デザイナー不要の時代?
AIでプロはいらなくなるのか?
僕の答えは逆で
──むしろ「本物のプロ」とアマの差が広がる時代が来た
AIが登場して、あらゆる仕事の参入障壁が一気に下がった。
デザインができなくても画像を作れる。
動画編集ができなくても動画を作れる。
文章が苦手でも文章を書ける。
プログラミングができなくても簡単なサービスを作れる。
これは、とんでもない変化で進化だともおもいます。
その一方で、
「これからデザイナーはいらなくなる」
「クリエイターはAIに仕事を奪われる」
という意見もよく見るようになった。
でも僕は、少し違うことが起きるんじゃないかと思っている。
僕の今の考えは、
AIによって参入障壁はものすごく下がった。
でも、プロとアマの差までなくなったわけではない。
むしろ“本物のプロ”が到達できる場所はさらに高くなった。
というものだ。
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1.まずAIは「何」を壊したのか?
例えば、昔デザインを作ろうと思ったら、
アイデア
↓
デザインの知識
↓
イラストレーターやフォトショップなどの
操作技術
↓
素材制作
↓
レイアウト
↓
修正
↓
完成
という工程が必要だった。
本当に、ここであきらめるひとが多かったと思う(笑)
Illustratorの操作すら知らない人は、頭の中にアイデアがあっても、それを形にすることが難しかった。
つまり、
「作りたい」と「作れる」の間に巨大な壁があった。
これが参入障壁だった。
ところがAIによって、この構造が変わった。
今は極端に言えば、
アイデア
↓
AIに伝える
↓
それっぽい完成品
まで一気に行ける。
デザインだけじゃない。
動画なら、
企画 → 撮影 → 素材制作 → 編集 → テロップ → 音楽 → 完成
だったものが、
アイデア → AI → 動画
に近づいている。
文章も、
構成 → 調査 → 執筆 → 推敲 → 修正
だったものが、
伝えたいこと → AI → 文章
まで圧縮される。
プログラミングも同じ。
だからAIが壊しているものの一つは、
「技術を習得しなければ、スタートラインにすら立てない」という壁
だと思う。
2.だから「60点」までの価値が急速に下がる
ここが一番重要だと思っている。
"AI以前"を単純化すると、
アマチュア:20点
プロ:90点
くらいの差があったとする。
ところがAIが入ると、
アマチュア+AI:60点
プロ+AI:120点
みたいな世界になる。
もちろん実際に120点があるわけではない。
重要なのは、
"下も上も、同時に引き上げられる"
ということ。
AIによって20点だった人が60点まで来られる。
これはものすごい進歩だ。
だからSNSを見ると、
「これAIで作ったの?」
というレベルの画像や動画が大量に出てくる。
でも忘れてはいけない。
プロも同じAIを使える。
しかもプロには、それまで何年、何十年と積み重ねてきた専門知識がある。
だから僕は、
AIによってプロとアマの差が縮まるというより、「普通に上手い」の価値が下がる
と考えている。
これから一番危ないのは20点の人だけじゃない。
むしろ、
「60〜70点を作れること」だけを価値にしていた人
かもしれない。。。
なぜならAIがそこまで一瞬で来るからだ。
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3.同じAIを使っているのに、なぜ差が出るのか?
例えばAIに100個のデザインを作らせる。
経験がない人が見ると、
「全部すごい」
「これめちゃくちゃカッコいい」
となるかもしれない。
でも一流のデザイナーなら、
「97案はいらない。
この2案は可能性がある。
この1案は、ここを変えれば化ける。」
と判断できる。
なぜか。
プロには、
なぜこのフォントなのか。
なぜこの余白なのか。
なぜこの色なのか。
なぜこの構図なのか。
ブランドとして何を伝えるべきなのか。
誰に届けるデザインなのか。
何を削るべきなのか。
という判断基準があるからだ。
つまりAI時代に重要なのは、
生成能力だけではない。
むしろ、
「生成されたものを評価する能力」
がものすごく重要になる。
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4.「作る能力」から「選ぶ能力」へ
ここから仕事の価値が変わっていく。
今までは、
自分で作れること
自体に価値があった。
これからはAIが大量に作る。
だから人間側には、
何を作るべきか?
