【機材レビュー】Reverbでアメリカから直輸入。STOMP UNDER FOOT "Violet Ram's Head" 限定シルバー筐体が「最強のマフ」である理由
こんにちは、グレッチ兄さんです。
今回は、春頃だったかな?💦僕がアメリカの楽器フリマサイト「Reverb」を使い、本国から遥々取り寄せた宝物のようなペダルを紹介します。いやたまたまなんですけどね。
ハンドメイド・マフクローンの最高峰ブランド、STOMP UNDER FOOT(SUF)の『Violet Ram's Head(限定シルバー未塗装筐体)』です。

マフ・マニアなら写真を見ただけでお気づきかもしれませんが、これ、現行の白いレギュラー品とは全く違う、ブランド初期〜中期の「激レア限定ハンドワイヤード期」の個体。さらに裏蓋には(いじっているうちに消えちゃいましたが笑)、ビルダーであるマット・パスクエラの手書きサインとシリアルナンバーがマジックで直書きされていた、正真正銘のコレクターズ・ピースです。

このペダルが一体どういうものなのか、何がそんなに凄いのか、熱く語らせてください。
🟣 1. そもそも「バイオレット・ラムズヘッド」とは?
70年代のオリジナル・ビッグマフ第2世代(通称ラムズヘッド)は、パーツの個体差が激しいことで有名ですが、その中でも1973年〜1975年頃に、筐体に紫色のインクで印刷された個体が存在します。これが通称「バイオレット」です。
このバイオレット期の回路は、他のラムズヘッドに比べて「ゲインが少し高く、ミドル〜トレブルの抜けが抜群で、音が前に飛んでくる」という奇跡的なサウンドバランスの個体が集中していました。J・マスキス(Dinosaur Jr.)やデヴィッド・ギルモア(Pink Floyd)が愛用した「アタリ個体」もまさにこれ。現在、ヴィンテージ市場では20万円〜30万円オーバーで取引される、全ギタリストの聖杯(ホーリーグレイル)です。
🎛️ 2. この「限定シルバー筐体」の何がすごいの?
現行のSUFの白いレギュラー品(中身は1975年製バイオレット回路ベース)と、僕が持っているこの「シルバー未塗装筐体」の最大の違いは、パーツの希少性とビルダーの魂の入り方です。
このシルバー筐体のバイオレットは、ビルダーのマットが「当時の貴重なNOS(当時モノ)パーツが奇跡的に発掘できた時だけ、ゲリラ的に限定生産していた仕様」。
現行品のようにファクトリーで均一に組まれた基板ではなく、マットが回路図と向き合いながら、1箇所ずつ手作業でハンダ付けした完全ハンドワイヤード期のモデルです。そのため、一音鳴らしたときの音の「押し出し感」や「生々しい咆哮」が別次元。無駄なMidsツマミなどを一切足さない男の3ツマミ仕様なのも、「最初から完璧なトーンバランスで組み切った」というビルダーの自信の表れです。
💥 3. 他のSUF RAM'S HEADシリーズとの違い
SUFは様々な年代のラムズヘッドを再現していますが、その違いをざっくりまとめると以下の通りです。
ホワイト筐体(現行レギュラー): 安定した高品質な現行パーツで組まれた、優等生で扱いやすい優美なシルキートーン。
MCG73 / Amherst '76: 地鳴りのようなファットな重低音や、モダンでタイトなディストーション寄りのサウンド。
★僕のシルバー・バイオレット(限定): 他の年代に比べて「圧倒的に中高域(ミドル〜トレブル)のキレ味が鋭く、音が絶対に埋もれない」。歪みを少し絞って(SUSTAIN 11時〜12時など)コードを掻き鳴らしても、ジャリッとしたオルタナティブで色気のあるエッジがクッキリ残る、最高にアグレッシブな質感です。
🎸 4. 僕流の最強セッティング&おすすめ度
僕は最近、このバイオレット・ラムズヘッドを「左右PAN(ステレオの壁)」システムで鳴らして録音とかしています。
【右チャンネル】: このSUF シルバー・バイオレット(面で埋め尽くす轟音の壁)
【左チャンネル】: 定番のProCo RATのプラグイン(点で突き刺すザクザクしたミドル)
一般的なマフは「ドンシャリ」すぎてRATと左右に振るとセンターがスカスカになりますが、このバイオレットは音楽的なミドルが太く残るため、RATの持つ中音域と奇跡的にシンクロします。左右に広がりつつも、中央の芯が一切ブレない「超・重量級の音の壁」が作れるんです。
Pixiesの「Where Is My Mind?」や、ラブリーサマーちゃんの「PART-TIME ROBOT」のような、クリーンから一気に轟音へ切り替わるダイナミクスを持つ楽曲には、これ以上ない最高の相棒です。
最近アップしたPixiesやPART-TIME ROBOTの動画でも、このペダルがかなり活躍しています。
📊 総評・おすすめ度:★★★★★(星5つ!)
