ライバルに差をつけるには。人の3倍結果を出すための思考術

人より結果を出したい。

独立した人や、副業から事業を大きくしたい人なら、一度は考えることだと思います。特別な才能がある人は別として、普通の人同士で最初から能力に3倍もの差があるとは思っていません。

それでも、実際には人の何倍も結果を出す人がいる。では、その差はどこから生まれるのか。

私の考えはかなり単純です。

人の1.5倍働いて、人の2倍のスピードで仕事をする。

単純計算なら、これで3倍です。

今回は、いつもの古物市場の記事より少し精神論が入ります。「なんだよ、精神論かよ」と思う人もいるかもしれません。ただ、ある程度までは仕組みや技術で伸ばせても、そこからさらに結果を出そうとすると、最後は考え方や覚悟の部分も必要になる。

私はそう考えています。

2倍速く仕事をするという意味

2倍速く仕事をするといっても、単純に手を速く動かすという話ではありません。

一つの仕事を終えるたびに、もっと簡単にできないか、この作業は本当に必要なのか、まとめて処理できないか、人に任せられないか、システムにできないかと考える。こういう改善を何度も繰り返して、仕事そのものを少しずつ軽くしていきます。

もちろん、最初から答えが分かるわけではありません。ある程度の量をやらないと、どこに無駄があるのかも見えてこない。まずはやってみて、その仕事を見直し、次にやるときは少し変える。この繰り返しです。

PDCAという言葉でも説明できますが、私はもっと単純に考えています。昨日やった仕事を、今日はもう少し楽にできないか。より良く、より早く、最終的にはやること自体を少なくできないか。

仕事のスピードを上げるというのは、こういう積み重ねだと思っています。

私も最初から今の仕組みがあったわけではない

私はCDやDVDなどのメディア商品を多く扱っています。今は出品作業のかなりの部分をシステムで処理していますが、最初からこうだったわけではありません。

以前は、商品のカテゴリーと状態ごとに箱を分けていました。例えばCDなら「目立った傷や汚れなし」の箱と「やや傷や汚れあり」の箱に分ける。CDは発送方法も似ていますし、出品するときに入力する内容もある程度決まっているので、最初から同じ条件の商品をまとめておいた方が作業しやすかったからです。

その後、Excelに出品用の表を作りました。カテゴリーと商品の状態を選べば、共通する商品情報が反映されるようにして、毎回同じ内容を一から入力しなくても済むようにした。

今から考えると単純な仕組みですが、商品数が増えるほど、こういう小さな改善が効いてきます。

AIが普及する前は、商品タイトルの作成も外注していました。当時は一件20円ほどで募集していたと思います。

こうしたデータ入力などの簡単な仕事を外注するなら、私はシュフティをおすすめします。在宅で仕事を探している人が多く、私がデータ入力を募集したときも、一週間ほどで十数人から応募が来たことがありました。

簡単な作業まで全部自分で抱える必要はありません。人に任せられるなら人に任せ、Excelで処理できるならExcelに任せる。さらにシステムにできるなら、そこもシステムに置き換えていく。

私はこうして、少しずつ自分がやる仕事を減らしてきました。

自分の7割できる人がいるなら任せる

人に仕事を任せるとき、私は一つの基準を持っています。

自分の7割くらいできる人がいるなら、ある程度は任せていく。

ただ、これは私自身も最初からうまくできたわけではありません。今でも、割り切ることが上手だとは思っていない。

人に仕事を任せると、自分なら気づくところが気になります。ここが違う、もう少しこうしてほしい、自分ならこうする。できている7割より、できていない3割の方に目が行ってしまう。

私もそうです。

特に、自分で一から仕事のやり方を作ってきた人ほど、この3割が気になると思います。しかし、気になるからといって仕事を全部自分に戻してしまえば、いつまで経っても自分一人の処理能力を超えられません。

だから、どこかで割り切る必要があります。

私が大事だと思っているのは、

もう七割できたら、これがうちのクオリティって覚悟をして仕事を回す。

ということです。

もちろん、絶対に間違えてはいけない仕事まで7割でいいという意味ではありません。任せられる仕事について、最初から自分と同じ100点を要求しすぎないという話です。

最初は7割でも、続けていれば8割、9割になることもあります。特定の仕事については、自分より上手になる人も出てくる。そうなったら、その人の得意な部分を伸ばして、さらに任せればいい。

