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防災リュックで「本当に要らなかった物」リスト

※本記事はAmazonアソシエイトのリンクを含みます(広告)

押し入れから防災リュックを引っ張り出して、持ち上げた瞬間に「重っ」ってなったことないですか。

中身を見たら、いつ入れたか思い出せない缶詰と、電池の切れたラジオが出てくるやつ。

先に結論だけ言うと、防災リュックの見直しは、足す作業じゃなくて捨てる作業です。

持ち上げられないリュックは、中身ゼロと同じ

防災リュックには、はっきりした上限があります。背負って歩けるかどうかです。

登山の世界だと、荷物は体重の10〜15%までが目安とされてます。体重60kgなら6〜9kg。これを超えると平地でも長くは歩けません。まして避難時は、暗い・濡れてる・段差がある・人が多いという条件が重なります。

で、ここで多くの人がつまずくのが水なんですよね。

「1人1日3リットル、3日分」っていう備蓄の目安、ご存じの方も多いと思います。9リットル。これ、そのまま9kgです。この時点でリュックの上限を使い切ります。

つまり、備蓄の目安をそのままリュックに入れるのは設計として成立してないんです。

備蓄(家に置く)とリュック(持ち出す)は、別物。ここを分けてないリュックが、重すぎて結局持ち出せないリュックになります。

「あると安心」で足していく設計になってる

防災リュックって、たいてい足し算で作られます。

チェックリストを見て、なるほどこれも要る、あれも要る、って入れていく。入れるたびに安心が増えるので、抜く動機がどこにもない。結果として年々重くなる一方の袋ができあがります。

でも実際の避難で問われるのは、持ち物の網羅性じゃないです。

  • 持ち出せたか(重さ)

  • 暗闇で取り出せたか(構造)

  • 最初の数時間を越えられたか(内容)

避難所には、時間が経てば水も食料も届きます。行政の備蓄が動き出すので。逆に、届くまでの数時間から半日を自力で越える物は、誰も持ってきてくれません。

リュックの役割は「3日間を生き延びる」じゃなくて「最初の半日を、自分の足で移動しながら越える」です。

ここを取り違えると、要らない物が増えます。

やり方は3ステップ

ステップ1:全部出して、体重計に乗せる(15分)

まず現状を数字にします。

  1. リュックの中身を全部床に出す

  2. 空のリュックに何も入れず、自分が背負って体重計に乗る

  3. 中身を入れて、もう一度乗る。差が荷物の重さです

体重の10%を超えてたら、その時点で減らす対象が確定します。

市販の防災セットに「これも必要かも」を足していったリュックは、10kgを超えてることが珍しくないです。体重60kgの人なら2割近い重さ。これを背負って暗い階段は降りられません。

床に出した物は、この後で戻すかどうかを1つずつ決めます。何となく戻す、をしないためのステップです。

ステップ2:「要らなかった物」を抜く(20分)

実際に持ち出した人の話や見直しで、繰り返し出てくる不要物があります。

  • 大量の水(1本500mlだけ残す。残りは家の備蓄へ)

  • 缶詰(重い。缶切りが要る物は論外。同じカロリーならビスケットや羊羹のほうが軽い)

  • 大型のラジオ(スマホのラジオアプリと携帯ラジオで足ります)

  • 生活用品のフルセット(シャンプー、洗剤、大きなタオル。避難所生活が始まってから取りに戻れます)

  • 多すぎる着替え(3日分は要りません。下着1組と靴下1組)

  • 期限切れの非常食(毎回これが出てくる)

逆に、足りなくて困った側として挙がるのがこっち。

  • 携帯トイレ(断水と停電で真っ先に困るのがトイレです)

  • モバイルバッテリー(連絡・情報・明かりの全部がスマホに乗ってる)

  • 常備薬とお薬手帳のコピー(避難所でも代わりが出ません)

  • 現金の小銭(停電するとキャッシュレスが止まります)

  • ヘッドライト(懐中電灯だと片手がふさがる)

抜く物と足す物を入れ替えると、たいてい軽くなります。

ステップ3:暗闇で取り出せる形に詰め直す(10分)