何が良いのか?
何が悪いのか?
という能力が求められる。
僕はAI時代の重要な能力を5つに分けて考えている。
① 問いを作る力
そもそも何を解決するべきなのか。
② AIに作らせる力
自分の意図を正確にAIへ伝え、何度も改善する。
③ 良し悪しを見抜く力
100案から本当に価値のある1案を選ぶ。
④ 修正する力
AIの60〜80点を、90点、100点以上まで持っていく。
⑤ 最終的に責任を持つ力
AIの答えをそのまま信じるのではなく、自分の判断として世の中に出す。
これからは、
「作れる人」よりも、「何を作るべきか分かっている人」
の価値が上がっていくと思う✌️
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5.AIを使えば全員が強くなるわけでもない
ここも面白いところだ。
AIが得意な問題なら、とんでもなく強い。
でもAIが苦手な領域まで信用すると、逆に人間の判断を狂わせることもある。
だから、
AIを使う=優秀
ではない。
本当に強いのは、
AIがどこまでできるのか。
どこから怪しいのか。
どこは人間が判断するべきなのか。
この境界線が分かる人だと思う。
AIを盲目的に信用する人より、
専門知識を持った上でAIを疑える人
の方が圧倒的に強い。
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6.ただし、これは職種によって全然違う
ここは一括りに「AIで仕事がなくなる」と考えない方がいい。
AIの影響を受けやすいのは、
成果物を作る“作業そのもの”が商品になっている仕事。
例えば、
簡単なバナー制作
簡単な動画編集
文字起こし
翻訳
簡単なコピーライティング
資料の体裁調整
簡単な画像制作
など。
この領域はAIによって価格破壊が起きやすい。
なぜなら顧客が求めているものが60点で十分なら、
60点を5万円で作る人より、AIで数分で作れる方が合理的
だからだ。
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7.逆にAIで価値が上がる人もいる
例えば、
アートディレクター
ブランドデザイナー
トップ料理人
建築家
研究者
経営者
トップマーケター
など。
こうした仕事は、単純な「作業」だけではない。
方向性を決める。
判断する。
思想を作る。
人を動かす。
責任を取る。
という部分に価値がある。
ここにAIが入ると、
人間が代替されるというより、人間の能力にレバレッジがかかる。
優秀な一人がAIを使って、昔なら何人も必要だった仕事を進められる。
そうなると、
人数より、一人ひとりの能力の差
が今まで以上に会社の差になる可能性がある。
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8.飲食に置き換えると、もっと分かりやすい
僕自身、飲食やカクテルの仕事をしているので、ここはすごく感じる。
例えば今ならAIに、
「富山の食材を使った世界レベルのカクテルを20種類考えて」
と聞けば、一瞬で20案出てくる。
昔なら、
本を読む。
世界中のバーを調べる。
食材を研究する。
レシピを考える。
という時間が必要だった。
でも、AIが出した20案を見て、
本当に美味しいのか?
香りのバランスは成立するのか?
富山らしさは本当にあるのか?
ただ富山の食材を入れただけになっていないか?
スタッフ全員が同じ品質で作れるのか?
お客様が1,500円、2,000円を払いたいと思うのか?
世界のバーで評価されるレベルなのか?
