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(238) 保坂展人「〈暮らしやすさ〉の都市戦略―ポートランドと世田谷をつなぐ」

お早うございます。

天候不安定です。台風の影響か雲の流れが速く、強い風が吹いたりやんだりです。世間の風雲急を象徴しているのかもしれません。

小5女児虐待死事件の裁判が続いています。その報道に接するたびに心に突き刺さり涙が滲みます。何故救えなかったのか、大人社会は何をすべきだったのかもっともっと謙虚に振り返るべきです。
被告である両親は一体何故、どんな心理で虐待を繰り返し死に追いやったのか疑問だらけです。鬼畜の如き行為と評した人がいますが、心情としては同感です。

関西電力の金品受領疑惑は、まるで時代劇の「越後屋、そちも悪よノオ」「いいえお代官様ほどでは」というシーンがいまどきあるのかと思わされます。
原発をめぐる闇はかねてから一部で語られてきました。反対派に対する利益誘導、脅迫的行為など硬軟両面での圧迫があり、一方には政府や電力会社からの札束攻勢により、過疎に悩む自治体が転んでいくという図式です。
今回は、高浜町の前助役がドンとして君臨し、その恫喝に関西電力が屈したという絵を描いているようですが、死人に口なしで収めようとする姿勢が見え見えです。政治家の介在も語られる不明朗な原発マネー、原子力村のブラックボックスを容認してはいけません。


さて、今回の書評は自治体政策の在り方についてです。




保坂展人「〈暮らしやすさ〉の都市戦略―ポートランドと世田谷をつなぐ」岩波書店 2019年

世田谷区長の著者は、ジャーナリスト、衆議院議員の経験を生かし、対話を基に住民を傍観者にしない区政を実践している。縁あってポートランドを訪れ、交流を重ね、自治体の在り方に刺激を受ける。生活の質、つまり角谷心地の良さとは何か、長期的な計画を合意のもとに立て、哲学を持って街づくりを進めること。再開発は街壊しになりかねないが、コミュニティ重視の視点が重要であろう。都市戦略を持つことの重要性を教えられる。




神無月日誌 『廃止される駅』の巻

つい先日、友人の学芸員から冊子が届きました。釧路市博物館ブックレット「尺別駅と直別駅」です。
本州〔内地〕の人には聞きなれない駅名です、いずれも根室本線の音別町(現釧路市)に位置しています。炭鉱と木材で一村をなし、盛時には釧路までの通学列車さえ運行されていました。それが産業構造の変化が過疎化を招き、いまや1日に一人の利用者さえいない状況に陥りました。
赤字経営に悩むJR北海道は迷わず廃止の道を選び、今年の3月16日をもって廃止され、即刻駅名看板などが撤去されました。
私は直接利用してはいませんが、かつて国鉄を利用して上京していた少年期、遊学時には通過した記憶があり、小学校の同級生に直別出身者がいたことも思い出しました。
時節とはいえ、地方の衰退を実感させられ、寂しい思いは隠せません。


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