見出し画像

オイルは種類より使い方だった。べたつきの原因は量とつける場所にある

「ヘアオイル、何を使っていますか?」と聞くと「なんとなく売れていると聞いたやつです」と返ってくる。そのお客様に、種類の違いまでは説明していない美容師に向けて書きます。

オイルは種類によって性質がまったく違います。最後まで読むと、次に提案するときの確認ポイントが2つ増える。

「なんとなく」で選ばれているオイル

「ヘアオイル、何を使っていますか?」と聞くと、「なんとなく売れていると聞いたやつを使っています」という答えが返ってくることがあります。

ヘアオイルは種類によって性質がまったく異なります。「オイルだから保湿できる」という前提で使っていても、髪の状態や使い方によっては期待した効果が出ないことがあります。種類と使い分けを整理しておくと、お客様への提案の精度が上がります。

ヘアオイルの大きな分類

ヘアオイルは大きく2種類に分けられる。

植物性オイル(アルガンオイル・椿油・ホホバオイルなど)は、髪の内部に浸透しやすい性質があります。分子量が比較的小さく、乾燥・ダメージが気になる髪の水分・油分の補給に向いています。使感がしっとりする傾向があり、乾燥が強い方に好まれやすいです。ただし酸化しやすい製品もあるため、開封後の保存状態にも気を配る必要があります。

シリコン系オイルは、髪の表面をコーティングしてツヤと滑らかさを与えます。内部への浸透ではなく、表面保護が主な目的です。熱や摩擦から髪を守る力が高く、スタイリング前の熱保護としての使い方に向いています。軽い仕上がりになりやすく、細い髪・柔らかい髪にも使いやすい傾向があります。

「ヘアオイル」と一括りにされていますが、植物性とシリコン系では目的も適した使い方も違う。選ぶ前に「保湿・補修が目的か、表面保護・スタイリングが目的か」を確認することが出発点になります。

べたつく・乾燥する、その原因

ヘアオイルが「合わなかった」「べたつく」「効果がなかった」と感じる場合、製品より使い方に原因があることがあります。

量が多すぎるケースは最もよく見ます。オイルは少量から始めるのが基本で、量が多すぎるとベタつきやペタンコ感の原因になります。特にシリコン系は少量で広がるため、使い慣れていない段階では量の調整が難しい。「少し物足りないかな」という量から慣れていく方が調整しやすいです。

根元につけてしまうケースも多いです。オイルは基本的に毛先から中間に馴染ませるものです。根元に油分が蓄積すると、頭皮の皮脂バランスが乱れます。「根元は避けて、毛先と中間だけに馴染ませる」という使い方の基本を伝えるだけで、使い心地が変わったお客様を何人も見てきました。

タオルドライが不十分な状態で使うことも失敗パターンのひとつです。水分が多すぎる状態ではオイルが薄まり、本来の効果が出にくくなります。ある程度タオルドライしてから使う方が、オイルの浸透と効果が安定します。

髪の状態別の使い分け

髪の状態によって、向いているオイルの種類が変わります。

ダメージが気になる・乾燥が強い髪には、植物性オイルが向いています。ただし補修効果をオイルだけに期待しすぎず、アウトバストリートメントと組み合わせる方が補修の完成度が上がります。オイルはあくまで仕上げの保護層として位置づける方が現実的です。

細い・柔らかい・ペタンコになりやすい髪には、軽いシリコン系が向いています。植物性オイルは種類によってはコーティング感が強く出て、ボリュームが出にくくなることがあります。

カラー・パーマ後の熱ダメージを防ぎたい場合は、シリコン系をアイロン前に使う方法が有効です。コーティングが熱の直接的な影響を和らげます。

インバス(洗い流すタイプ)とアウトバス(洗い流さないタイプ)の区別も確認しておく価値があります。シャンプー・コンディショナーと合わせて使うインバスオイルと、ドライヤー前・スタイリング時に使うアウトバスオイルは使い方の前提が異なります。「どのタイミングで使うか」が製品設計に合っているかどうかも、効果の出方に関わります。

提案の前に、確認したい2点

お客様から「ヘアオイルを使っているのに乾燥する」「べたつきが気になる」という話が出たとき、確認するのは2点です。

ひとつは「どの種類のオイルか」です。ボトルの成分表示を見れば、主成分が植物性かシリコン系かの判断ができます。目的と種類がずれている場合、別の製品を提案する根拠になります。

もうひとつは「使い方」です。量・タイミング・つける場所の3点を確認するだけで、使い方の改善ができることがあります。製品を変える前に使い方を見直す提案の方が、お客様の負担が少なく、信頼につながります。

ヘアオイルは「使っているか」より「どう使っているか」が実際の効果を左右します。

次に担当するお客様が使っているヘアオイルの種類と使い方を、一度確認してみてください。

この記事の内容を、お客様向けに噛み砕いた記事もあります。説明に使えるので、必要なら共有してください。→ ヘアオイルをつけているのに髪が傷む気がする。その理由を解説します

いいなと思ったら応援しよう!