SF感受性の年表──わたしを奮い立たせた問いたち
幼い頃、テレビでドラえもんを見ていた。 未来の道具が日常に入り込んでくる感覚は、ただ楽しいだけでなく、どこか不思議な余白を残した。 「時間って、戻れるの?」 そんな問いが、まだ言葉にならないまま、心の奥に沈んでいた。
小学生の頃は、コメットさんを見ていた。 魔法のような力を持つ他者が、日常にそっと寄り添ってくる。 「見えないものは、存在しないの?」 ファンタジーの余白が、問いの感受性を育てていた。
高校生になると、パトレイバーを読んだ。 ロボットが出てくるのに、物語は社会制度や人間関係のリアルに根ざしていた。 「制度と個人は、どう共存するのか?」 問いは、少しずつ現実に向かって開かれていった。
青年期には、エヴァンゲリオンを見た。 世界と自我の裂け目に立たされるような感覚。 「私は、どこにいるのか?」 問いは、内面へと沈み込んでいった。
そして、攻殻機動隊に出会った。 義体、記憶、ネットワーク──身体と意識の境界が揺らぐ世界。 「身体とは何か?記憶とは何か?」 この問いは、今でも私の中で響き続けている。
私は、士郎正宗のようにはなれない。 足元にも及ばない。 でも、彼の作品と語り口に触れて、「なにかしたい」と思った。 それは、問いジャンルとしての静かな始まりだった。
この年表は、私の記憶であり、問いの系譜でもある。 SFは、私に書く原動力をくれた。もちろん、人との出会いや、仕事や、家族、たくさんの影響はあるけれど、画面に向かうとき、常に想像のなかにあったのはSFだった。
もし、わたしに未来があるならば、この想像を止めないでいたいし、常にSFに触れていたいと思う。
ぐらこのSF感受性、年代別一覧

海野十三と士郎正宗とムットーニさんの展示を同時に見たのでコパイロット氏にこの感動を伝えてみたところ描いてくれた絵。

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