夜の思考整理 No.071 席は、一つ空けておく。

土曜日の夜。

今週もお疲れ様でした。
どんな週末を過ごしているでしょうか。

突然ですが、お手元にあるスマートフォンのカレンダーや、手帳のスケジュールを見返してみてください。
もしそこへ、一文字も書き込まれていない「真っ白な日」や、ぽっかりと空いた時間を見つけたとしたら、あなたはどう感じるでしょうか。
「よかった、のんびりできる」とホッとするでしょうか。
それとも、どこかソワソワして、焦りのようなものを感じるでしょうか。

予定が朝から晩までびっしりと埋まっていると、
少し安心する。
手帳の空白が埋まるたびに、誰かに必要とされているような気がする。
今日も打席に立って、ちゃんと頑張ったと自分を肯定できる。そんな経験はありませんか。
私には、ありました。


ぽっかり空いた数時間があるだけで、世界から取り残されたような焦りを感じる。
大して急ぎでもない予定を詰め込み、手帳の空白を黒く塗りつぶしていました。
でも、その安心は、本物だったのだろうか。
今はそう思います。

少し、自分の過去を振り返ってみてください。
あなたの人生を大きく変えるような特別な出会いや、心の底から「あの場所に行って本当によかった」と思えるような決定的な瞬間は、最初からカレンダーに
美しく、計画通りに書き込まれていたことだったでしょうか。
おそらく、違うはずです。

たまたま生まれた、偶然の空白。
予定を一切決めずに、ただ気の向くままに開いた本の一節。
ふと立ち止まって、ベランダで夜風を浴びながら過ごした、何でもない30分。
人生の予期せぬ転換点や、これからの自分を支えてくれる本当に大切な気づきというのは、いつも決まって、そんな「空いていた時間」に、滑り込むようにしてやってくるものなのです。

もし、カレンダーが「やるべきこと」や「他人のモノサシ」で100%埋め尽くされていたとしたら、その大切な変化の種は、入ってくる場所を見つけられずに通り過ぎてしまうかもしれません。
だから最近の私は、予定を効率よく埋めることよりも、あえて「予定を残すこと」を意識するようになりました。

それは、ただダラダラとサボるためでも、思考を
放棄して何もしないためでもありません。
本当に大切なものが、向こうからやってきたとき、
いつでも両手を広げて迎え入れられるように。
私の人生に起こるかもしれない、新しい可能性の
ために。席は、一つ空けておく。そんな感覚です。

スケジュール帳をすべて自分の管理下に置こうとするのは、未来をコントロールしたいという「恐れ」の裏返しなのかれません。
でも、私たちは未来のすべてをコントロールすることはできない。

心にも、時間にも、少しだけ余白を。
何が座るのかは、分かりません。
でも、
席は、一つ空けておく。
さて、明日の支度をしよう。


吉岡 友|思考で勝つメンタルコーチ
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