「ありがとう」は同じ。でもチップは5ドルだった。NYで気づいた美容師の仕事
こんにちは。HananoのShinです。暑さも少し落ち着いてきました。

僕はHananoをオープンする前、3年ほどNew Yorkで美容師をしていました。3年。短かったような、長かったような。今振り返ってみても、なかなか刺激的な3年間だったと思います。
たまにお客さんやスタッフとNew York時代の話をするのですが、よく聞かれる質問があります。
「日本とNew Yorkの美容室って、何が違うんですか?」
もちろん色々あります。でも、テクニックだけの話をするなら、これは完全に僕の主観ですが、日本の美容師さんって、かなり上手い。 むしろ技術だけなら、日本のほうが細かくて丁寧なんじゃないかと思います。
「じゃあNew Yorkまで行った意味あったの?」と言われそうですが(笑)、僕にとってはめちゃくちゃありました。
技術とは違う部分で、美容師として大事なことをたくさん教えてもらったからです。その一つが、
「チップ」でした。
「ありがとう」と言われて、3ドル

アメリカの美容室では、施術料金とは別にチップをいただく文化があります。
当時、僕が働いていたサロンのカット料金は70ドル。そこに10〜20%前後のチップをいただくので、10ドル前後をいただくことが多かったと思います。
カットが終わって帰るときに「Thanks!」と直接渡してくれる。日本にはあまりない文化ですよね。
旅行でアメリカに行った人からすると、「いくら払えばいいの?」「そもそも、なんで別に払うの?」と、ちょっと面倒な制度でもあります。僕も最初はそんな感じでした。
でも、このチップという制度が、自分の仕事に対する「お客様の本当の評価」を知るきっかけになりました。
スタイリストデビューしたばかりの頃、ある白人女性のお客様を担当しました。
カットが終わると、その方はニコニコしながら「It’s much better, thank you so much.」と言ってくれました。
良かった、喜んでもらえた。そしてチップを渡してくれました。
3ドル。
当時の僕は「まあ、こんなものなのかな」くらいに思っていました。
ところが次回来店されたとき、そのお客様を別のスタイリストのMさんが担当しました。カットが終わって帰るところをたまたま見ていると、お客様がMさんに渡したチップは、
20ドル。
なんでーーー!?
同じ人ですよ。僕、3ドル。Mさん、20ドル。約7倍。
これは結構ショックでした(笑)
「Shinは、言われたことしかやってないからじゃない?」
気になりすぎたので、勇気を出してMさんに聞いてみました。
Mさんは僕より2歳上。当時すでに在米10年くらいの女性スタイリストでした。すると、かなり普通のテンションでこう言われました。
「Shinは、彼女の言われたことしかやってないからじゃない?」
ガーン。
本当に頭を何かで叩かれたくらい響きました。
というのも、その頃の僕は、**「お客様の言うことに応える」**というのが、いい美容師だと思っていたからです。
「このくらい切ってください」「ここはこうしてください」「前髪はこのくらいで」。それを聞いて、その通りにする。
もちろんNew Yorkに来たばかりで英語が得意ではなかったこともあります。変な提案をして伝わらなかったらどうしよう。間違って理解したらどうしよう。だから、**「言われたことをちゃんとやる」**ことに必死でした。
でもMさんからすると、それだけでは足りなかった。
お客さんの希望を叶えるだけじゃなく、その一歩先を提案する。
これが僕には抜けていました。
下手な英語で、提案をいっぱいする
その日から、接客のやり方を少しずつ変えました。
「こうしてください」と言われて「OK!」だけで終わらせない。顔型や髪質、普段のスタイリングを見ながら、「だったら、こっちのほうが似合うと思う」「ここは少し残したほうがいい」「こうしたら家でもやりやすいよ」と、自分から提案するようにしました。
もちろん英語は下手です。だから毎回、四苦八苦。単語を並べて、身振り手振りも使って、とにかく必死に説明しました。
すると、たまにお客さんからこんな言葉が返ってくるようになりました。
「OK. I trust you.」
(わかった。任せるわ)
これを言われると嬉しい。でも同時に、めちゃくちゃ怖い(笑)
自分で提案した以上、失敗できません。
任せてもらう → 自分で提案する → 絶対失敗できない → めちゃくちゃ頑張って切る → お客さんが喜ぶ → チップが増える。
そんなことが少しずつ増えていきました。不思議なもので、チップの金額が上がっていくにつれて、自分の仕事の仕方も変わっていきました。
そして、あの「3ドルのお客さん」が戻ってきた
接客を変えて数ヶ月経った頃、あの白人女性をもう一度担当することになりました。
僕の中では当然、**「今度は言われたことだけやって終わらない」**と決めていました。
髪を見て、話を聞いて、自分なりに考えて。下手な英語で一生懸命提案しました。
そしてカットが終わり、帰り際。そのお客様がまた「It’s much better, thank you so much.(とてもいい、ありがとう)」と言ってくれました。
前回とほとんど同じ言葉です。
そして渡してくれたチップは、
15ドル。
20ドルじゃないんかい!
……というのは置いておいて(笑)、これは本当に嬉しかったです。
3ドルが15ドルになったこと以上に、**「自分の仕事の仕方を変えたことが、お客様に伝わった」**ような気がしたからです。
お客さんの「言ったこと」が、本当に求めていることとは限らない
もちろん、お金だけのために働いていたわけではありません。
でもNew Yorkのチップ文化のおかげで、自分の仕事に対する反応が、ものすごく分かりやすく返ってきました。
そこで僕が学んだのは、**「言われた通りにやること」と「お客さんが本当に求めていることに応えること」は、少し違う。**ということでした。
お客さっmの話をちゃんと聞く。希望を理解する。そのうえで「だったら、こういうのも似合うと思いますよ」と一歩先を提案する。
美容師は髪を切る仕事ですが、ただ注文通りに髪を切るだけが仕事ではないんだと思います。
本人がまだ言葉にできていないこと。本人もまだ気づいていない「似合う」。そこを一緒に探す。
僕にとってNew Yorkで覚えた大きなことの一つです。
そして今、Hananoで話していること
今のHananoでも、スタッフとよく話していることがあります。それが、
「先読みして、提案する」
ということ。
もちろん、「これやったほうがいいですよ!」「これ買ったほうがいいですよ!」と押し売りすることではありません。むしろ逆です。
お客さんが何を気にしているのか。普段どうやって髪を扱っているのか。次にどんなことで困りそうなのか。
そこまで考えて、必要なことを、必要なタイミングで提案する。
それができる美容師でありたいと思っています。
たぶん僕がNew Yorkに行っていなかったら、「お客様の言った通りに、ちゃんと切る」だけでも十分いい美容師だと思っていたかもしれません。
でも、3ドルと20ドルの差を目の前で見てしまった。 あれは強烈でした(笑)
今考えると、あの3ドルは安かったんじゃなくて、僕にとってはかなり高い授業料……
いや、もらってるから授業料ではないですね。
とにかく、ものすごく勉強になった3ドルでした。
ちなみにNew York時代にもらったチップは、大事に貯金……することもなく、近所のBarのお姉さんたちにしっかり還元していました。
僕がお客様からチップをもらい、そのチップをBarでお姉さん等に渡す。そしてまた誰かがどこかで使う。
アメリカ経済、うまくできています。
終
Hanano Shin

