見出し画像

【セミナー登壇ログ】「ちゃんと頼んだ」はずなのに、なぜ仕事は止まるのか

── バックオフィス視点で考える、“伝達”と“依頼”の話

2026年5月28日、仙台で「バックオフィスから読み解く、仕事が止まる理由」というテーマのミニセミナー&トークセッションを開催しました。

今回のイベントでは、
•「ちゃんと頼んでいる“つもり”が、仕事を止めている」
•「リモート時代の『仕事が止まらない』テキストの書き方」
という2つのテーマを通して、“なぜ仕事が止まるのか”を、バックオフィス視点から考えていきました。

「依頼」が仕事を止めている
  ── 細野哲平さんセミナー

細野さんの自己紹介スライド

細野さんのセミナーで印象的だったのは、「仕事が止まる原因は、相手の能力不足とは限らない」という話でした。

現場ではつい、
「ちゃんと頼んだはずなのに、なんか違う」
「1回で終わらず、何往復もしている」
「むしろ自分でやった方が早かったかも…」

という状況が起きます。
でも実際には、“依頼の仕方そのもの”が、仕事を止めているケースがかなりある。

特に印象的だったのが、「目的を伝えず、作業だけを依頼する」という話です。

例えば、「これ、調べておいて」という依頼。
依頼した側には、頭の中に完成イメージがあります。
でも、受け取った側には、その前提がない。

結果として、
・必要以上に細かい資料ができる
・逆に情報が足りない
・「思っていたものと違う」が発生する というズレが起きる。

そこで細野さんが話していたのが、「作業ではなく、目的を渡す」
という考え方でした。

「来期の重点商品を決めたいので、伸びている商品トップ5を出してほしい」のように、“何のために必要なのか”を一言添えるだけで、成果物の精度は大きく変わる。これはバックオフィスだけでなく、マネジメント全般に通じる話だと感じました。

また、
・優先順位を決めない
・「いい感じで」と丸投げする
・条件を後出しする

なども、依頼側が無意識にやってしまいがちな行動として紹介されました。

どれも、言われてみれば「あるある」なのですが、
積み重なると、現場の認識ズレや疲弊につながっていく。

特に印象的だったのは、「優先順位付けは依頼側の仕事」という言葉です。

現場では、全部が急ぎに見えることがあります。
それでも、「何を優先するか」を決める責任まで、引き受け側に渡してしまうと、仕事は止まり始める。

依頼とは、単に“タスクを渡すこと”ではなく、“判断材料を渡すこと”なのかもしれません。

リモート時代は、“空気”を文字でつくる
 ── 渋谷亜也セミナー

自己紹介スライド

わたくし渋谷のセミナーでは、テキストコミュニケーションについてお話ししました。リモートワークが当たり前になった今、私たちは、「空気を文字で作る時代」を生きています。

リアルな会話では、
・声色
・表情
・間
・空気感 など、文字以外の大量の情報が存在しています。

テキストでは、それが消えてしまう。

だからこそ、
「冷たく見えたかな…」
「怒ってるように見えたかも」
「何を返せばいいかわからない」という不安が生まれる。

そして人は、無意識に、その不安を
・「!」
・絵文字
・改行 などを使って、“空気”を補足し始めます。

「承知しました。」のワンフレーズでも、
・承知しました。
・承知しました!
・承知しました😊
・了解ですー!

では、受け取る空気がまったく違う。テキストには、単なる情報だけでなく、「感情のメタ情報」が乗っているんですよね。

そして、「クッション言葉」をちょっと深掘りしてみました。
クッション言葉は「恐れ入りますが〜」や「お手数をおかけしますが〜」という、誰かに依頼をする時、相手のフレーズと反することを言う時に使われる、頭出しの言葉です。

「お疲れ様です、**の件で相談です。」

社内チャットで誰かに送るこの文面。
情報だけ見れば「お疲れ様です」は不要かもしれません。

ただ、相手に“聞く体勢”を作ってもらう、いわば“会話のアイドリング時間”を設ける一言でもあります。

テキストコミュニケーションは、単なる文章力ではなく、「相手が動ける状態を作る設計」があるといいよね、そういう空気感がいいよね、というお話しをしました。

バックオフィスは、「仕事を流す仕事」

トークセッションでは、「バックオフィスって、どう翻訳します?」
という細野さんからの問いかけがありました。

私はその場で、「会社を運営するために必要なことをやる人」と答えました。

話していく中で、参加者の方からも、「そもそも“バックオフィス”という言葉自体が、実態とズレている/表現がよくない」というお声も。

たしかに、
・バック(後ろ)や
・アシスタント(補助)

という言葉には、“メインではない”ニュアンスが含まれています。
実際には、
・情報を整理し
・人をつなぎ
・詰まりを解消し
・仕事を流す そんな役割を担っていることも多い。

だからこそ、「もっといい言葉を探したい」いや、なんなら「作りたい」。
そんなことを考えたトークセッションでした。

バックオフィスは、“裏方”とも言われます。でも、実際には、

  • 情報整理

  • 認識合わせ

  • 優先順位付け

  • 詰まりの解消

  • 依頼の翻訳

など、仕事そのものを“流す”役割もある。
見えづらいけれど、組織が前に進むための“循環器”のような存在なのだと思います。

最後に、二人の本の紹介を

最後になっちゃいましたが、このイベント、登壇者2名の書籍出版記念セミナーでした!ということで、二人の本の紹介です。

今回のイベントにご参加いただいた皆さま、そして、noteを最後まで読んでいただいた皆様、本当にありがとうございました。


いいなと思ったら応援しよう!