入ると、その刺激で腸が動きはじめるはたらきがあると言われています。ですから、朝に水を一杯飲んで、少しでも何か食べる。バナナ1本でも、ヨーグルトでも、お味噌汁だけでもいいんです。
そして、行きたいと思ったときに、我慢しない。忙しいと後回しにしてしまいがちですが、この「あとで」を重ねると、だんだん合図そのものが出にくくなっていきます。
余裕のある日は、寝る前にお腹に手をあてて、ゆっくり深呼吸を5回。お腹がふくらんで、へこむ。それだけで体はゆるむ方向に切り替わりやすくなります。腹筋運動より、こちらのほうがずっと大事です。
こういうときは、がまんせずに相談を
お腹の不調の多くは、この時期の生活と食べ方で説明がつきます。ただ、そうでないこともあります。
便に血が混じる、黒っぽい便が続く
急に体重が減ってきた
強い痛みがある、熱を伴う
夜、痛みで目が覚める
便の形や回数が、ここ数週間ではっきり変わったまま戻らない
こういうときは、体のほうから何かサインが出ていることがあります。ひとりで判断せず、内科や消化器内科で一度みてもらってくださいね。ここは、遠慮しなくていいところです。
さいごに
お腹の調子って、人に言いにくいんですよね。
会社で気になっていても言えないし、家族に話すのもなんとなく気が引ける。だから、ひとりで「わたしはお腹が弱いから」と、体質のせいにして終わりにしてしまう。
でも、ここまで読んでくださったなら、もうお分かりだと思います。あなたのお腹は弱かったのではなくて、冷たいものと、減った食事と、浅い眠りという、この夏をなんとか越えるための条件の中で、ずっとがんばってくれていました。
夏の疲れは、秋になってから出てきます。だから、涼しくなってくるこれからが、いちばん戻しやすい時期です。
まずは今日、お味噌汁にわかめをひとつまみ。それだけで十分な一歩です。自分のペースで、一緒に整えていきましょうね🙂
「もう少し知りたいな」と思った方へ。公式LINEで、食べ方の土台をまとめた無料ガイドをお渡ししています🙂
今日お話しした「お腹の調子」も、じつは人によって出方や理由がちがいます。
「私はどのタイプだろう?」が気になったら、3分の〈栄養タイプ診断〉から。
あなたに合う整え方のヒントと、そのまま相談できる入口も用意しています。
