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塩屋海岸(愛媛・松前町)清掃&ごみュニケーション

#ヒキダシのクーポンのご紹介で松前町をウロウロ中、重信川河口の近く、塩屋海岸で一息つくことがあります。

ライター㋶、若いころは来たことがなかった海岸ですが(昔は夜、コワイ車が集まるとか言われてたし)、2018年にポケモンGOが始まって「レアポケモンがいる」という噂で行き始めました。
とはいえ夜が大半で、ギャラドス(各自調査)が居たとか、ラプラス(同)が出たとか、工場(東レ)が近いからメタル系が出てるとか、そんなことに夢中でした。
風景をちゃんと眺めた記憶は少ないのですが、それでもゴミは少なくない印象でした。

近くに工場がある企業が看板を立ててました

改めて眺めてると、ゴミが減ってる気がしました。

もちろん、ないわけではなありませんが。
8年前とかもっと散乱してたような。

塩屋海岸で5年以上、ボランティアでゴミ清掃をしている女性に話を聞きました。
松山市でリラクゼーションサロンを営む村上真琴さん(51)です。
Instagramはこちら。

週6日、“ホーム”の塩屋海岸や松山市の砂浜数カ所に足を運んでいます。
$${\LARGE{週6日!}}$$
朝・夕に行くことが多いそう。

遠征もたびたび。
八幡浜市や興居島(松山市)へ出掛けたこともあります。
墓参で訪れた大三島(今治市)でも「10分だけ!」と夫に頼んで浜辺へ向かいます。
ポリ袋とゴミ拾いはし(トング)は車中に常備。
特別なことではなく、ゴミ拾いは村上さんにとって日常。

きっかけのひとつは、お兄さんが突然病気で亡くなり、癒やしを求め海岸へ夕日を見に行ったところ、ゴミが目についたこと。
鬼北町出身で身近なのは川。海は縁遠かったし「環境問題!とか考えてなかった」。
同じ時期、友人が毎週、「ハッピーマンデー」と称して松山市北条の砂浜でゴミを拾っているのを知ったそうです。ひとりでの活動でも、軽やかに楽しんでる様子が心地よさそう、と背中を押してくれました。
そして浜辺通いが始まったそうです。

義務感ではなく、やりたいからやる。
楽しみながら淡々と。
拾いたいから拾う。

1人でどれだけ拾っても効果がすぐ出ることはありません。
900メートルほどの塩屋海岸には、自分のペースで清掃する常連さんが数人いて、それぞれ活動していますし、伊予農業高等学校(伊予市)の生徒たちが月1回、浜辺でマイクロプラスチックを調査してゴミも拾ってくれています
多くの人が浜には関わっている、と強調されてました。

活動当初は浜のゴミが多く、2~3時間の活動でポリ袋10個(ほど集めたこともありました。

2020年ごろのゴミ拾いの戦果(村上さん提供)
同上

友人の助けを借りるほど大量でしたが、最近減ったね、と言われることが増えたそうです。
うれしい反面、ゴミがなくなることはありません。
どこからか飛ばされてくるし、打ち上げられるし、誰かが捨てる。
だからまた村上さんは砂浜に来るそうです。

浜辺に来る高齢者に挨拶していると、昔話を聞くことも。
以前は道路のところまで砂浜で、魚やタコがいっぱい捕れていた。

塩屋海岸には江戸時代、塩田があったし、戦後まで地引き網も行われていました。松も大きくキレイだったとネットで読める記録にもあります。
環境は年々、日々変化します。
重信川が砂をどんどん運ぶからか、河口の中州も形も変化しています。

行政とやりとりするようにもなりました。
拾ったゴミをまとめて置いておくと行政が回収してくれる仕組みですが、ゴミがあると、そこに自分のゴミを捨てる人たちが出てきてしまう。
約4年前にポリ袋に貼る「ボランティア清掃」というシールを松前町に作ってもらったのですが、紙製シールだったので雨に弱かったそう。それを伝えると、ことし3月アップグレードされたそうです。

村上さんは活動を続けることで多くの人たちと繋がりができるようになったと感じています。
称して「ごみュニケーション」。

村上さんの言葉も空気感も柔らかく、捨てた人たちへの怒りもあまり感じられません。
「浜辺を歩くだけで良い運動ですし」
拾いたいから拾う、という軽やかさ。
ゴミでつくった耳飾りはそれを象徴しているように見えます。

少しだけゴミ拾いに同行させてもらいました。

養殖業に使うプラパーツや吸い殻などをポイポイと袋に入れていく。
歩いているだけの㋶より速い💦

ゴミを見つけるスピードも速い。
「どこまで小さいゴミを拾うか、悩みながらですけど」
手で拾うシーンも多い。

一番多いゴミはやはりペットボトルだそう。
社会を変えねば!的な強い言葉は使いません。
「みんなが少しずつ、できることから考えればいいですよね」と村上さん。
ペットボトルの商品を買う時に紙パックなどほかの商品も検討する、
1回で使い切りのものや、安いからと買いがちなものも「長く使いたいか、いったん考えてから」…などなど。

先日松山市内で小さな学習会を開いたそうです。
暮らしの中で考える、感じるきっかけは多いが良いかな、という試み。
拾いたいから拾う、から少しだけ伝える範囲を広げた。
これも「ごみュニケーション」。

大物が転がっていた。発泡スチロールのブイ。

風化し崩れた粒が周囲に落ちていました。
海洋汚染や生態系への影響が危惧きぐされているマイクロプラスチックができている現場です。

ふだんは無心で歩き、拾っている。
瞑想に近い、と村上さんは笑います。
「ビーチ・クリーン・メディテーション(Beach Cleaning Meditation)って流行はやりませんかね😁」

ちなみに珍しいゴミだと入れ歯を拾ったこともあったそう。
「どうやって落とすんだろう??」
カラの財布は何回も拾ったことがあります。
(犯罪関係じゃないよね、とちょっとコワイそう)

「こんな大きいのは久しぶりですよ」とブイを抱えて運ぶ村上さん。

季節によって花も咲いたり枯れたり。
ミサゴやウ、シロチドリなどの鳥も来る。
シオマネキなどのカニもいっぱいいる。
秋から冬の季節にはとダルマ夕日を撮影するアマチュアカメラマンが増える。
塩屋海岸などを舞台に四季、自然、そして人とふれあう。

1人でも始められるし、楽しみながらできるゴミ拾い。
輪がもっと広がって、どの浜辺にもそんな人がいるようになれば——
その時、社会も自然と変わっているのかもしれない、と思いました。


このノートでは#ヒキダシに関わる人たちを紹介したり、コラムなどを掲載していきます。今回は番外編です。㋶


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