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【長詩】言葉のない返事


言葉のない返事もあるのだと
知ったのはいつのことだったか

終わらないのに終わることもあると
永遠に閉じ込められたのは
いつだっただろうか

投げたきり戻らないボールの行方を
探してばかりいると
誰と一緒にいたのか
それはいつのことだったか
なんのために投げ
なんのためにそこにいて
それになんの意味があったのかも
ついぞ帰る家までも
忘れてしまいそうだから

「日暮れ前には
帰路に向かおう」と決めるしかなかった

なぜなら
約束もなかった
なぜなら
確証もなかった
確かに何もかも手探りで必死だったけど
人って そうやって生きるものだと
わたしは思った

何が正しいのか
何が間違いなのか
何に裁かれるのか
いつだって人は言葉にして
見えないなにかを
確かめてきたんじゃないだろうかと
わたしは思う


かくれんぼもそうだ
必ず見つけてくれるかなんてわからない

ボールだってそうだ
必ず返してくれるかなんてわからない

かくれ方が悪かったのか
投げ方が悪かったのか
自分を省みて散々考え尽くしたあとは
それをいきることに変えていくしかない
返ってくる言葉はないから
答えは自分で決めようと思う

あのときのボールは
きっと
地球の隅っこに落ちてしまった

もう探しには行かないけれど
だからこそ思うこともある

こんなに悩んだのは
こんなに立ち尽くしたのは
わたしたちのことを
わたしなりに最後まで
大切にできないか考えたからだと

それが相手にとっては
「不快」でしかなくて
「理解不能」でしかなくて
もう「これからに要らないもの」だったのだろう


憎しみや嫌悪が残るくらいなら
貴方のなかのわたしの存在は
丸ごと可燃ゴミに捨ててくれていい

貴方のなかのわたしが消え失せたら
それからわたしは
わたしのわたしとして
この世に生きていこうと思う

そうして

貴方のなかでの火葬が終わる頃

わたしは学び終えた地を旅立つのだ




言葉のない返事
kotoba no nai henji

わたしはわたしとして学び、わたしとしていきていく。

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