最後は詰め方。停電した部屋で、手探りで開けることになります。

  • 一番上に、明かり。ヘッドライトはリュックの最上部か外ポケットに固定

  • 重い物は背中側の下。振られなくなって体感の重さが変わります

  • 中身はジッパー袋で小分けにして、袋ごとに用途を書く。暗くても手触りと場所で分かります

  • 玄関に置く。押し入れの奥にある防災リュックは、無い物と同じです

ここまでで45分くらい。年に1回、防災の日と年末の2回やると決めておくと、期限切れも一緒に片づきます。

買うなら、ここだけ見れば大丈夫

上で「足りなかった」に挙がった物のうち、選び方に基準がある3つだけ。

携帯トイレ

基準は「凝固剤タイプであること」と「回数」。

吸水シートだけの物より、凝固剤で固めて袋を縛るタイプのほうが臭いが漏れません。断水時にいちばん精神的にこたえるのがトイレなので、ここはケチらないほうがいいです。

回数の目安は、1人1日5回×3日=15回分。家族4人なら60回分になります。「家族分で1パック」だと確実に足りません。

弱点は、必要な回数分を揃えるとかなりかさばること。だからこそリュックには3回分だけ入れて、残りは家の備蓄側に置く。全部をリュックに詰めようとしないのがコツです。

回数で選ぶなら — 50回分。上に書いた計算を家族分でまかなえる数量です。

保存期間で選ぶなら — 15年保存。一度買ったら次の見直しまで放っておける年数です。

日本製がいいなら — 凝固剤のみのボトル入りで10年保存。すでに袋がある人はこれだけ足せます。


モバイルバッテリー

基準は「10000mAh前後」と「USB PD対応」。

20000mAhは確かに長持ちしますけど、400g前後あってリュックの重量計算に効いてきます。10000mAhならスマホ約2回分で200g台。リュックには軽いほうを入れて、大容量は家に置くのが現実的です。

PD対応を勧めるのは、充電の速さが停電時の安心に直結するから。発電機や車から短時間だけ電気をもらえる場面で差が出ます。

弱点は、入れっぱなしだと自然放電すること。半年に一度は残量を確認して継ぎ足してください。防災の日に見直すルールにしておくと忘れません。

まず1つなら — 10000mAhで45W。ケーブルが内蔵されてるので、災害時に「ケーブルを忘れた」が起きません。ここは地味に効きます。

軽さと価格なら — 10000mAhの20W。リュックの重量計算を優先するならこちら。

家に置く大容量なら — 20000mAh。リュックには入れず家の備蓄側に置くという、上に書いた分け方の実践です。


ヘッドライト(懐中電灯じゃなくて)

ここは強く勧めたいところ。災害時に必要なのは、明かりそのものより「両手が空くこと」です。

瓦礫をよけながら、子どもの手を引きながら、荷物を持ちながら移動します。懐中電灯だと片手が消えます。

基準は「乾電池が使えること」。

充電式は普段は便利ですけど、停電が長引くと充電できません。コンビニで買える乾電池が使えるモデルのほうが、災害時には強いです。

惜しい点は、頭に着けるので髪型が崩れることと、ヘルメットと併用しにくい製品があること。ヘルメットを備えてるならバンドの相性を確認してください。

まず1つならUSB充電式と単3・単4電池の両対応。普段は充電で使って、停電が長引いたら乾電池に切り替えられます。基準を両取りできる構成です。

軽さで選ぶなら — 81gと軽量で300ルーメン。長時間つけてても首に負担が出にくい重さです。


二度と放置しないために

  • 見直しは9月1日と年末の年2回、カレンダーに繰り返し予定で入れる

  • リュックは玄関に置く(押し入れの奥は無いのと同じ)

  • 中身のリストを紙で1枚入れておく(次回の見直しが5分で終わります)

  • 非常食は普段食べる物を多めに買って、古い順に食べる(ローリングストック。期限切れが構造的に発生しなくなります)

  • 家族がいるなら、全員が場所と開け方を知っていること

いちばん効くのは最後です。自分だけが知ってるリュックは、自分が家にいないときに機能しません。

まとめ

  • 防災リュックの上限は体重の10%。超えたら持ち出せない

  • 備蓄(家に置く)とリュック(持ち出す)は別物として分ける

  • 要らないのは、大量の水・缶詰・生活用品フルセット・多すぎる着替え

  • 足りないのは、携帯トイレ・モバイルバッテリー・常備薬・小銭・ヘッドライト

  • リュックの役割は3日間じゃなく、最初の半日を移動しながら越えること

今年の防災の日は9月1日、防災週間は8月30日から9月5日です。

まずは押し入れから出して、体重計に乗せるところから。数字を見た時点で、抜くべき物は自分でわかります。

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