【書籍】「生き方革命」で輝く:人生100年時代の存在価値を見出す方法ー田中真澄氏
『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp147「4月26日:商売の極意は熱と光を相手に与えること(田中真澄 社会教育家)」を取り上げたいと思います。
この記事は、人生100年時代を生き抜く上で、「生き方革命」の重要性を説いています。著者は、定年退職後に人生の目的を見失う人が多いことを指摘し、所属価値を失った後に問われる「存在価値」の重要性を強調しています。
田中氏は、多くの人が現役時代はビジネスの第一線で活躍していても、定年退職を機に人生の目的を見失ってしまうケースが多いと述べています。退職後にゴルフや旅行などで第二の人生を謳歌しようと意気込んでいた人たちも、時間の経過とともに虚しさを感じるようになるといいます。
これは、会社という所属を失い、同時に「所属価値」も失ってしまうためです。大企業の権威をバックに活躍していた人も、退職後は誰からも相手にされなくなるという現実は、多くの人にとって厳しいものです。
サラリーマンは退職と同時に「所属価値」を失ってしまいます。大企業の権威をバックに肩で風を切る勢いだった人も、会社の社員という所属価値を失ってしまえば、誰からも相手にされなくなるものです。 その時、問われるのが「存在価値」です。言い換えれば「どこの企業のどういう肩書の方ですか」から「あなたには何ができますか」という問いへの答えが求められるのです。これからの人生百年時代をいきいきと生き抜く上では、自分自身の「生き方革命」がとても重要になってきます。
このような状況において、重要になるのが「存在価値」です。これは、「どこの企業のどういう肩書の方ですか」ではなく、「あなたには何ができますか」という問いに対する答えです。人生100年時代を生き生きと生き抜くためには、自分自身の「生き方革命」が必要であり、自分自身の存在価値を見出し、それを社会に示していくことが求められます。
田中氏は、自身の父が韓国・釜山からの引き揚げ後、公職に就けず過酷な行商で家族を支えた経験から、「人間は命懸けで打ち込めば生きられる」ことを学んだと述べています。父は商売については素人でしたが、「太陽のように生きればいいんだ。太陽は二つのものを人に与えてくれる。一つは熱。熱意を持って人に接すれば、その熱は自然と相手に伝わる。もう一つは光。光を与えて相手を照らし、関心を持ってその人の存在を認めてあげることが大事なんだ」という教えを心の支えにしていました。
田中氏は、父の影響を受けて個業家として自分の存在価値で勝負することを決意し、有料の講演会を6500回以上も行ってきました。彼が伝えたいメッセージは、「熱と光を相手に与えよ」という父の教えに集約されます。これは、熱意を持って人に接し、相手を認め、光を当ててあげることで、良好な人間関係を築き、豊かな人生を送ることができるというメッセージです。
この記事を通して、田中氏は読者に対して、自分自身の存在価値を見出し、情熱と光を持って他人と接することで、人生を豊かに生き抜くことを促しています。所属価値を失った後でも、自分自身の存在価値を高めることで、充実した人生を送ることが可能であるというメッセージは、多くの人にとって勇気と希望を与えるものでしょう。
人事としては考えること:社員にどのように「存在価値」を与えるか
この記事は従業員のモチベーション維持、能力開発、そして円滑な退職支援という、人事管理における重要な3つの側面に光を当てています。
従業員のモチベーション維持
記事では、「存在価値」の重要性が強調されています。これは、従業員が自分の仕事に意義を見出し、会社への貢献を実感できることが、彼らのモチベーションを高く維持するために不可欠であることを示唆しています。
人事としては、従業員が自分の役割や成果を明確に理解し、会社全体への貢献を認識できるように、定期的なフィードバックや評価制度を整備する必要があります。また、従業員一人ひとりの強みや能力を活かせるような業務の割り当てや、キャリアパスの設計も重要となります。
能力開発
記事では、「生き方革命」という言葉が使われていますが、これは、変化の激しい現代社会において、従業員が常に新しい知識やスキルを習得し、自己成長を続けることの重要性を表しています。
人事としては、従業員の能力開発を積極的に支援する必要があります。社内研修や外部セミナーへの参加支援、資格取得支援制度などを整備し、従業員が主体的に学び続けられる環境を提供することが重要です。また、個々のキャリア目標に合わせて、適切な学習機会を提供することも必要となります。
円満な退職支援
記事では、「所属価値」の喪失が退職後の大きな不安につながることが指摘されています。長年勤めた会社を退職することは、従業員にとって大きな変化であり、アイデンティティの喪失や社会との繋がりの希薄化を感じる人も少なくありません。
人事としては、退職後の生活設計やキャリアプランニング支援などを通じて、従業員が安心して第二の人生をスタートできるよう支援する必要があります。また、退職後の再就職支援や、OB・OGとの交流機会の提供なども有効な手段と言えるでしょう。
熱と光を与える
この記事は、企業が従業員に対して「熱と光を与える」ことの重要性を教えてくれます。従業員一人ひとりに熱意を持って接し、彼らの存在を認め、光を当てることで、従業員は企業への帰属意識を高め、モチベーションを向上させることができます。これはまさに、人事の役割そのものと言えるでしょう。従業員とのコミュニケーションを密にし、彼らの声に耳を傾け、適切なサポートを提供することで、従業員は安心して能力を発揮し、会社に貢献することができます。
人事としても、この記事のメッセージを深く理解し、従業員が「生き方革命」を起こし、自分自身の「存在価値」を見出し、充実した人生を送れるよう、様々な施策を通じて支援していく必要があります。従業員一人ひとりの能力を引き出し、彼らが最大限に活躍できる環境を作ることは、企業の成長と発展にもつながる重要な取り組みと言えるでしょう。

1日1話、「生き方」のバイブルとなるような滋味に富む感動実話を中心に365篇収録されています。素晴らしい書籍です。
