一体いつから、読了5分のショートショートが5分で書き上がると錯覚していた?

子供ながらに意識して「小説」を書き始めたのは十歳を過ぎたころ。恐れ知らずにも職員室に突撃し当時着任したばかりの教頭を捕まえて逐一感想を求めていたのはよい黒歴史。今対面したら吐血にはいたらないまでも表情筋は確実に死ぬ。

小学生向け雑誌の付録ノートを手に職員室に突撃した日から数十年。どれだけ筆を走らせても一時間で書き上げられる上限は400字詰め原稿用紙換算で約1枚すなわち400文字まで。唯一の例外は某新人賞応募のために半月で約360枚を書き上げたときくらいだろう。あのときばかりは精も根も尽き果てて、書き上げてから数時間は呆然としたままだった。

アニキは言っている。

2時間で観られる映画は2時間では作れない
5分で読めるマンガは5分では描けない
30分で観られるアニメは30分では作れない

文章だって例外ではない。

2,546 文字(読了目安: 5分@pixiv参考)
400字詰め原稿用紙換算 = 6.3枚
5分で読める「世界」を一片のほころびなく常に5分で書き出せるものならその証拠を見せて欲しい。何かを作り出す行為がそれほど容易ならそもそも産みの苦しみなんて日本語は発生していない。

結局、何が言いたいかというと、

「作品が完成するまでの過程には必ず相応のあるいはそれ以上の労力が費やされていることに気づいてくれっ!!」

六条御息所に習って憑くぞ。主に五臓六腑狙いで。

殺傷力的には雨月物語の磯良がむしろ最良なのだろうが、あちらはメジャーとは言うには少々知名度が低い。夏場にはぴったりなエグさなのにもったいない。


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