全部を自分でやる必要はありません。

人の1.5倍働くのも、自分一人である必要はない

「人の1.5倍働く」と書くと、単純に長時間労働をする話に見えるかもしれません。ただ、私は自分一人の労働時間だけで考える必要はないと思っています。

例えば、自分が8時間仕事をして、別の人が4時間仕事をしてくれれば、単純に考えれば12時間分の仕事が進みます。外注でもアルバイトでもいいし、今ならAIやシステムを使う方法もある。

人の1.5倍働くというのは、自分一人が1.5倍長く働くことだけではありません。自分以外でも仕事が進む状態を作れば、それも同じことです。

そのうえで、一つ一つの仕事を2倍近いスピードで処理できるようにしていけば、単純に自分が3倍頑張るより現実的です。

薄利多売をやらないという経営判断は正しい

私はCDやDVDなどのメディア商品を大量に扱っています。当然、同じ商品を狙うライバルもいます。

古物市場の競りでは、一番高い金額を出した人が商品を買える。だからといって、無理に高く買えばいいわけではありません。高く買って利益が残らなければ、商売としては意味がない。

では、どうすればライバルより高く買えて、それでも利益を残せるのか。

私が考えてきた方法の一つが薄利多売です。

例えば、300円や500円でしか売れない商品を大量に扱えば、出品、在庫管理、梱包、発送の件数も増えます。一件あたりの利益も小さいので、利益の大きい商品だけを扱えるのであれば、わざわざ薄利多売を選ぶ必要はありません。

薄利多売をやらないという経営判断自体は、正しい判断です。

私は、その判断が間違っていると思って逆のことを始めたわけではありません。考えたのは、薄利多売が割に合わない原因を減らしていけば、話が変わるのではないかということです。

普通なら割に合わない仕事を、割に合う仕事へ変える

300円の商品を売るために、人間が毎回何分も作業していたら厳しい。それなら、一商品にかかる作業時間をできるだけ減らせばいい。

商品情報の作成や出品を効率化し、在庫管理も簡単にする。同じ作業はまとめて処理し、単純作業は人に任せる。さらに、人間が毎回判断する必要のない部分は、少しずつシステム側へ移していきます。

こうして一件あたりに必要な時間とコストを下げていけば、他の人には扱いにくい商品でも、自分なら利益を残せるようになります。

これは古物市場の仕入れではかなり大きい。

他の人が「この価格では手間を考えると合わない」と判断する商品にも、自分なら値段を付けられるからです。一つの仕入れから回収できる金額が増えれば、その分だけ仕入れ価格も上げられる。

無理に高く買っているわけではありません。他の人には利益が出にくい価格でも、自分には利益が残る状態を作っている。

私が仕事のスピードやシステム化をずっと考えてきた理由の一つは、ここにあります。

普通にやったらかなり大変な薄利多売を、仕組みを作ることで少しずつ楽にしてきました。言い方を変えれば、普通なら無理ゲーになりやすい仕事を、システムによって少しずつぬるゲーにしてきた感覚です。

ライバルに勝つなら、同じ土俵で我慢比べをしない

CDやDVDのような商品にも、次々とライバルは入ってきます。私はメディアを事業の柱にすると決めているので、新しいライバルが出てくれば、そのたびにどうすれば勝てるのかを考えてきました。

ただし、誰よりも高く買って商品を買い占めればいいという話ではありません。

私が負けたくないのは、競りの金額ではなく、CDを売買したときに最終的に手元に残る利益です。

そのために仕事を速くし、人を使い、システムを作る。普通なら扱いたくない価格帯の商品まで利益を出せるようにする。そうすれば、同じ商品を仕入れていても、出せる仕入れ価格が変わってきます。

ライバルとの差は、一度の大きなアイデアで生まれるものではありません。新しい競合が出てきたらまた考え、今の仕事に無駄がないか、さらに速くできないか、まだシステムにできるところはないかを見直す。

