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オージー(プランツ)自慢の松前町(愛媛)の農園

#ヒキダシのクーポンご紹介で松前町をウロウロ中、なぜか園芸系のレポートを連発しているライター㋶。

今回はシリーズ❓️第4弾。

エミフルMASAKIの中にある産直「まさき村」で2025年9月上旬、見たことあるような無いような植物を見掛けました。ハーブでこんなのなかったっけ?

まさき村さんの許可を得て撮影

帰宅後調べてみたところ、ウエストリンギア(ローズマリーと似てるけどハーブじゃない)というオージープランツらしい。

オージープランツとは、オーストラリアやニュージーランドなどの南半球に自生する植物の総称で、アカシアやユーカリ、バンクシアなどが有名です。
(中略)
ですがオーストラリア原産の植物でも、日本の気候に耐える植物は意外に多く、庭木や鉢植えとして人気が高まっています。 独特の花形や葉色など、魅力的な品種も多いです。

オージープランツの種類|寒さに強い日本向け品種8選 | 特集・読みもの | e-花屋さん

出品者の「重松ガーデン」さん(松前町)は、他の園芸関係者からも名前を聞いてました。
たまたま㋶の会社の同僚Mさんが知ってたので紹介してもらい、10月下旬行ってきました。
後で知るのですが、㋶の訪問時期が悪い。ガーデンでは多くが春に花をつけるそうで、このnoteが続いていたらリベンジします。

※詳しい場所などは省略。
※一般の来園はお断りされています。

ハウス(計約1700平方メートル)の中はジャングルのよう。
量、大きさ、種類に圧倒される。
見たことない植物が茂っている光景って、頭が混乱します。

ジャングルっぽい見た目だけど、ハウス特有のムワッとした湿気は感じない。背が高い鉢もちゃんと台の上にある。
オージープランツは湿気に弱い品種が多いので、風通しをかなり工夫されているのでしょう。

まずプロテア(プロティア)。つぼみや咲き終わった状態の鉢が大半でしたが、独特の雰囲気。花がなくても面白い。
上向きの葉で人の背丈ほどの高さまで育った鉢がズラーっと並んでる。

重松匡さん(43)に説明してもらいました。
オージープランツはもちろんオーストラリア原産の植物を指しますが、ジャンルとしてプロテアなど南アフリカ原産のものも含まれる。重松ガーデンの主力のひとつ。
花をつけるのに苗から約2年、蕾をつけてから咲くまででも半年かかるそうです。

重松ガーデンはオーストラリアの種苗会社と正式に契約し、苗を輸入して育てている生産者。
重松さんと父、茂さん(76)=以下、重松パパ=が毎年交代で現地へ足を運び、契約会社から栽培技術の研修を受けたり、新しい品種を確認したりしている。

プロテアは蕾をつけないと出荷しない。
「葉だけでもほしい、という人はいますが(契約上)売れないんです」と重松さん。
なのでデッカくなってから花がつくと、輸送費などがかさみ、消費者の手元に届く時に高くならざるえない。出荷時期の見極めには気を使うとのこと。

露地(約1000平方メートル)も見せてもらう。
コアラの食べ物として有名なユーカリがドーン!

鉢を突き破って根が地面に。
3年ほどで急激に成長したそうです。
㋶が「スゲ~!」と写真撮ってると、重松さんは「あるある、です」と平然。20メートルほどになる品種もあるそうです。
もっと大きく育った木を職人さんに切ってもらったことも。

地球の逆側(南半球)から来た植物が、どうしてこんなに元気なのか?
重松さんによると答えは簡単。
松山市(北緯33度50分21秒)近郊はメルボルン(南緯37度49分14秒)と気候(温度帯)が国内でもかなり近い。オーストラリアの会社からも太鼓判を押されているそう。

重松ガーデン以外でも県内では中予地方(松山市周辺)を中心にユーカリ(グニーユーカリ)の生産が2002年ごろから始まり、県・市が産地化を目指しています。

とはいえ、日照時間の違いや土壌の違いは大きいそう。
常にオーストラリアと連携して試行錯誤を続けている。
ガーデンが使う鉢植えの土、肥料などはそのノウハウが詰まっています。

リューカデンドロン(南ア原産)。
怪獣みたいな名前💦
グラデーションの葉色が独特でアート作品のよう。
冬になると紅葉?するそうです。
「色が変わっていくのを楽しめます。面白いですよ」

先っぽが赤いのは花ではないそうです。

バンクシア。これもオージープランツの代表格のひとつ。
SF映画とかに出てきそうな💦
葉の形もいろいろ種類があるそうです。
でも触ってみると柔らかくて印象が変わりました。

ハウスの中でも見ましたが、印象が全然違う。
これが重松ガーデンの強みのひとつ。
露地栽培の併用というナチュラルな環境で育てることで、ハウスだけで育てるのと違う仕上がりになる品種もあるそう。

