日常メモ⑪8月になると、帰りたくなる場所
毎年8月になると、
レンタカーを借りて高知へ向かいます。
祖父の生家が残っていて
その家のメンテナンスと旅行を兼ねて
山のような荷物を積み込んで出かけます

早く繋がってほしい高速道路
高速道路を徳島・鳴門で降り
そこから一般道を走ること約100キロ
山、川、海。
自然いっぱいの場所です
私が子どもの頃も、
夏休みになるとここへ来ていました
当時は2週間ほどの滞在
祖父母もまだ生きていて
夏休みの間、ここで過ごしていました
海へ行き
川へ行き
毎日のように泳いでいました
今思えば
私にとっては楽しい夏休みでした
でも
母にとっては違ったのでしょう
高知へ行く前になると
母はものすごく
ヒステリックになっていました
子どもの私は
「また高知へ行ける」
くらいにしか思っていませんでしたが
今になって考えると
母にとっては
相当なストレスだったのだと思います
ここは
母にとっては義理の父母の家
私にとっては 祖父母の家
ほとんど実家のような場所です
同じ家でも立場が違えば
見える景色も違ったのでしょう
2週間の滞在中
母に連れられて
外へ散歩に行くことがありました
川まで歩いて行って
そこでケーキをもしゃもしゃ食べる
ケーキは美味しかった
でも
その時間は
少し辛い思い出として残っています
今になって思えば
母はかなりストレスを抱えていたのでしょう
家を離れて2週間
義理の父母の家で過ごす
気を遣うことも
我慢することも
きっとたくさんあったのだと思います
当時の私は、
そんなことを知る由もありませんでした
そして何十年か経ち
私も大人になり家族ができました
今度は私が
自分の家族を連れて毎年ここへ来ています
滞在するのは6日間
もちろん
その間は私の父母もいます
夫は行きも帰りも
文句ひとつ言いません
「飽きた」とは言います(笑)
そして
この旅で
一番はしゃいでいるのは誰なのか
第4位 長女
第3位 夫(ぎりぎり内野聖陽さん)
第2位 次女
そして
第1位 私
川では素潜り
海ではボディボード
川の中で魚と一緒に泳ぐのが
とにかく楽しい
今年も
素潜りをしすぎて
身体が痛くなるほど遊びました
なぜ私はこんなに
川や海ではしゃげるのか
たぶん
ここが私にとって
「帰ってきた場所」だからなのだと思います


子どもの頃から知っている川
子どもの頃から知っている海
祖父母の家があり
夏休みになると2週間も過ごしていた場所
だから私はここへ来ると
子どもの頃の自分に戻ったように
川へ飛び込み
海でボディボードをする
一方
今年は長女が
「香川でうどんが食べたい」
と言ったので
高知での滞在は5日間になりました
高知から香川へ向かい
夫の希望で建築や美術館を巡ります

設計SANAA

フットサルの試合をしていました
スポーツ好きな次女が熱心に観戦
両親は建物の写真を熱心に撮影
長女はソファでダウン

設計 丹下健三
訪れたのは土曜日の夜 もちろん閉館中


行ったのは日曜日
遠くから眺めました
長女は長女で
自分でうどん屋さんを調べていました
高松市内の「めりけんや」と「山田屋」

Googleマップでみつけ急遽訪れる
ものすごく柔らかく絶品
それぞれが行きたい場所を持って
それぞれの楽しみ方をしながら
家族で旅をする
そんな今の夏休みです
私が子どもの頃は、2週間
祖父母がいて
父母がいて
母と川へ行って
そこでケーキを食べた
ケーキは美味しかったけれど
少し辛い記憶も残っています
あの頃は
母の立場なんてわかりませんでした
でも今
自分も母になってみると
あの頃の母が何を思っていたのか
少しだけ想像できるようになりました
母にとっては、義理の父母の家
私にとっては、ほとんど実家
同じ場所なのに
そこにいる人によって
こんなにも意味が違う
それでも
私たち家族は今も毎年
8月になるとここへ来ます
昔と同じ山
昔と同じ川
昔と同じ海
でも
そこにいる人も
そこに流れている時間も
ずいぶん変わりました
そして夕方になると
胸がいっぱいになるほどの
郷愁に駆られる
美しい風景に出会います




子どもの頃に見ていた風景を
今は娘たちと見ている
母が過ごしていた場所で
今度は私が母として過ごしている
そう考えると
少し不思議な気持ちになります
そしてまた来年も
8月になったら
この場所へ来るのでしょう
川で魚と泳いで
海でボディボードをして
たぶんまた
一番はしゃいでいるのは私です。
