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葬儀社探し①|余命3か月。母がまだ元気なのに、葬儀を調べ始めた

母が生きているのに、葬儀のことを考える

母に「余命3か月」と告げられてから、私はいろいろなことを調べ始めました。

その一つが、葬儀です。

とはいっても、この時の私は葬儀についてほとんど何も知りませんでした。

母はまだ歩けています。

食事もできています。

普通に話もできます。

そんな母が生きているうちから、葬儀のことを調べる。

正直、変な感じでした。

でも、「余命3か月」と言われた以上、何も考えないわけにもいきません。

いざという時に慌てないように、少しずつ調べておこうと思いました。

私の中では「通夜と葬式」が当たり前だった

最初に話を聞きに行ったのは、地元にある中堅規模の葬儀社でした。

この時の私は、

「通夜をして、次の日に葬式をする」

それが当たり前だと思っていました。

一日葬、ましてや直葬という言葉も、ほとんど意識したことがありません。

そこで一般的な葬儀について説明を聞き、金額も教えてもらうことにしました。

母がどんな人なのか。

母が大切にしていることは何なのか。

そして、私自身はどんな葬儀にしてあげたいのか。

そんなことを聞かれながら、話が進んでいきました。

私が考えていたのは、

「母にとって最後の日なんやから、できる限りのことはしてあげたい」

ということでした。

恥ずかしい葬儀にはしたくない。

一通り話が終わったところで、

「お母さんなら、こういう形がいいと思います」

と、暫定ではありますが総額を教えてもらいました。

正直、普通なら、

「高いな」

と思う金額でした。

でも、その時の私は、

「葬儀って、それぐらいかかるんやな」

というくらいで、特に何も思わなかった記憶があります。

金額のことよりも、母への気持ちの方が強かったと思います。

周りに話すと、思っていた反応と違った

ところが、その話を妻や親戚、知り合いにすると、私が思っていたのとは違う意見が返ってきました。

「それはコロナ前の感覚やで」

「今は、そこまで大きくせんでもいいんちゃう?」

地域や土地柄によっても違うと思うけど……という話でした。

母はもう現役世代ではないので、会社関係の人が来るわけでもありません。

人数も多いことはありません。

それに、来てくれる人のことを考えても、通夜と葬儀の2日間となれば負担になります。

私の中で特に大きかったのが、

「一人が大きな葬儀をすると、親戚や家族など、後の人もそれが基準みたいになったら困るよ」

という意見でした。

さらに、

「葬儀屋さんに言われるまま、あれもこれも付けていったら、数百万円なんてすぐやで」

とも言われました。

私は本当に何も知らなかったので、こうして話を聞ける人が周りにいたのは助かったなと思います。

母のためにできるだけのことをする。

それは、葬儀を大きくすることとは違うのかもしれない。

このあたりから、私の考え方が少しずつ変わっていきました。

「一日葬」という選択肢を知った

そんな時、親戚の叔母から、あるネットの葬儀サービスを教えてもらいました。

そこで改めて葬儀について調べているうちに、

「一日葬」

という選択肢があることを知りました。

通夜を行わず、葬儀・告別式と火葬を一日で行う形です。

もう一つ、「直葬」という形があることも知りました。

通夜や告別式を行わず、火葬を中心に見送る方法です。

ただ、私は、

「母を見送る形として、これは自分には違うかな」

と思いました。

一方で、周りからも、

「今は一日葬も増えてるみたいやで」

という話を聞きました。

「これでいい」

と思いました。

母の年齢。

来てくれる親戚や友人。

遠方から来てもらう人の負担。

そういうことを考えると、2日間来てもらうより、一日で見送る方が自分たちには合っているように思いました。

この時点で、私は母の葬儀を一日葬にしようと考えるようになりました。

調べ始めると、知らないことばかりだった

一日葬にしよう。

そこまでは決まりました。

ところが、葬儀社について調べ始めると、知らないことが次々に出てきます。

まず驚いたのが、葬儀社にも会員制度があることでした。

会員になることで料金が変わる。

さらに葬儀社によっては、入会してからの期間によって割引条件が変わる場合もある。

そんなことすら知りませんでした。

供花についても、普段自分が花を買う時の金額感覚とはずいぶん違いました。

「これが葬儀の値段なんか……」

知らないことだらけです。

そして、もう一つ気になったのが、ネット広告に書かれている金額でした。

「一日葬○万円~」

最初は、その金額を見て比較していました。

でも、実際に調べていくと、それだけでは分からないことがたくさんありました。

たとえば、搬送だけを考えても、

病院から安置場所まで。

安置場所から式場まで。

式場から火葬場まで。

それぞれ、どこまで基本料金に含まれているのか?

