AI時代に必要な『コンテンツ資産』とは?
〜10月7日 12:00
GPT-6 Astraの操作実例を見て、いよいよだなぁといった感じがします。自律的に画面を見てPCを操作して、人間がやってきた実務を「完遂するエージェント」へと進化しているのを目の当たりにしたからです。
いわゆる「道具」の域を超えて、「自分で判断して動く契約社員」のような存在になりつつあります。
こうやってAIが制作や実務を肩代わりする未来を見据えて、以前こんな記事を書きました。
「AI時代にデザイナーに必要なのは、技術よりも『哲学』かもしれない」
この記事では、デザインスキルが民主化していくなら、最後は「何を良しとするか」「何のために作るのか」という、人間としての美意識や信念(=哲学)であるはずだということについて書きました。その考えは、今でも変わっていません。
むしろ、AIがここまで進化したからこそ、「哲学のない制作物」は埋もれてしまうんじゃないかなぁと思ってます。
ただ、この進化をみたあとで、『哲学を持つことの、さらにその先』に向き合わなければいけないんじゃ……と思うようになりました。
それが、今回のテーマである「コンテンツ資産をもつこと」になります。
自分はデザイナーとしてこの文章を書いていますが、これはデザイン業に限った話ではありません。ライター、エンジニア、マーケター、コンサルなど、クライアントワーク(受託)を通じて価値を生み出しているすべての人に通ずる話だと思っています。
🔷(1)「デザイナーは生き残れる論」への違和感
Xを見ていると、AI時代におけるデザイナーの将来像について、毎日議論が交わされています。
そこで語られる意見の多くは、以下のような論点に集約されることが多いと感じています。
「作業者は淘汰されるが、上流設計ができる人の価値は上がる」
「それっぽいデザインが出せる時代だからこそ、プロの品質をディレクションできる人が残る」
「AIを使いこなして、一人で広くカバーできるデザイナーが強くなる」
「ノンデザイナーが作ったものと、プロが作ったものでは説得力に差が出る」
どれも納得する部分はありますが、こうした「上流・判断・ディレクションにシフトすれば生き残れる」という言説に対しては、実はずっと違和感を抱いています。
🔷(2)上流やディレクションへのシフトだけでは危うい?
自分がそこに違和感を持つ理由は、大きく2つあります。
1. クライアントは「良いデザインの判断」ができない
正直、世の中のデザイン案件の大半では、クライアント自身が「何が良いデザインで、何が悪いデザインなのか」を判断する基準を持っていません。だからこそ、依頼がくるわけですし(笑)
じゃあやっぱり、プロのデザイナーの判断が必要じゃないか!……って思うかもしれません。
もちろん、一流企業などの現場であれば、今後もトップクリエイターによる緻密な設計や品質の判断が必要とされるでしょう。
ただしほとんどのクライアントは、プロのデザイナーによる高度なデザイン判断が、自分たちのビジネスに「本当に必要なのかどうか」すら分からないのが実際のところです。
AIによる「それっぽいデザイン」と「それらしい理由」を見せられたら、大半のクライアントは「これで十分じゃん」となると思います。
だから違いや必要性が分からないものに対して、わざわざ高いお金を払って外部に依頼し続ける理由もありません。
「プロならではのこだわり」を理解し、そこに対価を払い続けてくれるクライアントは、これから思っている以上に減っていくと思ってます。
2. 「判断」すらも、AIができるようになる
それでも「最終的な判断や戦略設計は、人間がやるべきだ」という意見もあります。
しかし、最近のAIを見ていると、その『判断や理由づけ』すらAIがこなせるようになりつつあります。
ターゲット層の分析、競合との差別化ポイント、なぜこの配色やレイアウトにすべきなのかというロジックまで、AIがそれらしい戦略として組み立てて提示してくれる。(その出力が正しい、正しくないは別として)
そうなったとき、デザインの判断基準を持たないクライアントが、わざわざ外部のデザイナーにディレクションを頼むでしょうか?
おそらく、AIが提示したロジックを見て、クライアント自身、経営者自身が「じゃあこれでいこう」と判断を完結させてしまうはずです。
「最後に責任を持って判断する人間が必要」なのは確かですが、その判断役が「外部のデザイナー」である必然性はありません。
むしろ、自社のビジネスのことを一番よく分かっている経営者のほうが、最終判断を下すポジションとしては適任です。
これまでだって、プロのデザイナーが「これがベストです」と提案したものが、最後の鶴の一声でひっくり返った経験は誰しもあるはずです。。。
AIがそれらしい選択肢と理由を最初から出してくれるなら、わざわざデザイナーを挟むその途中工程すら、クライアントにとっては不要になっていくのは明白です。
🔷(3)価値を生み出しても手元に残らない「受託の限界」
そして、何よりも深刻だと感じているのが「受託構造そのものの問題」です。
どれだけ自分の哲学を注いで、上流の戦略から関わってロゴやWebサイトを納品しても、そしてクライアントの売上が何倍にも伸びて事業が成功したとしても、その結果生まれた「価値の本体」は基本的にクライアントの側に蓄積されます。
そのデザインの権利
育っていくブランドの信用
集まってきた顧客リストやデータ
生まれ続ける利益
これらはすべて、基本的にはクライアントのものです。
デザイナーの手元に残るのは、一度きりの制作費と、よくて部分的な権利、あとはちょっとした実績くらいです。
もちろんそれも大切な対価ですが、どれだけ価値を生み出しても、自分の手元には大した「資産」が残らない。
AIによって「制作の単価」が下がり続けるこれからの時代に、他人の資産を作るだけに依存していると、どれだけ信念や哲学を持って仕事をこなしていても、正直受託形態のビジネスをまともに続けられるようには思えないのです。
🔷(4)解決策は、「コンテンツ資産」をもつこと
だからこそ、自分たちクリエイターが生き残るための抜け道は、「コンテンツ資産の一次所有者(オーナー)になること」だと考えています。
ここで言うコンテンツとは、
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9月7日 12:00 〜 10月7日 12:00
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