ぼくものがたり【最終回】「戦争」 あなたに手渡したい言葉
戦争を指揮した軍人や政治家たちは、
極東裁判でA級戦犯として裁かれた。
死刑判決を受けた人もいた。
杉七小学校に来て、小学生にまで
「戦争のため頑張れ!」と言っていた土肥原賢二大将も、
アメリカ・イギリスとの開戦を決め、
戦争を率いた東条英機も、
死刑になった。
東条英機は、軍の英雄的存在だった。
300万を超える人が命を失った太平洋戦争は、
そうした人々の死刑や自殺で幕を閉じた。
戦争とは、いったい何だったんだろう。
「戦争なんてやるもんじゃない」
日本人は、それを身に染みて知っている。
少しでも戦争を経験した者なら、
絶対にやってはいけないとわかっている。
なぜなら、いつか必ずやり返され、
ひどい目にあうからだ。
東京が焼け野原になったとき、
天皇陛下も思ったはずだ。
「この戦争は負ける」って。
でも軍部は、降参を許さなかった。
原爆を落とされたのは、日本だけ。
降参しない日本に、アメリカは原爆を落とした。
しかも二つも。
それでも戦争をやめたがらない軍人がいたんだから。
アメリカの中には、
「原爆で戦争を終わらせたのは正しい」と言う人がいる。
日本の戦死者は、日本軍が殺したようなものだ。
「優勢だ」と嘘をつき、無理に戦争を続けた。
もっと早く降参していれば、
助かった人は何百万人もいたはず。
けれど、戦争終結を唱えた人は、
犯罪者のように扱われた。
それを思うと、僕は本当に腹が立つ。
そして同時に、心配にもなる。
戦後80年。
今、戦争の怖さを知る人が少なくなってきている。
それは、とても危ないことだ。
戦争を知らないやつが、また戦争を始める。
立場が上がると、
偉そうにふるまう人間は、
いつの時代にもいる。
日本人は、その気質を少なからず持っている。
悪いクセが出たら危ない。
愚かな人間が集まれば、何をしでかすかわからない。
軍隊を作るなんて、
そんな恐ろしいことを考え出したら——
それは本当に危険だ。
厳重に注意しなければならない。
軍隊を間近で見てきた僕は、
そう強く感じている。
とにかく——戦争は絶対にしてはいけない。
この言葉を、戦後80年の今を生きるあなたに、
手渡したい。
最後までお読みいただき、
本当にありがとうございました。
これで、功の戦争にまつわるお話は、
ひとまず幕を下ろします。
今回、ご本人の承諾が得られず、
載せられなかった出来事もあります。
それはまた、いつかの機会に
お話しできればと思います。
「ぼくものがたり」——
またお会いできる日を、
心から楽しみにしています。
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