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【ネットハラスメント】第2話「遊びに変わった暴力:教室という密室」

(はじめに)


※このお話は、センシティブな事件をとりあげた実話連載シリーズです。

※𝕞𝕖𝕞𝕓𝕖𝕣𝕤𝕙𝕚𝕡 M's Family.以上のコースで読めます。また、TALESで試し読みも出来ます。

※自身の気持ち整理と、公開の少ない「いじめられる側の気持ち」を知り考察したい方のためにつづります。

※連載の最後には必ず今の明るい私に繋がりますが、共鳴からつらくなってしまう心配のある方は、そっと閉じ無理なく読んでくださいね。

(前回までのお話)


固い決意、続けた努力、周囲の応援ーー
目標をつかみ取り、温かな雰囲気で始まった最高の高校生活が、ある日、突然空気を変えた…

(第1話)



【 第2話 】

静かな、標的


最初は、
「無視」だった。

話しかけても、返事がない。
目が合っても、すぐ逸らされる。
でも、笑い声だけは、確かにそこにあった。


(あれ?)

そう思う瞬間が、幾度もあった。
けれど、それを「気のせい」だと片づけるには、
私はまだ、十分に子どもだった。

…そんな、忘れられない一日。

夜、私は、湯船で決心していた。

明日、思い切って、理由を聞こう。
そして、謝って、和解しようと。

この時はまだ、それができる、と信じていた。



「なにか怒らせちゃったなら、ごめんね。
直したいから、理由を教えて……!」

翌日。
タイミングを見計らって、
ちゃんと言えたと思う。

友人のひとりが、ふと目を見開いて、
何かを考えてくれたのを確かに感じた。

が、仲間の笑い声で、その子の目にも
すぐに冷たい光が戻ったのも感じた。

「自分で考えな!
優しいふりして!騙されないよ!」
その子が、大きな声で、言った。




そのうち、
小さな“偶然”が、増えていった。

廊下で、ぶつかられる。
机の上に置いていた教科書が、汚れている。
ノートの端に、見覚えのない汚れ。

誰かが、笑っている。
でも、誰も何も言わない。

私は、
「嫌われているんだ」と思った。

理由は、分からない。
けれど、
理由があるなら、それはきっと、
自分にあるのだろうと。

だから私は、
何も言わなかった。
言えなかった。
言わないべきだと思った。


ただただ、言われた一言が何回も、
頭の中を反芻した。
(やさしい「フリ」ってなんだろう。
騙したことなんて、絶対ない。
私が休んだ時に、何が起きたの……)



聞きたくても、
自分で考えないといけないと思い込み、
答えの出るはずのない問題を、
自分だけで抱え込んだ。

涙は、流してはいけない気がして、
ぐっとこらえていた。


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