さらに、

安置室の使用料。

ドライアイス。

火葬料金。

式場使用料。

僧侶へのお布施。

戒名。

納棺。

供花。

などがあります。

夜間の搬送なら、追加料金がかかるのか?

安置する日数が延びたら、1日いくら追加されるのか?

広告を見ているだけでは、私には分からないことがたくさんありました。

「○万円~」という数字だけを見ても、結局、自分はいくら払うことになるのか分からない。

このあたりから私は、広告に書かれている金額だけではなく、最終的な総額を見る必要があるんやなと思うようになりました。

亡くなってから探すのでは遅いかもしれない

さらにネットで葬儀について調べていると、気になる体験談をいくつか目にしました。

病院で亡くなった場合、遺体を病院から早い段階で搬送する必要があること。

葬儀社を決めていなければ、病院から紹介してもらえる場合もあること。

ただ、ネット上には、

「搬送をお願いしたあと、別の葬儀社に変えようとすると高額な費用を請求された」

「病院から紹介された葬儀社にそのままお願いしたら、思っていたより高額になった」

といった書き込みもありました。

もちろん、これは私自身が経験したことではありません。

ネットで見た情報ですし、病院や葬儀社、契約内容によっても違うと思います。

でも、それを読んで私は考えました。

母が亡くなってから、葬儀社を探すのでは遅いかもしれない。

その時の自分が、冷静に何社も比較できるのか?

見積書を見て、一つずつ金額を確認できるのか?

勧められたものに、

「それはいりません」

と言えるのか?

正直、自信がありませんでした。

だったら、母がまだ元気な今のうちに調べておこう。

そして、いざという時にお願いする葬儀社を、できれば先に決めておこう。

そう思いました。

生きているうちに葬儀を調べるということ

母はまだ生きています。

歩いています。

食事もしています。

普通に話もしています。

その母の葬儀について、私は調べています。

やっぱり変な感じです。

でも、今振り返ると、母が元気なうちだったからこそ、落ち着いて調べることができたのだと思います。

葬儀社が悪いと言いたいわけではありません。

ただ、何も知らないまま突然その日を迎えたら、短い時間の中で、知らないことを次々に決めなければなりません。

私自身、「余命3か月」と言われるまで、

葬儀社に会員制度があることも、

一日葬という選択肢も、

広告に書かれている金額だけでは分からない費用があることも、

ほとんど知りませんでした。

もし何も調べていなかったら、

「母の最後やから」

という気持ちだけで、勧められるものを全部お願いしていたかもしれません。

あとで、後悔していたかもしれません。

事前に調べられたことも、私たち家族にとって大切な体験の一つです。

なので、実際に葬儀社を回って、見て、聞いて、見積もりを取ったことも、記録として残していこうと思います。

同じように何も分からないまま、突然家族の葬儀を考えなければならなくなった人が、

「そういえば、こんなことを書いてた人がおったな」

と、何か一つでも思い出してもらえたら、

それだけでも、記録として残しておいた意味はあると思っています。

次回は、実際に葬儀社を回って見えてきたこと

その後、私は実際にいくつかの葬儀社を回り、見学をして、見積もりを取りました。

祖母の葬儀をした葬儀場。

親戚から教えてもらったネット葬儀サービス。

ネットで評判を調べて見つけた葬儀社。

実は、母が転院したその日にも、私は別の葬儀場を見学しました。

実際に何社も話を聞いてみると、最初には分からなかったことが、少しずつ見えてきました。

次回は、そのあたりを書こうと思います。

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