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第2923回 クラシックの中の鳥

https://market.orilab.jp/より引用の「鳥の指揮者」のイラスト

   鳥のさえずりには、人に癒しを与えてくれるといいます。そのさえずりや、その美しい姿で、古くからいろんな芸術家たちを刺激してきた鳥は、もちろん音楽家も例外ではありません。クラシック音楽は、緻密な計算で論理的に組み立てられています。 その構成力が、脳を適度に刺激しセロトニンやアセチルコリンなどの神経伝達物質の分泌を促します。 セロトニンは心を落ち着かせて自信を持たせ、アセチルコリンはイライラした気持ちを静める働きがあるとされ、鳥のさえずりはどう…

①-1.https://www.ameba.jp/auth/callback?error=login_required&state=V8iLWQFjXmY2UdUEZFCzZOEebb3mFrQdmxeeVfYOp9gより引用のゴシキヒワ

①-2.YouTubeより引用のヴィヴァルディのフルート(リコーダー)協奏曲ニ長調「ゴシキヒワ」

   キリスト教において、受難の象徴であるアザミの種を食べるため、受難から派生して忍耐、豊穣、継続、さらには救世主の象徴でもあるゴシキヒワが、数多くの宗教画に描かれているのはそのためです。ヴィヴァルディは、有名なヴァイオリン協奏曲集「四季」の『春』などでも、鳥の声も模倣を作品に入れていますが、フルート協奏曲集の三曲目はその名も『ゴシキヒワ』。鳥の声を真似たフルート又はリコーダーが、非常に可愛らしい作品で、クラシックの中で代表的な鳥と思います。

②-1.https://jp.quora.com/より引用のサヨナキドリ(ナイチンゲール)

②-2.https://www.amazon.co.jp/ref=navm_hdr_logoより引用のフランソワ・クープランのクラヴサン曲集〜「恋のサヨナキドリ」「勝ち誇るサヨナキドリ」

   日本でいいますとウグイスの仲間に当たるサヨナキドリは、ヨーロッパではかなり身近な鳥なので、春の夕方や夜明け前にさえずり、古英語で「夜に歌う」を意味するナイチンゲール、日本語では夜鳴きウグイスとも呼ばれます。ヴェルサイユ宮殿で、ルイ14世の音楽家として仕えたフランソワ・クープラン(大クープラン)は、全4巻27組曲からなる『クラヴサン(フランス語でチェンバロの意)曲集』第14組曲の中で、ナイチンゲールを登場させ、他に「怯えるヒワ」「嘆くムシクイたち」

②-3.YouTubeより引用のレスピーギの交響詩『ローマの松』〜「ジャニコロ荘付近の松」

   やはりサヨナキドリが登場しますイタリアの作曲家オットリーノ・レスピーギの代表作は、吹奏楽でもよく演奏される交響詩『ローマの松』には、本物の鳴き声が登場します。ローマ南西部のジャニコロの丘にある松を描写した第三曲の終結部分で、レスピーギ自らがサヨナキドリの鳴き声を録音させたレコードを流させ、「大気が揺らぐ。ジャニコロの丘の松は満月に照らされ、くっきりと姿を浮かび上がらせて立ち、サヨナキドリがさえずる」となんとも、この鳴き声に心酔させます。

③-1.NHKより引用のさえずるヒバリ

③-2.https://www.hmv.co.jp/より引用のヴォーン=ウィリアムス:ヴァイオリンと管弦楽のための「揚げひばり(舞い上がるひばり)」

   春の晴れた日、日本の野原でも美しい声で鳴くヒバリを見ます。オスのヒバリは繁殖期の縄張りをさえずりながら空高く昇っていく「揚げひばり」と呼ばれる繁殖行動を行ないます。イギリスの作曲家レイフ・ヴォーン=ウィリアムスは、その繁殖行動を描いた「揚げひばり(舞い上がるひばり)」を残しています。オーケストラの描く田園風景の中、独奏ヴァイオリンのヒバリが宙に昇っていきます。「近代ロシア音楽の父」ミハイル・グリンカもバラキレフの「ひばり」を作曲しています。

④-1.https://blog.ss-blog.jp/より引用のヨーロッパでは名声の高いカッコウ

④-2.https://www.hmv.co.jp/より引用のシュメルツァーのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ イ短調『カッコウ』

   日本ではあまり評判の良くないカッコウも、その特徴的な鳴き声がそのまま名前になった鳥で、音楽作品の常連です。有名なベートーヴェンの交響曲第6番《田園》にも登場します。ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァーは、バロック時代オーストリアのヴァイオリニスト・作曲家。ハプスブルク宮廷の中で、ドイツ人として初めて宮廷楽長にまで昇り詰めた人物で、この『カッコウソナタ』は、5分ほどの短い作品ですが、技巧的なヴァイオリンの至る所に「カッコウ」が潜んで歌います。

⑤-1.https://www.sanin-chuo.co.jp/より引用のハクチョウ

⑤-2.Aplle Musicより引用のラウタヴァーラの鳥と管弦楽のための協奏曲「カントゥス・アルクティクス(北極圏の歌)」〜第3楽章「渡りをする白鳥」

   やはりクラシックといえば私はハクチョウで、チャイコフスキーのバレエ音楽《白鳥の湖》や、サン=サーンスの「白鳥」などの名曲に登場しますが、この項は少し変わり種です。シベリウスに師事したフィンランドの現代作曲家エイノユハニ・ラウタヴァーラが作曲した、テープに録音された北極圏の鳥たちの声と管弦楽のための協奏曲「カントゥス・アルクティクス(北極圏の歌)」。第3楽章は、湖に集まって越冬のため飛び去っていくハクチョウの群れの声をフィーチャーしています。


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