実績ゼロの会社が、AIで事業を立ち上げるとき最初に描いた「4つの問い」
前回の宣言から、さっそく続きです。今回は最初の数週間でやった「土台づくり」を書きます。地味ですが、ここを飛ばさなかったことが後で効いてきます。
いきなり走らず、「やることの地図」を描いた
実績ゼロだと、つい「早く一件を」と焦ります。でも私たちは立ち止まり、何を順番に決めるべきかを地図にしました。4つの問いです。
誰の、どんな不満を解消すべきか
それを解くために、何を組み込み・私たちの強みは何か・いくらで売るのか
本当にAIで、お金をいただける品質が作れるのか
どうやって、お客様に出会うのか
今回は地図と、土台の「AIチーム」、そして問い1・2を掘り下げます。

AIに名前をつけて、「チーム」にした
役割ごとにAIを分け、名前をつけました。統括のAce、戦略のStella、集客・営業のMark、制作のIris、法務のLex、お金の管理のCash、お客様候補を探す“偵察”のScout。ツールとして「使う」のでなく、同僚として「相談する」ためです。これから書く問いも、全部この“チーム”と壁打ちしながら詰めました。
問い1:誰の、どんな不満を解消すべきか
最初にやったのは、徹底した「不満の洗い出し」でした。業種ごとの悩みを調べると、こんな声が出てきました。
サロン:大手予約サイトに毎月かなりの手数料。クーポン客中心で常連につながりにくい。
士業:サイトを放置し、料金も実績も載っていないから比較段階で外される(選ばれない機会損失)。
クリニック:広告ルールが複雑で、違反すると院長が法的責任。怖くて触れない。
次に競合のリサーチ。Web制作の選択肢を洗うと、大きく3タイプいました。
格安サービス:安い。でも結局「自分で作る」必要があり、テンプレで似たり寄ったり。
大手制作会社:品質は高いが、初期に数十万〜百万円、納品まで数ヶ月。
フリーランス:価格は中間だが、担当者の力量次第で当たり外れ。更新は都度料金。
並べてみると、自分たちが立つべき場所が見えてきました。

ここで判断軸を決めました。「不満が強く、かつ競合がまだ解決できていないものは何か?」——その交差点を狙う、と。

そして競合の捉え方も変えました。本当の競合は、他のHP制作会社ではない。お客様が“今すでに払っているお金”や“抱えているリスク”だ、と。
正直に書くと、ここで思い込みの失敗もしかけました。当初のデータ上「整体・サロンが良さそう」に見えたのに、確かめると、その多くは大手予約サイトやGoogleマップで集客が足りていて「独自サイトはいらない」と感じていた。強力な“代わり”がある業種には、良いものを作っても刺さらない。そこで狙いを、「大手では代わりがきかず、HPが本当に効く業種(士業・工務店など)」と、「今のサイトが古い・スマホで見づらいから作り直したい層」へ絞り直しました。(なぜ最初サロンに注目したのか、その経緯は集客の回で詳しく書きます。)
問い2:何を組み込み、強みは何か、いくらで売るか
私たちの一番の強みは、シンプルです。「完成イメージ(デモ)を無料で先に見てから、発注を決められる」こと。
ふつう、ホームページは“お金を払ってから”完成形を見ます。気に入らなくても後戻りしづらい。私たちは逆にしました。先にあなたのお店専用のデモを作り、見て、納得してから始められる。お客様のリスクをゼロにする——上の表で、大手にもフリーランスにも無い決定的な差が、ここです。
もう一つの武器が、私たち自身のキャリアです。広告やコピーで「どう見せれば人が動くか」を設計し、今も自社で広告を運用しています。似た仕事で結果も出してきました。だから、ただ作るだけでなく「作った後に反応が出る見せ方」まで設計できる。これは制作だけを請け負う相手に対する、はっきりした差です。
この2つ(デモで発注判断できる+反応を見据えた設計)を軸に、商品の中身を一つずつ決めました。ここが、制作でも営業でもなく最初に一番時間がかかったところです。
何ページまで作るか(青天井だと採算が壊れる)
保守対応の中身(時間をかけられない私たちが、毎月どこまで直すか)
サブスクか、買い切りか
著作権は誰のものか(解約後のデータの扱いまで)
これらを戦略のStella、法務のLexと何度も壁打ちし、料金プランと利用規約を固めました。
(具体的にいくらに設定し、なぜその金額・線引きにしたのか——価格設計の中身は、後の有料記事で「考え方」ごと全部お見せします。)
正直な手応え
華やかさはゼロです。まだ一件も売れていない段階の話です。でも、顧客の不満・競合・自社の強み、この3つを重ねて「勝てる一点」を定めたこと。これが最初の数週間でやったことの本体でした。
次回予告
次回は問い3、「本当にAIで、お金をいただける品質が作れるのか」。自社サイトは納得のいくものができたのに、お客様向けのデモを量産し始めたら直すべき点が次々に出てきた——その舞台裏をビフォーアフターで。
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HaSeRu
