ClaudeCode日記 Day003
約50年前に父が出張土産に買ってきた、6000円のゲーム。それを自分で作ってみた。
小学5、6年生のころだったと思う。
父が出張から帰ってきて、お土産だと言って、小さなゲーム機を手渡してくれた。ゲーム&ウオッチ、と呼ばれる、あの携帯液晶ゲームだ。正直、私はそんなものの存在すら知らなかった。だから、余計に驚いた。
もらったのは、ビルから飛び降りてくる人を、下で担架を持った救助隊が受け止めて、救急車まで運ぶ――という、シンプルな内容のゲームだった。落ちてくる人を、右へ左へと動いて受け止める。ただそれだけ。今の基準で言えば、拍子抜けするほど単純だ。
でも、当時の私は、それに夢中になった。
一台を、みんなで回した
学校に持っていって友達に見せたら、その日、私はちょっとしたヒーローだった。
みんな、そんなゲーム機を見たことがなかったのだ。公園に集まって、一台を、順番に回して遊んだ。一人がやって、ミスしたら次の子に交代する。今みたいに、一人一台なんて時代じゃない。一台を、みんなで囲んで、代わる代わる遊ぶ。
そのうち、他の子も別のゲーム機を買ってもらい始めると、今度はお互いに交換しながら遊ぶようになった。
かなり、やり込んだと思う。
それにしても、6000円
今になって思うのだが、あのゲーム機、たしか6000円くらいしたはずだ。
単発の、たった一種類のゲームしか遊べないのに、6000円。今の感覚からすると、けっこうな値段だ。よく父は、出張のお土産に、そんな高いものを買ってきてくれたな、と思う。当時の子どもの自分には、その値段の重みなんて分かっていなかったけれど。
今なら、スマホで作れてしまう
先日、ふと思った。
あの、6000円で、一種類しか遊べなかったゲーム。それが今なら、スマホで動く。しかも、自分で作れてしまうんじゃないか、と。
そう思って、作ってみた。
(※任天堂の作品名をそのまま使うのは避けたいので、私の作ったものは「FIRE RESCUE」という名前にしてある。遊びの雰囲気は、あの懐かしい"落ちてくる人を受け止める"液晶ゲームを思い浮かべてもらえればいい)
インディーゲームプラットフォーム「itch.io」にて、スマホやPCのブラウザでそのまま遊べるように無料公開しました。当時のピコピコ感や絶妙な難易度を再現しています。(もう一個つくったのでそれも載せておきます)
🎮 復刻レトロ液晶ゲーム(無料プレイ)
1. FIRE RESCUE ビルから飛び降りる人を担架で受け止めて救急車へ運ぶゲーム ▶ https://hamzworkerz.itch.io/lcd-game-fire-rescue
2. Juggle Pop ボールを落とさないように左右でジャグリングし続けるゲーム ▶ https://hamzworkerz.itch.io/lcd-game-juggle-pop
(You can play these 80s style retro LCD games for free in your browser!)
液晶画面のあの緑がかった色。点灯している部分の裏に、薄く見える消灯部分。あの質感まで、なんとか再現してみた。作りながら、当時の記憶がどんどん蘇ってきて、少し不思議な気持ちになった。
作ってみて、初めて分かったこと
ひとつ、作ってみて、強く感じたことがある。
落ちてくる人のスピード、間隔、受け止められるかどうかのギリギリのタイミング。この「絶妙さ」を出すのが、驚くほど難しいのだ。
簡単すぎたら退屈だし、シビアすぎたら理不尽になる。あの、「あぶない、間に合うか!?」というちょうどいい緊張感。当時、何も考えずに夢中で遊んでいたあのバランスは、実は、とてつもなく緻密に調整されたものだったんだな、と、作る側にまわって初めて思い知った。
遊んでいたころは、まったく気づかなかった。作る側に立って、はじめて、あの単純に見えるゲームの奥にある「絶妙さ」の凄さが分かった。
子供に見せるのは、これから
実は、これをまだ子供には見せていない。
うちの子は、公園でスイッチをやっている。私が昔、公園で一台のゲーム機を回して遊んでいたのと、やっていることは、たぶん何も変わらない。時代が変わっても、子どもが友達と集まって遊ぶ、その姿は同じなのだ。
そんな子に、父さんが子どものころ夢中になったゲームを、父さんが自分で作ったんだよ、と見せたら、どんな顔をするだろう。ハマるだろうか。それとも「ふーん」で終わるだろうか。
それは、また次の日記に書こうと思う。