結局は、この繰り返しです。

モチベーションは行動の先にある

ここからは、さらに精神論になります。

何かを始めるときに「モチベーションを上げたい」と考える人は多いと思います。ただ、私はモチベーションは行動する前に勝手に上がってくるものではないと思っています。

何かをやって、少し結果が出る。その結果を見て「自分でもできるかもしれない」と思い、もう少しやってみる。そこでまた結果が出るから、さらにやる気が出てくる。

反対に、何をやってもうまくいかなければモチベーションが下がるのは普通です。

だから、最初から大きな成功を狙う必要はありません。初めて1万円稼げた、以前より出品が速くなった、初めて人に仕事を任せられた。こういう小さい成功を積み重ねればいい。

小さい成功が増えてくると、少しずつ自分を信じられるようになります。「もしかしたら、もう少しできるかもしれない」という感覚が出てくる。

その感覚が、次の行動につながります。

突き抜けるには、最後は少しの狂気がいる

ここからは、かなり精神論です。

これまでの人生を少し思い出してみてください。勉強でもスポーツでも、仕事でも趣味でも構いません。一生懸命やる人はたくさんいたと思いますが、その中に「そこまでやるのか」と思うくらい、気が狂ったように何かへ打ち込んでいた人はいなかったでしょうか。

周りがやめても一人で続けている。普通の人ならそこまで必要だと思わない量をやる。寝ても覚めても、そのことを考えている。

私は、ある程度以上に突き抜けようとするなら、こういう部分も必要だと思っています。

独立する、月100万円を稼ぐ、事業を軌道に乗せる。そこまでは、やり方を覚えて普通に努力を続ければ届く人もいる。ただ、それを一時的な結果ではなく継続させ、さらに上を目指そうとすると、普通の感覚ではどこかで飽和してくる。

そこで必要になるのが、ある種の狂気です。

アニメ『闘牌伝説アカギ』で出てくる有名な言葉に、**「狂気の沙汰ほど面白い」**があります。

私はこの言葉が結構好きです。

普通の人が「そんなの無理だろう」と思っていることを、自分の工夫で可能にしたときは面白い。薄利多売なんて割に合わない、300円の商品なんて大量に扱えない、これ以上高く仕入れたら利益が残らない。普通なら、そこで終わります。

でも、本当にそうなのかと考えてみる。

出品にかかる時間を大きく減らせたらどうなるのか。人に任せられる部分を増やしたらどうなるのか。システムに置き換えたらどうなるのか。

普通なら無理だと思われていることを、仕組みを作って可能にする。私は、商売の面白さはこういうところにもあると思っています。

この分野では負けないと決める

私はメディアを自分の事業の柱にすると決めました。

だから、この分野では負けないつもりでやっています。ただし、それは無理な価格を付けて競りに勝つという意味ではありません。

CDを売買したとき、最終的に手元へ残る利益を誰よりも確保できる事業にする。そのために仕事のやり方を変え、人を使い、システムを作り、普通なら利益を出しにくい商品まで扱えるようにする。

新しいライバルが出てきたら、また考えればいい。どうすれば自分の方が利益を残せるのか。そのために、今の仕事のどこを変えればいいのか。

これを考え続ける。

私の場合は、それが「この分野では負けない」という覚悟です。

人の3倍結果を出すために必要なこと

人の3倍結果を出すために、3倍優秀な人間になる必要はありません。

人より少し長く働き、一つ一つの仕事を改善して速くする。やらなくていい仕事を減らし、人に任せられるところは任せる。自分の7割でも任せる覚悟を持ち、AIやシステムに置き換えられるところは置き換えていく。

そして、他の人がやりたくないことを、そのまま根性でやるのではなく、自分にはできる仕事へ変えていく。

私自身、最初から何でもうまくできたわけではありません。人に任せれば今でも気になるし、7割でいいと頭では分かっていても、残りの3割に目が行くこともあります。失敗すればモチベーションも下がります。

それでも、小さい成功を一つずつ積み重ねていく。そうすると少しずつ「自分でもできるかもしれない」が増えていき、やがて「もっと上まで行けるんじゃないか」に変わっていきます。

人の能力そのものに3倍の差を作るのは難しい。

しかし、仕事量、スピード、人、システムを組み合わせ、最後に覚悟を加える。

私は、この積み重ねなら結果に3倍の差を作ることはできると思っています。

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