手軽さ: ★★☆☆☆(限定品のため市場に出回らず、手に入れるにはReverb等で海外ガチディグが必要)
サウンドの抜け: ★★★★★(マフの常識を覆すキレ味)
ロマン度: ★★★★★(ビルダーの魂が詰まったシルバーマスク)
もし中古市場や海外のサイトで、この「シルバー筐体に紫文字のSUF」を見かけたら、迷わず確保することをお勧めします。定価(約4万円)や中古相場以上の、一生モノの「本物の歪み」が手に入りますよ!
機能しているかどうか不明ですけど、、日本の代理店はあります。。
🤔本音
実際、僕はこれまでにビンテージのBig Muffも所有していましたし、最近ではMAYONAISE FUZZも使っていました。
MAYONAISE FUZZも本当に良いペダルでした。Big Muffクローンとして完成度は非常に高く、「これで十分」と思える音です。
でも、このSUFのシルバー・バイオレットを弾いた瞬間だけは、少し違いました。
うまく言葉にするのは難しいのですが、「あれ?なんか音がいいぞ?」という感覚が最初に来たんです。
派手に歪むとか、低音が増えるとか、そういう分かりやすい違いではありません。
コードを鳴らした時の音の立ち上がりや、音が前へ飛んでいく感じ。
気付く人は気付く、くらいの違いなのかもしれません。
もちろんプラシーボ効果と言われれば、それまでかもしれません(笑)。
でも、僕には「これは普通のマフクローンとは少し違う」と感じられました。
もしこの音が、1973〜74年の"当たり個体"を目指してビルダーが作り込んだ結果なのだとしたら、なるほど人気があるのも納得です。
⚠️ 【マニア向け】V3以降の「あの壁」を求める人は注意!
ここで一つ、このペダルの特性(あるいは人によっては欠点)についても触れておきます。
もしあなたが、Big Muff V3(赤黒)やOp-Amp Big Muff(Smashing Pumpkinsで有名なあの音)のような、
「地鳴りのするような、低音が飽和したコンクリートの塊」
のような音を求めているなら、このバイオレット・ラムズヘッドは少しイメージと違うかもしれません。
バイオレットは、中高域の抜けが非常に良い反面、V3以降のような過剰な低域はありません。
単体で弾くと、人によっては
「Big Muffというより、エッジの立ったディストーション」
のように感じるかもしれません。
でも、僕はそこが気に入っています。
ギター単体では少し細く感じるくらいの方が、バンドの中では驚くほど前に出てきます。
さらに、僕が最近よくやっている
右:SUF Violet Ram's Head
左:ProCo RAT
という左右PANのセッティングでは、この特徴がさらに生きます。
一般的なBig Muff同士を左右に振ると、低域が飽和して音像がぼやけることがあります。
でも、このバイオレットは中域の輪郭がしっかり残るため、RATの持つザクザクしたミドルとうまく噛み合い、左右に広がっているのにセンターの芯が消えません。
僕は最近、この組み合わせでPixiesやラブリーサマーちゃんのようなオルタナ系を弾いていますが、このペダルは単体で完結するというより、
「システム全体の中で真価を発揮するBig Muff」
なのだと思っています。