⇩⇩ ご予約はこちらから ⇩⇩
⇩⇩⇩ 『求人』に飛べるよー ⇩⇩⇩
https://relax-job.com/job/B3034782/sid/681766?pref=13&business_type=biyoshi&keywords=Hanano
⇩⇩⇩ インスタグラムやってるよー ⇩⇩⇩
そんなHananoでは、新しいアシスタントを大募集中!
英語が得意な方も、これから学びたい方も大歓迎です。未経験でも、僕たちと一緒に楽しく学びながら成長していきましょう!
興味のある方はぜひお気軽にコメントまたはInstagramでご連絡ください。一緒に「世界に通じる美容室」を目指しましょう!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Salon Hanano【サロンハナノ】
《住所》
東京都港区南青山1−3−24 1F
【青山一丁目駅 3番出口徒歩3分】
《営業時間》
火曜〜金曜 11:00〜21:00
土曜 10:00〜20:00
日曜 10:00〜17:00
《定休日》
月曜日・第二日曜日
Instagram:salon_hanano
Instagram:hanano_kemi
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
20代30代40代ボブルフネビージュハイライトインナーカラー縮毛矯正バレイヤージュ白髪ぼかし白髪染めカラーキッズカット親子カットヘッドスパリタッチカラー前髪カットメンズヘッドスパフェード眉毛カット眉毛メンズカットマッサージツイストスパイラルキッズキッズカットブリーチブリーチカラーダブルカラー

