当たり前を祝う、我が家の元旦
元旦の朝。
まだ空気の澄んだ時間に目を覚まし、朝陽を拝み、お寺と神社へ新年のご挨拶に出かけました。
家に戻ると、家族が揃い、お屠蘇で静かに乾杯。
年末に仕込んだ御節とお雑煮をいただきます。
こうした昔からの日本の「当たり前の風景」を、今年も変わらず迎えられること。
その尊さに、改めて感謝の気持ちが湧いてきます。

我が家は、原爆によって代々受け継がれてきたものをすべて失いました。
たくさんあった漆器も、そのひとつです。
戦後、義母は輪島塗の漆器一式を買い揃えました。
かつてのように大勢分ではなく、家族の数だけ
です。
それは一年に一度、お正月にだけ箱から出し、
祝いの時間を共に過ごし、その後はよく
乾かし、丁寧に箱へと戻します。
包みには、着物の裏地が使ってました。
戦後を生き抜いた義母の思いが、この漆器ひとつひとつから、今も伝わってくるようです。

孫たちにも、
我が家の「いつもの元旦」の風景が、
そっと心に刻まれていけばいいなと思います。
当たり前のことを、当たり前に続けていくこと。
その大切さを、今年も改めて噛みしめながら。
どうぞ皆さまにとりまして、
穏やかで、実り多い一年となりますように。

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