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神恋を見に行ったはずなのに

そもそも

2024年8月、和び紗びの夏イベントに行きました。
この時が初めてのR'sアートコートだったわけですが、夜の部の1コーナーで生まれたのが「神か、恋か。」だったわけですが、大河野先生の流れもあり、〈原作:河野ひより〉の物語が生まれたのを目の前で見ることができました。

だいぶ前になるので記憶が曖昧になっていますが、死ぬほど楽しかったことだけは覚えています。
会場がほぼ満場一致で百合を選んだこと、結名美月さんが最強カードを引いて素晴らしい物語を進めていっていたこと、それを河野さんが楽しみながら監修していたこと。
あの場で爆笑・涙しながら作り上げられた物語を、全員知っているキャスト陣で朗読してくれるイベントに行かない選択肢は無かったです。
(Kアリーナがあったので両日とも昼のみ現地でしたが……)

1日目(8月2日 土曜日・昼)

神か、恋か。

有栖キララ:黒木ほの香
シスターローズマリー:和久井優

この回で初めて朗読劇化された「神か、恋か。」を堪能したわけですが、思ったよりも後味スッキリに終わったのが率直な印象でした。
当時の記憶なので、時が経って曖昧に誇張されてしまっていたこともあってか(というかたぶん河野さんの当時の興奮具合に感化されてる気もしますが)、思ったよりも透明感のある百合のように思えました。

ただ、その中でも湿度高めな演技はやはり黒木さんの持ち味だなぁと感じたところは、後半にキララの本当の気持ちを打ち明ける場面で、シスターに対する好きという気持ちが、かなり強く依存気味なキャラクターが強く出ていた印象を持った演技だったので、個人的に見たかったキララの姿だったなと感じました。

ラストシーンで「柔らかい……」という原作が生まれたときに河野さんが涙ながらに放った名セリフなわけですが、しっかり本編にも盛り込まれていました。昨年のあの場では、(記憶が曖昧ですが)「校門で」という具体的な場面設定が無かった気がしたので、このセリフを口づけの暗喩ではなく、お互いに体を触れ合っているようなイメージを抱いていたんですが、今回の物語では明確に口づけの暗喩なんだなという印象に変わりました。
どうしても、あの時の河野さんの表情が忘れられず、黒木さんがそのセリフを発した時に、河野さんの表情がフラッシュバックしてしまいました(笑)

また、朗読劇になるにあたり主題歌が音源として公開されていますが、特にさなぎ☆シンドロームは良い感じに中毒性を持っていて、アフタートークパートの入り曲でも使われていたこともあり、しばらく頭の中をぐるぐるしていました。

アタシだけの好敵手

宇都宮リンカ:河野ひより
シャルロット=パーカー:北原沙弥香

「神か、恋か。」を見に行ったつもりでしたが、個人的にハマったのは初見のこっちだったことに自分自身でも驚きました。

河野さんの演技が私好みに爆発していたこともあったのですが、物語もハマった要素だったと感じました。
あくまでもベースが百合の物語なのですが、同性愛だからこそ自分の好意が一方的になってしまう可能性が高いこと。そして、物語の中でも好意を向ける側になるシャルロットが、過去にその一方的な好意でトラウマを抱えてしまっていること。この要素がキャラクターの感情に圧倒的な奥行きを持たせることに繋がっているなと感じました。
物語の中でもシャルロットがリンカに対して好意を持つに当たって、素直になれない要因として照れ隠しな要素ももちろんありましたが、自分の好意で相手を傷つけないかという葛藤が見え隠れするところや、リンカの好意に対する鈍感さと素直さから自分の好意を発散できるかもというちょっとした狡猾さが、単なる恋愛ではなく、少し歪んだ形の恋の物語になっているところが、個人的にめちゃくちゃどストライクでした。
今回は短編であったため、2時間くらいの朗読でもっと緻密にシャルロットの心情を感じてみたい、この先の発展を見てみたいと率直に思った物語でした。

散々物語の話をしましたが、土曜日は河野ひよりさんの真骨頂を見ることができた気がします。河野さんの声のキャラクターと宇都宮リンカのイメージが自分の予想とは打って変わって、今回の朗読劇の中で最も合っていた配役なのではないかと思うくらい、河野さんの宇都宮リンカを見ることができて良かったと感じました。
宇都宮リンカの人物的特徴として最も特筆すべきところは、「素直さ」だと思っていますが、それが無邪気な演技の端々で、河野さんの持ち味によって、輝いているように感じました。
また、普段は大雑把に見えるキャラクターが、ふと見せる透明感のある声に魅力を感じてしまうように、河野さんの演技幅の広さを最大限活かされていたキャラクターだったと感じています。

この物語では、リップグロスの香りが重要な要素なわけですが、まさか脚本:吉岡茉祐さんの手によって再現された香りカードが終演後に配布されるというこの上ない特典がありました。(つぎは是非香水か何かを……!)
香り自体は数時間程度でほとんど感じられなくなるくらいにあっという間なものではありましたが、その香りのおかげで物語の奥行が生まれたような気がしています。(河野先生は香りが消えていくところも楽しむ要素だと仰っていました)
80年代の香りということもあり、どこか懐かしさがあるような香りという描かれ方をしていましたが、確かにしっかり芯がある濃いめの香りであり、そこに懐かしさを感じるというのは納得がいく気がしました。

2日目(8月3日 日曜日・昼)

(書き終わり次第追記)




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