【季節の詩】8月『太陽の小さな代行者』【物語風】
※少し遅くなりましたが、真夏の贈り物をどうぞ。
『太陽の小さな代行者』
いつもアナタに向けて
ジリジリと焦がれ
その姿を追いかけ続けた
アナタの輝きを全身に受け
この名に恥じぬよう
シャンと背を伸ばし
とっておきの笑顔で
みんなをお出迎え
いらっしゃい!
ボクだよ、
夏だよ、
元気あげるよ!
みんなが
ボクを見上げてくれる
とびっきりの
キラキラ笑顔
そうだよ!
ボクもみんなが大好きさ!
でもね
最近アナタが眩しすぎて
ボクはちょっとうなだれちゃう
みんなの姿も少なくなって
顔を上げるのが辛そうなんだ
なんでだろう
ホントはボクじゃダメなのかな
アナタの強さには敵わないのかな
どうしよう
ボクが元気を出さなきゃ
きっとみんなを笑顔にできない
でも
これがボクの精一杯なんだ
どうしても
アナタを直視出来ないんだ
アナタは変わらず
誰も近よれない場所から
ありあまるくらい
光を注ぎ続ける
苦しくなるくらい
誰に対しても
平等に
ボクは
アナタにはなれないけれど
てっぺんの輝きへ
手を伸ばすのに疲れて
乾いた土に伸びる影を
ぼんやり見つめる
そんな気持ちが
少しだけ
わかる
そっか
今はきっと
これでいいんだ
このまま
みんなを見ていよう
一緒に
この季節を越えよう
大丈夫
顔を上げなくても
キラキラ笑顔は
覚えているよ
ボクはここにいるから
みんなへの気持ちも
アナタへの気持ちも
大事に持っていくから
来年も
とびっきりの笑顔で
夏を迎えよう
