見出し画像

寝たきりになった元医師は、今「在宅で語ること」を仕事にしている――就労継続支援B型の現場から

かつて各地で手術に携わっていた眼科医が、今は寝たきりの生活を送りながら、自宅で自分の体験を語っています。
私は精神保健福祉士として、その方のもとを訪ね、1日約60分、数か月にわたって話を聴いてきました。
これは、就労継続支援B型の在宅支援の中で生まれた、一人の元医師の記録です。


私たちの支援について

私たちは、株式会社manasハート・タイムを運営し、主に精神障害や発達障害のある方々の就労支援と生活支援を行っています。

基本的には、利用者さんに通所していただき、作業や活動に参加しながら、悩みや話したいことがあれば職員に相談できる体制を整えています。
その一方で、私たちは在宅で作業を行う方への支援にも力を入れています。


Aさんについて

今回ご紹介するのは、ここで仮にAさんとお呼びする方です。

Aさんは、50代前後の頃にある後遺症と精神障害を抱えるようになり、それまで続けてきた医師としての仕事ができなくなりました。
精神科病院への入院を経て退院後は、訪問看護やヘルパーによる家事援助を受けながら、私たちの就労継続支援B型の支援を利用されています。


公開にあたって

Aさんは、個人の特定につながる情報を公開したくないというお気持ちをお持ちです。
そのため、この体験談はご本人の許可を得たうえで発信しています。

また、ここで読者の皆さまからいただいた収益は、体験談を語ってくださる皆さんの工賃としてお支払いすることにしています。
読んでみてよかったと思っていただけたら、ぜひご協力いただければ幸いです。


在宅支援の現場

Aさんへの訪問は週3日です。
私が訪問すると、Aさんは玄関で出迎えてくださり、その後すぐに布団に入り、体験談を「作業」として話してくださいます。

Aさんは、東日本のある医学部を卒業後、医師として北日本、関東、関西で眼科医として勤務し、これまでに複数の手術を行ってきた方です。
しかし、病気の後遺症によって医師を辞め、その後は精神疾患も抱え、現在は寝たきりの状態で、ほぼ毎日の在宅支援が必要となっています。

そうしたAさんのもとへ、精神保健福祉士が数か月にわたり訪問し、1日約60分、ご本人の体験談を聴いてきました。
Aさんは、ご自身の歩みや今の思いを、時に淡々と、時に熱を込めて語ってくださいます。


これから

これから、連載のような形で、ハート・タイムで就労支援を受けている方々の体験談や、今の思いをここで発信していきます。

一人ひとりの人生に触れる中で見えてくる「働くこと」「生きること」を、少しでも多くの方に届けられたらと思います。