テロペア。豪ニューサウスウェールズ州の州花。
州政府サイトでシンボルマークになってます⏬️
愛媛にとっての「みかんの花」(県花)ですね。

ティーツリーとも呼ばれるメラレウカ
油(エッセンシャルオイル)が取れるそうです😯
茎の途中に花が咲いてる❗
常識が通用しません。

レプトスペルマムの仲間。
これもティーツリーと呼ばれる。
パッと見、海藻とか微生物を連想させられるフォルム。

再びハウスに入ります。
シダの仲間。ジメジメした環境が好きな品種ですが、暑くて風通しが良いところで育ててます。

カンガルーポーの苗。カンガルーの前足に似た花をつけるそう。
重松ガーデンのグループが日本で初めて営利栽培に成功した、という十八番おはこのひとつ。
重松パパが今も育てていて、春は出荷で忙しくなるそうです。

そもそもガーデンは72年から花卉かき栽培をしていた重松パパが92年、たまたま市場関係者からオーストラリアの種苗会社を紹介され、93年から正式に契約、研修を受けて生産を開始。
国内のオージープランツ生産者、第一世代のひとりだ。

「ここまで流行はやると思ってなかった。知られてなかったしね。でも面白そうだと思った」
いまでは関東・中部・関西・近隣の市場などを通じて200種前後を出荷している。

ここもプロテアがズラリ。
かなりマニアックなゾーンです。

キングプロテアのホワイト
葉の色も形も花の色も全然違う。

プロテアの新品種
下向きに咲く、かなり珍しいタイプ。
たぶんこのnoteはプロテアマニアは見ないでしょうが、垂涎の品種だと思われます。
「どんな花が咲くか確認してからじゃないと出荷したくないんです」と重松さん。

重松さんが中学生のころオージープランツの生産が始まり、「今ではカワイイと思えますが、最初は変な花😯でした」。
2代目になるとは思ってなかった。
大学卒業後、東京でアパレル業界に10年在籍。アクセサリー部門を担当しているうちに、ゼロからものをつくること、そしてクラフトマンシップ(職人技)にかれた。
考えてみれば実家も似たことをしている——と家業を継ぐ決心をしたそうです。
オーストラリアにも通い、栽培技術を得て、ガーデンではプロテアなどを担当。小売価格1鉢500円の一般的向けオージープランツからマニアが喜ぶ品種までを網羅できる感性は前職で培ったものかも。

去年国内で出荷が始まったばかりのニオベ(ギリシャ神話に出てくる女性)やイクリプス(エクリプス。日蝕にっしょくなど「蝕」を表す言葉)が並んでいました。

たぶんニオベ
おそらくイクリプス

はい、完全にブタに真珠状態😭
バイヤーやマニアは大興奮の場面だと思われますが(国内で年間25~50本しか出ないレアもの)、オージープランツほぼ初遭遇の㋶は「す、すごそう」って感想だけでした。

例えばプロテアの人気品種は売ってしまえば次は何年後に出荷できるか分からない。

オーストラリアから入荷できるか不確定だし、開花まで2年かかる。
なのでプロテアのレア品種などは苗段階から予約を入れるバイヤーもいるとのこと。
スゴイ世界だ。

重松さんによると、オージープランツ人気が出たのは、2021年の東京オリンピックがきっかけのひとつ。高温下での競技が予想されたため東京の街路樹などの植栽が変わり、暑さに強いオージーが導入された。
コロナ禍の巣ごもり需要が後押し。
また新築の庭に植えるオシャレなシンボルツリーも、洋風からエスニックな風合いの木に切り替えられる時期でもあったそうです。
それをSNSが後押し。オシャレな植物として発信され拡散。かつて専門誌しか載ってなったような詳しい情報も手に入るように。

さらにサボテンや多肉植物を使うことが多い「ドライガーデン」が近年人気。ここでもオージープランツとの組み合わせが増えてきている。
多肉とオージープランツが㋶にはなんとなく同じ文脈に見えてたのは、こういう側面もあったんですね。戦後の国内園芸業界をリードしてきた欧米系の品種以外が好まれるようになった、という見方もできるかもしれません。

ピットスフォルム(ピットスポルム)。
これも近年人気。葉が小さくてカワイイ。

アデナントス・ウーリーブッシュ
羊の毛(ウール)のようという名前は、ヒツジをそこまで間近で見たことがない㋶にはピンときませんが、超変わり種の松みたいな。オージーではポピュラーな品種だそうです。

興味深かったのが、松前町など愛媛の園芸生産者は、なぜか隣が作っているものと違う種類を作る傾向が強い、という話。
直接のライバルではないので、多様な生産者グループで親睦を図ったり、情報をやり取りしやすい面がある。
種類が被ってないので、県外からバイヤーや市場関係者が視察に来ても効率よく多品種を見て回れる。
さらには松山空港から近いことも有利。

㋶が松前町で「なんかスゴそう」と園芸系に引き寄せられた理由——本人も分かってなかった——もこの話でようやく解明できました。

最後にスマイリープー
クリソセファラム。友人が愛称を考案したものを重松パパが登録商標。
なんともカワイイ。シルバープーという仲間もいます。

以上です。


このノートでは#ヒキダシに関わる人たちを紹介したり、コラムなどを掲載していきます。今回は番外編です。㋶


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