街の音【毎週ショートショートnote:お題「迎え火オペラ」】
田原さん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。
ビルの谷間に沈む小さな公園で、一台のブランコがぎぃぎぃと音を立てて揺れていた。行き交う自動車の走行音や遠くのサイレンが、その金属音に重なるようにリズムを刻みはじめている。ブランコを揺らす少女が、うつむいていた顔をあげる。
「はじまる。……幻じゃなかったんだ」
音は波となり、うねりを上げ、美しい壮大なハーモニーとなって少女を包み込む。少女は静かに目を閉じ音に心を委ねた。次の瞬間、優しい和音が鋭い不協和音へと急激に転調し、激しいクレッシェンドが夜空に響き渡る。音の渦の中心から、眩い光の粒が溢れ出した。
光が集まり形作られる。「迎え火オペラ」。そう呟くと、音は美しい調和を取り戻す。過去に彼女自身が置き去りにした「生きる希望」を歌うために。迎え火オペラは死者を送るためではなく、「生きた迷子」である彼女を現世へと引き戻すために歌っていたのだ。涙を拭い、少女は顔を上げて街の喧騒の中へと力強く歩き出した。彼女の迷いは晴れたのだ。
「迎え火オペラ」。それは、迷子の魂をあの世へ導くという、街の音が奏でる幻の鎮魂歌。
451字
※この拙稿は「アイデア出し=プロット立て & サムネ画像の生成プロンプト」作成にGeminiのチャットを使用しています。AIと対話しつつ骨格を組みました=最終稿は私・春永睦月が執筆したものです。節度を保ちつつ(弁えつつ)「ツールとの共生」を図っていきたく。
©2023-2026Harunaga Mutsuki
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