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シリーズ③|4歳の反抗期

「イヤ!」
「やりたくない!」
「自分で決める!」

4歳になると、こんな言葉が増えてきたと感じることはありませんか?

「どうしてこんなに反抗するんだろう?」
そう思ってしまうこともありますよね。

でも、4歳ごろのこうした姿は、単なる「わがまま」だけではありません。

そこには、
「自分でやりたい」
「自分で決めたい」
「自分の気持ちを分かってほしい」
という、自我の育ちが関係しています。

今回は、4歳の「イヤ!」を、発達の視点から見ていきます。


「イヤ!」が増えるのはなぜ?


4歳になると、自分の意思がよりはっきりしてきます。

「これがいい」
「これは嫌」
「こうしたい」
という、自分なりの考えを持つようになります。

そのため、大人から何かを言われたときに、

「分かった!」ではなく、「イヤ!」と返すことも増えてきます。

これは、
「言われた通りにする」だけではなく、自分の意思を持てるようになってきたということでもあります。


「言うことを聞かない」=「分かっていない」ではない


4歳になると、大人の言葉をかなり理解できるようになります。

「片付けよう」
「順番だよ」
「お友だちにも貸してあげよう」

何を言われているのかは、分かっている。
でも、「分かっていること」と「納得して行動すること」は別です。

「分かってる。でも、今はやりたくない」
そんなこともあります。

大人でも、
「やらなきゃいけないのは分かっているけど、今はやりたくない」
ということがありますよね。
4歳の子どもも同じ。

ただ、大人ほど気持ちを整理したり、切り替えたりする力はまだ育っている途中です。


「自分で決めたい」という気持ち


4歳の反抗的な姿を考えるとき、大切なのが、

「自分で決めたい」という気持ち。

例えば、
「青い服を着たい」
「今は遊びたい」
「自分で靴を履きたい」
「この遊びを続けたい」

子どもなりに、「こうしたい」という意思があります。
そこに大人から、「こっちにして」「もう終わり」
「早くして」と言われると、「イヤ!」となります。

もちろん、すべてを子どもの思い通りにする必要はありません。
でも、「なぜイヤと言っているのか」を考えてみることはできます。


「イヤ」の中身はひとつじゃない

同じ「イヤ!」でも、その理由はさまざまです。

たとえば、
「自分でやりたい」
「まだ遊びたい」
「急に言われて嫌だった」
「失敗したくない」
「気持ちを分かってほしい」
「疲れている」
「うまく言葉にできない」

だから、「また反抗している」とひとまとめにするのではなく、「この子は何が嫌なんだろう?」と考えてみる。

それだけでも、子どもの姿の見え方が変わるかもしれません。


だからといって何でも受け入れるわけではない

「自我の発達だから、何でも自由にさせればいい」
ということではありません。

「危険なこと」
「人を傷つけること」
「守らなければならない約束」
「社会の中で必要なルール」

そういったものには、大人が「ダメ」と伝えることも必要です。

ただし、「ダメ」と伝えることと、子どもの気持ちを否定することは別です。

例えば、
「まだ遊びたかったんだね。でも、今日は帰る時間だよ」
「自分でやりたかったね。でも、ここは危ないから手伝うね」
「嫌だったんだね。でも、お友だちを叩くことはできないよ」

というように、気持ちは受け止めながら、必要なルールは伝えていくことが大人の役割です。


4歳は「自分」をつくっている途中


4歳の「イヤ!」は、大人を困らせるためだけに出ているわけではありません。

「私はこう思う」

「僕はこうしたい」

という、自分自身の気持ちや意思を少しずつ確立している途中でもあります。

だからこそ、

大人の言う通りにすることだけが「いい子」ではありません。

自分の気持ちを持つ。

自分で考える。

人の気持ちにも少しずつ気づいていく。

その経験を重ねながら、子どもは社会の中で自分らしく過ごす力を育てていきます。


「反抗された」と思ったとき


「どうして言うことを聞かないの?」
そう思ったときは、少しだけ視点を変えてみる。

「この子は、何を自分で決めたかったんだろう?」
「何を分かってほしかったんだろう?」

もちろん、毎回すぐに答えが見つかるわけではありません。

大人だって余裕がない日があります。
だからこそ、「全部理解してあげなきゃ」と思わなくても大丈夫。

まずは、
「この“イヤ”にも、何か理由があるのかもしれない」と考えてみるだけでも十分です。


次回


「自分でやりたい」
「友だちと遊びたい」
「できるようになりたい」
「でも、思い通りにならない」

4歳になると、「できること」が増えたからこそ、ぶつかる壁も増えてきます。

次回は、そんな「4歳の心の壁」について、子どもの葛藤や友だちとの関わりにも触れながら考えていきます。

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