ここまで判断するには、専門性が必要になる。
AIにレシピを考えさせることは誰でもできる。
でも、
そのレシピを「商品」にできる人は別だ。
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9.だから専門性は、むしろ重要になる
AI時代になると、
「専門知識なんてAIが持っているから勉強しなくていい」
という考え方も出てくると思う。
僕はむしろ逆だと思っている。
専門性がなければ、
AIが出した答えが良いのか悪いのか判断できない。
だから専門知識は、
「自分ですべて作るため」
だけではなく、
「AIのアウトプットを評価するため」
にも必要になる。
AIが賢くなればなるほど、
最後に判断する人間の解像度
が重要になる。
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10.そして、さらに面白いのは「掛け算」
僕が一番ワクワクしているのはここだ。
これまでは、
デザイナーはデザイン。
料理人は料理。
マーケターはマーケティング。
経営者は経営。
と専門領域が分かれていた。
でもAIによって、それぞれの領域に入るハードルが下がっていく。
すると、
デザイン × 経営 × マーケティング × AI
という人が出てくる。
飲食なら、
料理 × カクテル × ブランディング × 商品開発 × 経営 × AI
という人間も出てくる。
これまで、
「自分はデザインできないからデザイナーに頼もう」
だった人が、
AIを使いながら自分でイメージを作り、プロのデザイナーとさらに高いレベルで会話できるようになる。
経営者が、
マーケティングも、財務も、デザインも、採用も、商品開発も、
AIを通して高速で横断できる。
これはめちゃくちゃ大きい。
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別のお話ですが
11.「AIに仕事を奪われる」のではなく、「AIを使う会社に仕事を奪われる」
「AIに仕事を奪われる」のではなく、
「AIを使いこなす人や会社に仕事を奪われる」
例えば、同じ10人の会社が2社あったとする。
A社は、今まで通り10人で仕事をする。
B社は、10人全員がAIを使いこなす。
企画、リサーチ、デザイン、資料作成、マーケティング、分析、翻訳、採用、商品開発。
あらゆる仕事にAIを組み込んでいく。
すると同じ10人でも、
仕事のスピードも、試せるアイデアの数も、アウトプットの量も、意思決定の速度も変わってくる。
さらに重要なのは、AIによって浮いた時間を、また次の挑戦に使えることだ。
1週間かかっていた仕事が1日になる。
残った4日で、新しい商品を考える。
新しい市場を調べる。
顧客と向き合う。
100個の仮説を試す。
この差が1回だけなら大したことはない。
最初は小さな差でも、数年後にはとんでもない差になる。
僕はここが、これから会社経営でかなり大きな差になると思っている。
AIによって会社がなくなるわけじゃない。
AIを使う会社が、AIを使わない会社より速く進化していく
だから僕はAI時代がめちゃくちゃ楽しみだ
僕自身もAIがとても素晴らしいものだと、叫び続けます(笑)
もちろん効率化にも使う。
でもそれ以上に、
今まで自分一人では到達できなかった場所へ行くために使いたい。
知らない領域を学ぶ。
仮説を大量に作る。
世界中の事例を比較する。
アイデアを100個出す。
自分の考えに反論させる。
事業をシミュレーションする。
商品を磨く。
ブランドを作る。
そうやって、
自分の専門性 × AI
を徹底的に伸ばしていく。
そしてその先には、
飲食 × カクテル × 商品開発 × 経営 × デザイン × 世界 × AI
みたいな、今まで一人では難しかった領域まで行ける可能性がある。
だから僕はAIを見て、
「自分の仕事がなくなるかもしれない」
より、
「これを使ったら、自分は一体どこまで行けるんだろう」
と思う。
AIによって参入障壁は下がった。
誰でも60点を作れるようになる。
だからこそ、僕たちは60点で満足してはいけない。
AIが人間の価値をなくすんじゃない。
むしろ、
その人が今まで積み上げてきた知識、経験、感性、思想、判断力を、とんでもないところまで増幅する。
そう考えると、
これからの10年は恐ろしい時代というより、
めちゃくちゃ面白い時代になると思っている。
KUROMOJI PRODUCTIONSはとてもAI!AI!を押し続けます。
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