ユキとミチノのプテラノドン的恋愛論
ミチノ「ユキ、あたしB組のマサオくんにホの字みたいなの」
ユキ「ちょっと、ミチノ。プテラノドン的に言わせてもらうけど、あいつだけはやめときなさいよ」
ミチノ「バスケ部キャプテンでサラサラヘアーのマサオくんの何が気に入らないの?」
ユキ「あいつは椎茸が好きなくせに、嫌いなフリしてるようなやつよ?」
ミチノ「はあ? それ、どこ情報よ?」
ユキ「マサオの友だちの友だち情報よ」
ユキ「とにかく、多数派に身を置くために自分を偽るようなやつ、プテラノドン的に言って、ゼッタイ信用できないわね」
ミチノ「ユキ、前から言おうと思ってたんだけど。あんた、人に忠告する時、いちいち『プテラノドン的に言って』とか付けるけど、それって何なの?」
ユキ「はあ? そんなこと言わないわよ」
ミチノ「そうだっけ?」
ミチノ「とにかくあたしはマサオくんにモーレツアタックするつもりよ」
ユキ「モーレツアタックってあんた、いつの時代の人よ? ジュラ紀?」
ミチノ「ジュラ紀生まれじゃないわよ、白亜紀よ」
ユキ「プテラノドン的に言って、まんまプテラノドンのいた時代じゃないの」
ミチノ「知ってるわよ」
ユキ「知ってるの?」
ミチノ「知ってないわよ。知ってるフリしただけ」
ユキ「……とにかく、マサオは渡さないからねっ」
ミチノ「あっ、ユキ、あんたも実はマサオくん狙ってたのねっ」
ユキ「プテラノドン的に言って、あたしも嘘つきだから、マサオとは相性ぴったりってわけよ」
ミチノ「……やっぱりプテラノドン的って言ってるじゃない」
ユキ「言ってないわよ、しつこいわね。白亜紀オンナっ」
ミチノ「何よ、マサオくんは渡さないわよっ」
マサオ「ぼくに何か用かい?」
ミチノ「マサオくんっ」
ユキ「マサオっ」
マサオ「椎茸の話だけはやめてくれよな……」
ユキ「いいのよ、マサオ。もう椎茸嫌いのフリはしなくていいの」
ミチノ「マサオくん、椎茸嫌いなフリしてたの?」
マサオ「……っ!」
マサオ「チクショー、バレちまったのなら仕方ねえ」
ユキ「ほらね」
ミチノ「マサオくん……」
ミチノ「プテラノドン的に言って、ガッカリよ……」
マサオ「プテラノドン的に言って、椎茸なんか大好きだっ!」
(終)
