記憶の回胴 ⑦ 帯広編
奈良で何の不自由もなく生活していたが
転勤は突然やって来る
ある8月のクソ暑い日に上司から
「来月から帯広に行ってもらうことになったから」
まあ、あっさりと平凡な日常をぶっ壊す言葉だ
でも北海道は見知らぬ大地
そろそろ転勤になってもおかしくないなあと
思ってたので
半分楽しみ、半分惜しい気持ちで
北海道に向かうことになる
Yくんに関空まで送ってもらい新千歳空港へ
北海道キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
って叫びたい気持ちを抑え飛行機を降りた
「千歳空港か、お腹すいたなあ」
時間は18時頃だったと思う
とりあえず慌てて帯広に向かう必要はないが
どうしようかと空港内を歩いていると
◯番線に到着の列車はスーパーとかち帯広行きです
とアナウンスが聞こえた
なんと、ドンピシャで列車が来やがった
色々悩んだが向こうでゆっくりするか…
この列車に乗ることにした
初めて乗る列車なので所要時間などわからない
車内でアナウンスが入る
終着帯広駅には21時に到着です
おいおい3時間もかかるのかよ
腹減ったなあ 車内販売もない よな…
外は真っ暗で何も見えやしない
この決断は大失敗だった
結局帯広に着くまで何も食えず
更にこの日以降
再び新千歳空港に立ち寄ることはなかった
今も思い出すたびこの日の失敗を悔やんでいる
もし、戻れるのなら
新千歳空港をゆっくり観光し
札幌行きの列車に乗り、飯を食って札幌散策
どこかで一泊してから
次の日に車窓を楽しみながら
帯広へ向かえば良かった
結局21時頃帯広駅に到着
泊まる所も決めてなかったので
どうしようかと駅舎を出ると
すぐ左側にクソでかいホテルがあった
「あーもう ここでいいや」
今もある、ホテル日航ノースランド帯広だ
この時間に予約もなく部屋が空いてるか尋ねると
ツインルームが空いていた
1泊2万円ほどしたが泊まることにした
たしか部屋から見えたコンビニで弁当を買い
食べてすぐ寝たように思う
そういや何かニュース見ながら食べてたのな
そしたら「次は道内各地の天気予報です」って
北海道の地図が出てきて笑ったの思い出した
昨日まで関西圏の地図の天気予報見てたから
北海道に来たんだなあって
次の日、いよいよ北海道での生活が始まる
一般のアパートを借りて寮として生活するので
まずは不動産屋へ行きアパートの鍵を受け取る
その後タクシーでアパートへ行きドアを開けた
当たり前だが奈良から引っ越しで出した
荷物はまだ届いていない
出勤までは数日あるので余裕なのだが
車もないので困ったもんだ
だが思ったよりも都会だったので助かった
少し歩くとコンビニ、散髪屋、スーパー、歯医者
銀行、ラーメン屋、カラオケ屋
何でも近場にあった、もちろんパチンコ屋もある
この日もコンビニ弁当で過ごしたように思う
ただ家財道具が何もないので
この日の夜はフローリングの床で
雑魚寝したのはよく覚えている
家財道具も無事届き仕事場にも慣れてきた
そして休日、襟裳岬に行くことにした
初めての北海道での遠出ドライブだ
国道236号線を南下する
今みたいに帯広広尾自動車道なんかないので
ひたすら下道だ
「すげー、全く信号ねえな あの矢印なんだ?」
後日聞いてみたが歩道と車道の境目矢印だ
雪に埋もれて道路が見えなくても
矢印と矢印の間を走ってれば大丈夫らしい

黄金道路と呼ばれる道をひたすら南下
場末感しかない海沿いを走る
襟裳岬の看板が出てきた
北海道の襟裳岬 北海道に行ったことなくても
一度は聞いたことある名称であろう襟裳岬
駐車場に車を停め岬を1周した
やたら風が強かったのを覚えている
襟裳岬灯台に風の館
到着時は夕方で暗くなるのが早く
ゆっくり観光できなかった
襟裳岬の海と風を感じつつ
「また来れたらいいなあ」と
記念写真を数枚 カメラに収めた
その後はすぐ車に戻り帰路についたとさ


追記
ホテル日航ノースランドから帯広駅を見下ろす
ライブカメラがYouTubeにあるのでお暇な方は是非
帯広駅ライブカメラ
