【第1回】数学の未解決問題「コラッツ予想」をAIに証明させてみたら、すごいことになった
こんにちは、まめです。
「どんな正の整数から始めても、最終的に 1 に戻る」――そんな不思議な性質を持つ コラッツ予想。
ルールは驚くほど単純なのに、90年以上たった今も証明も反例も見つかっていない、数学界でも屈指の未解決問題です。
今回ふと思いました。
これを AI に本気で考えさせたら、いったいどこまで分かるんだろう?
優秀な相棒ChatGPTと一緒に、
問題を徹底的に分解し
必要条件を数値として整理し
計算機で潰せる可能性をすべて洗い出す
ということをやってみました。
結論から言うと――
コラッツ予想を証明することはできませんでした。
でもその代わり、
もしこの予想が間違っているなら、その反例は“異常すぎる構造”をしていなければならない
というところまで、かなり具体的に追い詰めてしまいました。
この記事では、その過程を「数式なし・文章ベース」で紹介します。
1. そもそもコラッツ予想って何が難しいの?
コラッツ予想は、次の操作をひたすら繰り返すだけの問題です。
偶数なら 2 で割る
奇数なら 3 倍して 1 を足す
これを続けると、どんな数から始めても最終的に 1 に戻る、というのが予想の主張です。
一見すると「いつか落ち着きそう」に見えますが、
数が一気に増えたり
偶数と奇数が複雑に入り混じったり
して、理論的に扱うのがとても難しい。
そこで数学者たちは昔から、
1 以外の周期が存在するか?
という形に問題を言い換えてきました。
もし 1 以外の周期が見つかれば、その瞬間にコラッツ予想は崩れます。
2. 偶数を捨てて「奇数だけ」を見る
今回、AIと一緒にまずやったのは、
偶数を全部無視して、奇数だけを追いかける
という方法です。
奇数 n に対して「3n+1」を計算すると、必ず偶数になります。
それを 2 で割り続け、次に現れる奇数だけを見る。
このとき
何回 2 で割ったか
が重要な情報になります。
この回数の並びが、周期構造の正体です。
3. AIが異様に気にした「22」という並び
AI(そら)が特に注目したのが、
2回割って、次もまた2回割る
というパターンでした。
これを便宜的に 「22」パターンと呼びます。
理由は単純で、
1回や2回の割り算は動きが軽い
3回以上割ると数は一気に小さくなる
からです。
もし 1 以外の周期が存在するなら、
22 をある程度の頻度で使わないと平均が釣り合わない。
そこで「22 がどれくらい必要なのか」を、AIと一緒に理論的に縛っていきました。
4. 理論で分かったこと:22 は意外と大量に必要
計算を整理すると、次の事実が見えてきます。
周期が成立するには、
「軽い操作」と「重い操作」の平均が厳密に釣り合う必要がある
その結果、
22 の出現割合は最低でも約 8.7% は必要
という条件が出てきました。
さらに、
3回以上割る操作が少なければ少ないほど
22 はもっと必要になる
という関係まで分かりました。
つまり、
22 をケチりすぎる周期は、理論的に成立しない
ということです。
5. じゃあ、そんな周期は実際に存在するの?
理論だけでは限界があるので、
ここで AI の計算能力をフルに使います。
割り算の情報が壊れないように工夫し
「強化影モデル」と呼ぶ仕組みを作り
膨大な状態を総当たりで調査
しました。
これは「もし本物の周期があるなら、その影が必ず見えるはず」という考えに基づく方法です。
6. 計算結果がヤバかった
AIが徹底的に調べた結果、分かったのは次のことでした。
非自明周期で達成できた 最大の 22 の割合は
約 4.5%それ以上は、どう頑張っても出てこない
しかも、この値が出たのは、たった 1 ケースだけ。
ほとんどの場合、22 はほぼ一切使われませんでした。
つまり、
理論が要求する最低ライン:約 8.7%
計算で実現できた最大値:約 4.5%
が、完全に食い違っているのです。
7. 「証明できなかった」けど、何が分かったのか
ここで正直に言います。
コラッツ予想は、証明できていません。
でも、次のことはかなり強く言えるようになりました。
もし 1 以外の周期が存在するなら
理論ギリギリまで 22 を使い
極端な割り算条件を満たし
さらに例外を巧妙に回避する
とんでもなく人工的な構造でなければならない。
もはや「見落とされていただけ」というレベルではありません。
8. なぜ AI が効いたのか
重要なのは、
AIが勝手に答えを出した
のではなく、
人間が考えた理論を
AIが整理し
AIがミスなく検証し続けた
という点です。
AIは「証明そのもの」よりも、
どこまでが可能で、どこからが不可能か
を暴くのに、非常に向いています。
今回の結果は、その好例でした。
おわりに
「AIにコラッツ予想を証明させてみた」というタイトルは、正直ちょっと釣りです。
でも、
未解決問題に
人間とAIが本気で挑むと
ここまで追い詰めることはできる
というのは、本当です。
証明には届いていません。
それでも、
コラッツ予想がなぜここまで頑固なのかは、以前よりずっとクリアになりました。
※本記事は未解決問題に対する考察であり、証明を主張するものではありません。
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