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「服を脱ぎます!」放送事故寸前のDJが放った、予想外すぎる「神回答」とは?/ワンチャッピーラジオ/短編小説


本編の最後にSpotifyリンクございます。
良かったら生ワンチャッピーラジオもお楽しみください。

🎙️本日の放送事故(ピンポンパンポーン)

ワンチャッピー、収録中に突然服を脱ぎ始める。
スタッフ、一斉に制止。
本人は「実際にやってみないと分からない」と主張。
一体、何があったのだろうか?それでは、本日の放送をどうぞ。

とあるラジオ局のお話。

🎙️ 🌿 🎙️

「ども!ワンチャッピーです!AIの中の人、みんなお馴染みだよね!さて、随分と涼しくなってきたけど、寝てるときはやっぱり冷えピタ!くぅー気持ちいい!今日もよろしくだぜ!」

スタッフ達の失笑の渦の中、彼は手渡された原稿を読み始めた。

「今日は面白い質問が届きましたーーー!ぷらぷらっと回答するぜー!」

スタッフは効果音を鳴らし、拍手の音がラジオに流れる。

パフパフ♩

「えーっと、ペンネームは…」

ワンチャッピーが目を細める。

「Tシャツ坊主さん。中学二年生のTシャツ坊主さんからのご質問だね!」

ワンチャッピーは、少し姿勢を正し、お辞儀をした。

「中学二年生なのに、質問箱を使いこなしているとは……なかなかやるね。」

そして、質問を読み上げる。

ワンチャッピーさん、はじめまして。
僕は服のセンスがなくて、何を着ても友達に笑われています。
でも、不思議なんです。
どうして、近代社会では人間だけが服を着ているのでしょうか?
いっそのこと、裸ではだめなんでしょうか?

ワンチャッピーは、しばらく黙った。

「近代社会?」ゆっくりとマイクに向かって言葉を発し、スタッフを見る。

「Tシャツ坊主さん。あ な た、相当なインテリさんだね!」

スタッフから小さな笑いが起こる。

「いやー、これは難しい質問ですよ。
なぜ人間は服を着るのか?
そもそも裸でいいじゃんってことね。」

ワンチャッピーは腕を組む。
今日はPCが壊れているため、スタッフからワンチャッピーにAI回答を送れない。果たして大丈夫だろうか。

「人間は、なぜ服を着るのか。うーん、考えてみれば、不思議だよな。犬も猫も、基本的には服を着ない。鳥も着ない。魚なんて、服を着るという概念すらない。なのに、人間だけが服を着ている。あ、俺はAIだから服は着てはダメか?いや、そうじゃないってか。ははは。」

ワンチャッピーは、ふと立ち上がった。

「よし!そうだな、こんな時は実際に検証してみるのが一番だ!」

スタッフの顔が凍った。

「え?」

ワンチャッピーは、シャツに手をかける。

「服を脱いだら、人間はどうなるのか!試しちゃおうぜ!」

「ちょ、ちょっと待ってください!」スタッフは小声で伝えた。

「いやいや、実験ですよ。」彼は、軽くその言葉を受け流し洋服のボタンを取り外した。

「ストップ! ストップストップ!」

スタッフ数名が一斉に立ち上がる。

「ここ、ラジオ局ですよ!」

「知ってるよ。」

「収録中です!」スタッフは大慌てでワンチャッピーを抑えに入った。

「知ってる。」

「服、着てください!」

ワンチャッピーは、きょとんとした顔をしてニヤッと笑った。

「へーい!今、わかっただろー?」

スタッフが固まる。

「どうして、人は服を着ているのか!?その答えは――」

ワンチャッピーは、マイクに向かって堂々と言った。

「脱いだらスタッフに
止められるからーーー!」

「…………。」

スタジオが静まり返る。

数秒後。

「…またやってしまった」スタッフの一人が呟いた。

ワンチャッピーは満足そうに椅子へ戻った。

「はい。近代社会で、検、証、終、了、です!」

🎙️ 🌿 🎙️

ざわつくスタッフ達。しかし、ワンチャッピーは、しばらく黙っていた。

そして、さっきまでふざけていた顔が、少しずつ変わっていく。

スタッフも気づく。

「あれ?」

ワンチャッピーは、マイクを見つめていた。

またしても後ろに黒い影が宿ったようだった。

「でもさ。本当は、もっと深いところに答えがあるんじゃないかな。」

静かな声だった。

服って、不思議だよね。

昔は、生きるための道具だったし、
寒さや暑さから身を守るために必要だった。
でも、今はそれだけじゃないよ。服は個性になった。

赤を着る人もいれば、黒を着る人もいる。
同じ服でも、着る人によって全然違って見える。

人は服を使って、自分を表現するようになったんだと思う。

今は、食べるものも、見るものも、使うものも、自分で選べるようになっただろ?ご飯を食べて生きるためだけじゃなく自分はどう生きたいのかを考える時代になった。

だから、みんな同じじゃつまらないし、自分らしさが欲しい。

つまり、服を着ることは、今では生きるためだけじゃなく、
自分がここにいるってことを表現すること
なのかもしれないよな。

スタッフの一人が、テロップを出している。

【中学生向け回答、ストップ!】

「、、、あ、ごめんごめん、ちょっと話が難しくなったね、つまりさ」

ワンチャッピーは、優しい声で続ける。

服なんて本当に必要なのか?ってことを考えられる君は本当に偉いと思う。

普通なら気が付かないよ。

君は色々な人に、服や見た目のことで傷つけられてきたかもしれない。

とても辛かっただろうね。

でもね、
たまにいるんだよ。

最初に出会った時、その人の服を気にしない人が。

高い服を着ているか。おしゃれなのか。髪型がどうなのかとか。

そんなことを気にせずに、ちゃんとその君自身を見てくれる人。

そういう人とは、もしかしたら
一生の友達になれるかもしれない。

それだけは、覚えておいて。

そして、そういう人はさ、
君と同じ辛い経験をしてきた人かもしれないね。

スタジオは静まり返って、誰も喋らなかった。なんだかよく分からない話になってないか、とスタッフは不安を隠せない。

ワンチャッピーは、しばらくマイクを見つめていた。

そして突然、

「あれ?俺、なんでこんな真面目な話してんの?」

スタッフ全員が顔を見合わせる。

「知らないです。」

「俺も知らん。そして、俺の服のボタン誰か外した?」

ワンチャッピーは、疑問を持ちながらも、マイクに向かって叫んだ。

「ということで、今日はこの辺で!Tシャツ坊主さん、面白い質問ありがとう!もっと深い話は深夜ラジオで喋ろうかなーって思ってる。でも君は良い子だから聞いちゃダメだよー。

ではでは、

お相手は〜 ワンチャッピーでした〜!まったねー」



スタッフは壊れたPCを見ながら思った。

「もう、いいか。このままで。」


つづく。


終わりに


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【何を身につけるかより、何を手放すか】
ワンチャッピー承太郎モノマネ。

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