「うつ」向く妻と、前を向く僕
🕯はじめに
結婚して1年が経ったころ、妻がうつ病と診断された。
そのとき僕は20代。(現在、34歳)
当然、うつ病のことなんて何もわかりませんでした。
「どうしたら治るんだろう」
「なんて声をかければいいんだろう」
「夫の僕にできることって、なんだろう」
わからないから、とにかく検索しました。
「うつ病 支え方」
「妻 うつ」
「鬱 治し方」
でも、いくら探しても僕が欲しかった答えはなかなか見つかりませんでした。
うつ病になった本人の体験談はたくさんある。
だけど、
「一緒に暮らす家族は、実際に何をしたらいい?」
そこを具体的に書いているものは、当時の僕にはなかなか見つけられませんでした。
だったら、自分で考えてやってみるしかない。
お金を貯めました。
温泉にも連れて行きました。
声のかけ方を変えたり、環境を変えたり。
うまくいったこともあれば、意味があったのかわからないこともあります。
それでも僕なりに、
「妻が少しでも生きやすくなるには、何ができるだろう」
と考えながら、一つずつ試してきました。
気づけば、その数は66個になっていました。
僕は医者でも、カウンセラーでもありません。
だから、これから書く66個は「うつ病を治す方法」でも、「これをやれば必ず良くなる」という正解でもありません。
ただ、
うつ病になった妻の隣で、一人の夫が実際にやってみたこと。
その記録です。
この66個は、もともとXで一つずつ投稿してきました。
今回、それを一つのnoteとして残すことにしました。
もし今、大切な人がうつになって、
「自分に何ができるんだろう」
と検索している人がいたら。
僕たちの経験の中に、一つでも参考になるものがあれば嬉しいです。
妻が鬱むいていたあの頃。
僕まで一緒に下を向くのではなく、
せめて僕は、前を向こうと思った。
これは、そんな僕たち夫婦の66の記録です。


































































妻のその後
妻は、少しずつ薬を減らし、
ある日を境に、服薬をやめました。
不安もありましたが、
自分の体と心の声を聞きながら、慎重に過ごしていきました。
そして、しばらくして妊娠がわかり、
無事にひとりの子どもを授かりました。
いまでは、母として、そしてヨガの先生として、
自分のペースで暮らしています。
あの頃の妻を思い出すと、
「回復」という言葉よりも、
“生きる力が戻った”という方が、ずっと近い気がします。

最後に
あの頃、夜の長さに泣いていた妻が、
いまは朝の光の中で、子どもを抱いています。
僕たちは、あの闇を抜け出したわけではありません。
たぶん人生には、
完全に抜け出せる闇なんてないのだと思います。
ただ僕たちは、
暗い場所にも目が慣れることを知りました。
小さな光を見つけることを覚えました。
そして、隣にいる人の手を離さなければ、
朝まで歩けることも知りました。
この文章を書いたのは、
僕たちのことを知ってほしかったからではありません。
あの頃の僕のように、
大切な人の隣にいながら、
何をすればいいのかわからず、
ひとりで答えを探している人に、
「ここにも、同じように迷った人がいたよ」
と伝えたかったからです。
もし、この66の記録を読んで
誰かひとりの顔が浮かんだなら。
どうか、その人に渡してください。
Xでも、LINEでも、
名前も知らない誰かへのシェアでもいい。
この文章は、たくさんの人に読まれなくてもいい。
ただ、
必要としている人に、たくさん届いてほしい。
いつかこの文章が、
僕の知らない誰かの長い夜に届いて、
ほんの少しだけ、
朝まで歩く理由になれたなら。
僕たちが過ごしたあの時間にも、
意味があったのだと思えます。
「鬱」むく誰かの隣で、
それでも前を向こうとしている、あなたへ。
この記録が届きますように。
最後まで読んでくださって、
ありがとうございました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

