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お葬式に参加できなかったことを今でも後悔している

中学生の頃、自分よりも下だと思った人に対して少し強く出る自分がいた。その場には先生や相手の身内はもちろんいない。だから偉そうにした。

いまになって思う。本当にバカだった。
そんなのはいじめと同じだ。

その頃、成績も悪く運動もできない僕に対してよくしてくれる先生がいた。学年主任のK先生だ。他にもやることがあったであろうに僕の相談に耳を傾けてくれたり、ひとりでもできたであろう業務を「有野くん、一緒に手伝ってもらってもいい?」と言って雑談の相手をしてくれた。そのうえ「有野くんが手伝ってくれたら助かった」と周りに伝えてもくれた。

それにまた、良い気になって先生や他の人がいなくなると自分よりも下だと思った人に対しては強く出ていた。 

大人になってもそういう人はいる。一番上の立場になったからといって偉そうにする人。自分よりも上の立場の人がいなくなったら下の人に強く当たる人。過去、中学生の頃自分がやっていたことだ。

だから今、そのバチが来ているのかもしれない。相手にこういう思いをさせるんだぞ、と。

高校生になりアルバイトを始めた。最寄駅のコンビニで時給は870円。週2回。同時に週2回、声優を目指すため養成所に通い始めた。この頃が1番忙しかったように思う。

2年生になったとき、中学の同級生からある報告を受けた。K先生が蜘蛛膜下出血で亡くなった。

「葬儀には行くか?」
「ごめん、バイトがある」
「急には休めないもんね」

バイトだからしょうがない。そのときは本気でそう思っていた。バイトから帰った後、部屋でひとり黙祷をした。

「黙祷をしたしいいよね」

翌日、知らせてくれた友人から

「バイトしてないから小遣いで3000円しか包めなかったんだけど少なかったよね。あんなんでもよかったのかな」

と連絡がきた。

「いいんじゃない。気持ちが大切だし」

「だよね。よかった」

僕は何もしていない。何もしていないにも関わらず偉そうに評価だけする。そんなやつだったんだ。

もちろん。今では後悔している。いざという時に何もできない自分。自分ではできていないくせに人にだけいう。そんな大人にはなりたくない。礼儀に関して人に言うのであれば、自分も人に指摘するだけの礼儀はしていなければならない。

自分の不機嫌を人にどうにかしてもらおうとしない。不機嫌になったのは自分。不機嫌を振り撒いて人にどうにかしてもらおうとせず、ストレスの逃し方くらい自分で用意する。不機嫌を振り撒いて人に気を遣わせるのはやめよう。1番面倒なのは、その勝手に不機嫌になった後始末を他人にさせることだ。


有野優樹(ありのひろき)

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